海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン5エピソード7では、ブレナンが冗談やくだけた言い回しを積極的に使ってみせ、そのたびにブースが反応します。今回は、ブレナンの冗談の練習と、ブースが最後に授ける「冗談の引き際」のアドバイスを起点に、冗談にまつわる英語を読み解きます。
冗談を言う、冗談を重ねすぎない、という会話の呼吸は、英語でも日本語でも難しいものです。二人のやりとりには、そのコツが分かりやすく詰まっています。
「冗談を言いましょうか?」と聞くブレナン
物語の冒頭、現場に着いて車を降りたブレナンは、いつもと様子の違うブースに気づきます。
Brennan: Why aren’t you cracking wise?
(どうして軽口をたたかないの?)Booth: Why? Because it’s not 1945.
(なんでって、今は1945年じゃないからさ。)Brennan: Shall I start making jokes?
(私が冗談を言い始めましょうか?)Booth: Just let it flow naturally, okay Bones?
(自然に任せとけばいいんだよ、な、ボーンズ。)Brennan: Well I’ve noticed in the past when you’re grumpy, your mood tends to elevate when you tell me about it.
(でも、あなたは機嫌が悪いとき、そのことを私に話すと気分が上向く傾向があるって気づいたの。)Booth: Just had a bad day on the range.
(今日は練習場でついてなかっただけだ。)Brennan: Is that a cowboy metaphor?
(それはカウボーイのたとえ?)BONES Season5 Episode7 (The Dwarf in the Dirt)
crack wiseは「気の利いた軽口をたたく」という口語です。少し古風に響く言い回しとされ、ブースが年号を持ち出して返したのも、その古めかしさを茶化したものと読み取れます。make jokesは「冗談を言う」のいちばん素直な言い方で、冗談を「始めましょうか」と提案してしまうところにブレナンらしさが出ています。
ブースのlet it flow naturallyは「自然な流れに任せる」という意味です。冗談は狙って言うものではない、という感覚がこの一言に込められています。さらにrangeには「放牧地」の意味もあるため、ブレナンは西部劇風のたとえかと真顔で聞き返します。
覚えたくだけた言い方を使ってみる
捜査の途中、車の中でブレナンがくだけた言い方を使ってみせると、ブースはうれしそうにほめます。
Booth: This is very nice, I like it, it shows that you’re adapting.
(いいね、気に入ったよ。なじんできてるってことだ。)Brennan: Well, I’m working on it – and joshing around, too.
(ええ、努力してるの。それに、ふざけるほうもね。)Booth: Yeah.
(ああ。)BONES Season5 Episode7 (The Dwarf in the Dirt)
adaptは「環境に順応する」、I’m working on itは「今がんばっているところ」という言い方です。josh aroundは「冗談を言ってふざけ合う」という口語で、ブレナンはさっそく新しい言い回しを披露しています。
冗談は一度で決めて、重ねない
終盤、厨房の中の席は暑くてうるさいと戸惑うブレナンをなだめたあと、ブースは頼みごとを切り出します。
Booth: It’s a thing, alright, we just go with it. So! Bones um, would you do me a favor?
(そういうものなんだよ、いいから合わせとけって。で!ボーンズ、あの、頼みを聞いてくれるか?)Brennan: Yes, as long as it does not involve me shaving my head.
(ええ、私が頭を剃ることにならないならね。)Booth: You are making a joke.
(……冗談を言ってるんだな。)Brennan: I’m becoming quite amusing.
(私、かなりおもしろくなってきてるでしょう。)Booth: You are, it’s very funny. Honestly, will you do me a favor?
(ああ、すごくおかしいよ。で、真面目な話、頼みを聞いてくれるか?)Brennan: Yes, as long as I don’t have to shave my head.
(ええ、私が頭を剃らなくていいならね。)Booth: Little advice on the humor; once the joke happens, don’t dog pile on it, just let it go.
(ユーモアについてちょっと助言だ。冗談が決まったら、上から重ねるな。そのまま流せ。)BONES Season5 Episode7 (The Dwarf in the Dirt)
dog pileは、大勢が一人の上に次々と折り重なる様子を指す言葉とされ、dog pile on itで「同じネタにさらに上乗せする」という意味になります。ウケた冗談を二度言ってしまったブレナンに、ブースはjust let it go、つまり「そこで手放せ」と伝えています。as long asは「〜でありさえすれば」という条件の言い方で、頼みごとへの返事によく添えられます。
まとめ|冗談は言うのも引くのも呼吸しだい
crack wiseやmake jokesで冗談を話題にし、let it flow naturallyで自然に任せ、josh aroundでふざけ合う。そして、once the joke happens, don’t dog pile on itで引き際を伝えます。冗談の始め方と終わり方を一度に学べる場面と言えます。
冗談に少しずつなじんでいくブレナンの姿を、これからも『BONES』で見届けていきましょう。
同じエピソードのコラムでは、chefとcookの違いや、頼ってもらえずにすねた同僚をなだめる英語も扱っています。


コメント