海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン5エピソード8は、売りに出されている一軒家が捜査の舞台です。担当の不動産業者ケイティは、事あるごとに住宅市場の冷え込みを口にし、家の持ち主は銀行からの差し押さえを心配しています。今回はこの二人の言葉を起点に、アメリカの住宅売買の文化と、それを語る英語を紹介します。
家の売り買いは、アメリカでは人生の大きな節目の一つとされています。仕組みを知っておくと、ドラマの何気ない会話の背景が見えてきます。
「buyer’s market」は売り手に厳しい市場
捜査のために家を訪れたブースとブレナンに、不動産業者のケイティが自己紹介をします。
Katie: Let me handle this. Hi, I’m Katie Selnick. I’m the real estate agent. This is Howard Fileman, he’s the owner of the house. I know this is a really bad time, but it is a buyer’s market so…
(ここは私に任せて。どうも、ケイティ・セルニックです。不動産業者です。こちらはハワード・ファイルマンさん、この家の持ち主です。大変なときなのは分かっていますけど、なにしろ買い手市場なので…。)Booth: Woah. Show a little compassion, alright?
(おいおい。少しは思いやりを見せたらどうだ?)BONES Season5 Episode8 (The Foot in the Foreclosure)
buyer’s marketは、売りに出ている物件が多く、買い手が有利な条件で交渉できる市場を指します。反対に、買いたい人が多く売り手が強気でいられる状態はseller’s marketと呼ばれます。ケイティが言いかけたのは、買い手市場だから早く売らないと困る、という売り手側の事情です。ブースにたしなめられても、ケイティの頭は売ることでいっぱいです。
その後、FBIで関係者のリストを渡すときも、ケイティは市場の不振をこぼします。
Katie: I’ll…I’ll get more but I was showing a house. The market is horrible. I haven’t made a sale in…
(もっと集めますけど、物件の案内をしていたもので。市場がひどいんです。ずっと一件も売れてなくて…。)BONES Season5 Episode8 (The Foot in the Foreclosure)
アメリカの住宅売買では、売り主が不動産業者に販売を任せ、業者が購入希望者を案内するのが一般的とされています。劇中に出てくる言葉を整理すると、売り出しの流れが見えてきます。
| 劇中の言葉 | 意味 |
|---|---|
| real estate agent | 不動産業者 |
| show a house | 購入希望者に物件を案内する |
| open house | 誰でも見学できる公開内覧会 |
| make an offer | 購入の申し込みをする |
| make a sale | 契約を成立させる |
open houseは、週末などに家を開放し、予約なしで見学できるようにする催しとして知られています。劇中でも、公開内覧会や内見の話題が出てきます。
「foreclosure」は住宅ローンが払えなくなったときの差し押さえ
FBIの会議室には、ケイティが家の持ち主ハワードを連れてやって来ます。捜査中の現場では家を売れないとケイティが訴えると、ハワードもこう打ち明けます。
Howard: Look the bank is threatening to foreclose like, you know, this is my fault. I can’t lose my house before I have a chance to sell. Katie said you could help.
(いいか、銀行が差し押さえるって迫ってくるんだ、まるで俺のせいみたいに。売るチャンスもないうちに家を失うわけにはいかない。あんたなら力になれるってケイティが言うんだ。)BONES Season5 Episode8 (The Foot in the Foreclosure)
forecloseは、住宅ローンの返済が滞ったときに、貸し手の銀行が担保の家を差し押さえることを表す動詞で、名詞形がforeclosureです。差し押さえられた家は、銀行の手で売りに出されるのが一般的とされています。家を失う前に自分で売ってしまいたい、というのがハワードの言い分です。
ブースが、捜査中の現場なので難しいと答えると、ケイティは用意してきた書類を差し出します。
Katie: If you could just sign a request for a stay of foreclosure for, uh, unforeseen circumstances, like a government investigation? I brought the form, Agent Booth.
(政府の捜査みたいな予期せぬ事情を理由に、差し押さえの猶予を求める申請書に、ちょっとサインしていただけたら。書類は持ってきました、ブース捜査官。)BONES Season5 Episode8 (The Foot in the Foreclosure)
stayには「一時停止・猶予」という意味があり、a stay of foreclosureは差し押さえの手続きを一時的に止めてもらうことを指します。どんな場合に認められるかは州や契約によって異なるとされていて、劇中でも、会話の最後にブースは「できることを考えてみる」と答えるにとどめています。
まとめ|家の売り買いの言葉で市場の空気を読む
buyer’s marketは買い手が有利な市場、foreclosureは住宅ローンが払えなくなったときの差し押さえを指します。open houseやmake an offerとあわせて知っておくと、アメリカの住宅売買をめぐる会話の流れがつかみやすくなります。
売れない家を前にした不動産業者と持ち主の会話には、景気の波に振り回される人々の事情がにじんでいます。
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