海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『モダンファミリー』シーズン4第21話では、歯が抜けたリリーのもとに来た歯の妖精が、思いがけず100ドルを置いていきます。ミッチェルとキャメロンは、このお金をどうやってリリーに返してもらうかで頭を悩ませることになります。
ミスをかばう言い方、返してほしいと伝える言い方、そして過去の言葉を持ち出して問い返す言い方を、この騒動の流れに沿って順に見ていきます。
「made a mistake」と「an honest mistake」でミスをかばう
歯の妖精からの贈り物に100ドル札が入っていたことで、リリーは大喜びです。一方のミッチェルは、金額の大きさに戸惑います。
Lily: I love the tooth fairy.
(歯の妖精、だーい好き。)Mitchell: The tooth fairy gave our daughter $100.
(歯の妖精がうちの娘に100ドルくれたんだぞ。)Mitchell: Does she not know that the going rate for a tooth is $5 at the most?
(歯1本の相場はせいぜい5ドルだって、知らないのかな?)Cameron: Well, obviously, the tooth fairy made a mistake.
(まあ、どう見ても歯の妖精が間違えたんだよ。)Modern Family Season4 Episode21 (Career Day)
ミッチェルの going rate は「相場、標準的な値段」で、同じ回のフレーズ記事でも扱っています。ここでは「5ドルが相場なのに100ドル」という落差を示す一言として押さえておけば十分です。
キャメロンの make a mistake は「間違える、ミスをする」の基本形です。obviously(どう見ても)を添えることで、責める話ではなく単純な取り違えだと、話の向きを整えています。ミッチェルの冗談をはさんで、キャメロンはさらに歯の妖精をかばいます。
Cameron: What I don’t think she can handle is criticizing someone who made an honest mistake in the dark of the night.
(歯の妖精が耐えられないのはね、夜の暗がりで悪気なく間違えただけの相手を責めることだと思うよ。)Modern Family Season4 Episode21 (Career Day)
an honest mistake は「悪気のないミス、うっかりした間違い」です。honest を付けると、ずるさや故意はなかったと強調でき、相手を責める流れを和らげる表現になります。What I don’t think she can handle is ~ は「彼女が耐えられないと思うのは〜だ」と、言いたいことを文の後ろに置いて目立たせる組み立てです。
日常でも、It was an honest mistake. Let’s not make a big deal out of it.(悪気のないミスだったんだから、大ごとにするのはやめよう)のように、相手のミスをかばう場面で使えます。
「give ~ back」と「a teaching moment」で返させる方針を話す
その後、リリー宛てに歯の妖精からの手紙が届き、間違えて多く渡したので返してほしいと伝えられます。ミッチェルはそれを受けて、リリーに話しかけます。
Mitchell: Uh, well, it sounds like she’s really in a jam.
(ええと、どうやら歯の妖精は相当困ってるみたいだね。)Mitchell: And I think we’re gonna have to give the tooth fairy her $100 back.
(だから、歯の妖精に100ドルを返してあげなきゃいけないと思うな。)Modern Family Season4 Episode21 (Career Day)
in a jam(困った状況にある)も同じ回のフレーズ記事で扱っている表現です。give 人 物 back は「人に物を返す」で、her $100 と所有を示すことで、もともと歯の妖精のお金だという筋道を立てています。
Lily: No! I wanna keep it.
(やだ! 取っておきたいもん。)Mitchell: I’m scared that she’s gonna be the one taking care of us when we’re older.
(僕たちが年を取ったら、面倒を見てくれるのはこの子なんだと思うと怖いよ。)Modern Family Season4 Episode21 (Career Day)
リリーの keep it は「手元に置いておく」です。別の場面では、ミッチェルとキャメロンが、どうやって返してもらうかを話し合います。
Mitchell: I don’t understand why we don’t just go in there, we tell her we’re taking the money, and that’s that.
(どうして部屋に入って、お金は回収するって言って、それで終わりにしないのか分からないよ。)Cameron: Because this is a teaching moment, and we want her to want to give the money back.
(これは学びのチャンスだからさ。あの子が自分からお金を返したいと思うようにしたいんだよ。)Mitchell: I’m just really worried we’re becoming those overindulgent parents right now.
(僕たち、まさに今、甘やかしすぎの親になりかけてるんじゃないかって心配なんだ。)Cameron: Don’t be silly.
(ばかなこと言わないで。)Cameron: Okay, you ready, tooth fairy?
(よし、準備はいい、歯の妖精さん?)Haley: Let’s do this.
(やるよ。)Modern Family Season4 Episode21 (Career Day)
a teaching moment は「教える好機、学びになる機会」です。we want her to want to ~ は want が2回重なる形で、「返させたい」ではなく「本人が返したいと思うようにさせたい」という一段深い願いを表しています。and that’s that(それで終わり)と言い切るミッチェルとの方針の違いが、この1文に集まっているのが分かります。
ミッチェルの overindulgent は「甘やかしすぎの」で、子どもの望みを何でも許してしまう親を指す語です。those overindulgent parents と those を付けると、「よく話に聞く、ああいう親」という含みが加わります。キャメロンはその心配を Don’t be silly.(ばかなこと言わないで)と短く打ち消し、すぐに作戦の準備へ話を進めています。
「You said ~ was wrong」と「We also said」で言い返す
歯の妖精に扮したヘイリーが訪ねてきた場面で、正体に気づいたリリーは、親の言葉を持ち出して問い返します。
Lily: Why did you lie? You said lying was wrong.
(どうして嘘ついたの? 嘘はいけないって言ったのに。)Mitchell: We also said that when someone is in trouble, you help them.
(困っている人がいたら助けなさい、とも言ったよね。)Lily: How do I know you weren’t lying?
(それが嘘じゃなかったって、どうして分かるの?)Haley: She is good.
(この子、やるね。)Modern Family Season4 Episode21 (Career Day)
You said ~ was wrong. は、相手が以前口にした決まりをそのまま突きつける言い方です。said に合わせて lying was wrong と過去形になっている点も、英語の時制の一致の例として確認できます。
これに対するミッチェルの We also said that ~ は、also を入れて「〜とも言った」と別の決まりを並べ、話の軸を「困っている相手を助ける」へ移そうとしています。リリーの How do I know ~? は「〜だとどうして分かるの?」で、今度はその言葉自体を疑う切り返しです。
最後のヘイリーの She is good. は、ここでは「この子、手ごわい」「やるね」と相手の鋭さに感心する一言です。good は「上手だ、腕が立つ」の意味でも使われ、ほめ言葉として短く添えられています。親の言葉を覚えていて、それを根拠に問い返すリリーの姿が印象的な場面です。
まとめ|ミスをかばう言葉と、返させたい親の言葉
made a mistake や an honest mistake で悪気のなさを伝え、give ~ back と a teaching moment で返してほしい理由を整えます。リリーの You said ~ was wrong. は、親の言葉がそのまま返ってくる場面として残ります。
次に観るときは、親と子どもの言葉の応酬にも耳を傾けてみると、新しい発見がありそうです。
同じ回のほかのコラムやフレーズ記事では、ジェイの仕事の本音やキャリアデーの場面の英語も取り上げています。


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