「chef」と「cook」はどう違う?料理をする人を呼ぶ英語|『BONES』S05E07で学ぶ英会話

『BONES』コラム: 「chef」と「cook」はどう違う?料理をする人を呼ぶ英語|『BONES』S05E07で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『BONES』シーズン5エピソード7では、以前は精神科医だったワイアットが、レストランの厨房で腕をふるっています。今回は、ワイアットが何度も言い直させる「chef」と「cook」の違いを起点に、料理をする人を呼ぶ英語を読み解きます。

どちらも日本語では「料理人」と訳せる言葉ですが、ワイアットにとっては大きな違いがあります。その差を知ると、場面のおかしさもいっそうはっきり見えてきます。

目次

「cookじゃない、chefだ」と言い直す理由

仕事の悩みを相談しようと、ブースはワイアットの店の厨房を訪ねます。忙しく指示を飛ばすワイアットに、ブースはまずこう尋ねます。

Booth: So you prefer this to psychiatry?
(で、精神医学よりこっちのほうがいいってわけか?)

Wyatt: Agent Booth! Yes, yes I do as a matter of fact, yes. Well, it’s the smell, plus let’s face it – Chef Gordon Wyatt Wyatt has more of a ring to it than Doctor Gordon Wyatt Wyatt. What do you think?
(ブース捜査官!ああ、実はそうなんだよ。この香りがたまらなくてね。それに正直なところ、「ドクター」より「シェフ」と付いたほうが響きがいいだろう?きみはどう思う?)

BONES Season5 Episode7 (The Dwarf in the Dirt)

have more of a ring to itは「〜のほうが響きがいい」という言い方です。肩書きを付けた自分の名前を比べて楽しむところに、新しい仕事への誇りが表れています。

ところが、食事をごちそうになったブースは、料理をほめるつもりでa good cookと言ってしまいます。相談の終わりに、ワイアットは一つだけ注文をつけます。

Wyatt: One quibble. It’s chef, not cook, chef, alright? May seem rather a picayune detail to you, but it’s quite meaningful to me.
(一つだけ言わせてくれ。cookじゃない、chefだ、いいね?きみには取るに足らないことに思えるかもしれないが、私にとっては大事なことなんだよ。)

Booth: Okay.
(分かったよ。)

BONES Season5 Episode7 (The Dwarf in the Dirt)

quibbleは「ささいな文句・けち」のことで、One quibble.は「一点だけ言わせて」と細かい指摘を切り出す前置きになります。

chef・cook・fry cookの違い

三つの語は、おおよそ次のように使い分けられるとされています。

語 主な意味 ニュアンス
chef レストランなどの厨房を率いる料理長、プロの料理人 職業・肩書きとしての呼び名
cook 料理をする人全般(家庭で料理する人も含む) 「料理上手」まで幅広い
fry cook 揚げ物や焼き物を担当する調理係 軽食店の調理係を指すことが多い

chefはフランス語で「長」を意味する語に由来するとされ、厨房の責任者という響きがあります。一方のcookは、プロにも家庭の料理好きにも使える広い言葉です。ブースのa good cookは「料理がうまいね」というほめ言葉ですが、プロを自負するワイアットには物足りなかったと読み取れます。

この呼び名へのこだわりは、そのあとも続きます。ブースが自分ではなくワイアットに相談したことを、スイーツは気にしています。研究所の廊下を歩きながら、スイーツはこう言います。

Sweets: Yeah, is that why he came to you? He doesn’t trust me? Oh right, how could I forget about cook/client privileges.
(ええ。それで彼はあなたのところへ?僕を信用してないってことですか?ああそうか、料理人と客の守秘義務ってやつを忘れてましたよ。)

Wyatt: Chef/client privileges.
(シェフと客の、だよ。)

BONES Season5 Episode7 (The Dwarf in the Dirt)

医師と患者の間の守秘義務をもじったスイーツの皮肉に対し、ワイアットは中身ではなく呼び名だけを訂正します。のちにスイーツと二人で取調べに臨んだ場面では、相手のこんな一言に引っかかります。

George Alano: If you don’t mind me saying, neither one of you guys looks like a cop. Look like a substitute teacher and a fry cook.
(言わせてもらうと、あんたら二人とも警官には見えないね。代理の先生と、調理係ってとこだ。)

Wyatt: A fry cook?
(調理係だと?)

Sweets: We’re not cops, we’re professional interrogation.
(僕たちは警官じゃなくて、取調べの専門家です。)

Wyatt: Nobody’s a fry cook!
(誰も調理係なんかじゃない!)

BONES Season5 Episode7 (The Dwarf in the Dirt)

chefにこだわるワイアットにとって、fry cookはいちばん聞きたくない呼び名だったことが伝わってきます。

まとめ|呼び名ひとつに込められたこだわり

chefは厨房を率いるプロ、cookは料理をする人全般、fry cookは調理係を指すとされています。have more of a ring to itやOne quibble.も添えると、呼び名へのこだわりを伝えるときにも使える言い方です。

ワイアットの言い直しに注目しながら、次回も『BONES』と一緒に英語を学んでいきましょう。

頼ってもらえずにすねた同僚をなだめる英語や、冗談の引き際を伝える英語は、同じエピソードの別のコラムで扱っています。

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