海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン4エピソード16では、取調べで相手の心をつかむブースの姿を見たブレナンが、自分も人とつながる力を身につけたいと考え始めます。今回は、人付き合いの得意・不得意をめぐる会話を起点に、相手への接し方を評価する英語の使い分けを読み解きます。
同じ態度を指していても、選ぶ語によって褒め言葉にも批判にもなります。その違いが、登場人物たちのやりとりからはっきりと見えてきます。
「empathy」「lying」「manipulating」同じ態度を3つの語で言い分ける
取調室で、車の購入をめぐって被害者ともめていた男性に話を聞くブース。男性の怒りに理解を示すような言葉を、ブレナンとスイーツが観察室から見ています。
Brennan: That isn’t what Booth really thinks?
(あれはブースの本心じゃないわよね?)Sweets: Uh, no, no. Booth sees that the man is humiliated and he displays empathy.
(ええ、違います。ブースは相手が屈辱を感じているのを見て取って、共感を示しているんです。)Brennan: So, lying.
(つまり、嘘ね。)Sweets: Manipulating. Much like the car salesmen. I used to teach psychological techniques to car salesmen to make money for grad school. Not one of my finest moments.
(人を動かしているんです。車のセールスマンと同じですよ。僕は大学院の学費を稼ぐために、セールスマンに心理テクニックを教えていたことがあって。自慢できる過去じゃありませんけど。)BONES Season4 Episode16 (The Bones That Foam)
同じ態度が3つの語で評価し直されていくのが面白いところです。
| 表現 | 意味 | 響き |
|---|---|---|
| display empathy | 寄り添う姿勢を見せる | 肯定的 |
| lying | 事実と違うことを言う | 否定的 |
| manipulating | 相手を思う方向へ動かす | 否定的な含みが強い |
manipulateは、気づかれないように操るという響きを持つ語です。Not one of my finest moments.は、褒められない過去を軽く認めるときの決まった言い方です。
「natural ability」と「people skills」才能か、技術か
その後、研究所でスイーツの手ほどきを受けるブレナン。怒りへの返し方がまずいと指摘され、こう尋ねます。
Brennan: Should I have become physical?
(力ずくで応じるべきだったかしら?)Sweets: No. Well, not if you’re trying to establish an emotional connection.
(いいえ。少なくとも、心のつながりを築こうとしているならだめです。)Brennan: Do you think that Booth was trained like this?
(ブースもこういう訓練を受けたと思う?)Sweets: Some people just have a natural ability. But, hey, hey, Dr. Brennan, you’re a brilliant woman. And you’ll get there, okay?
(中には生まれつきできる人もいるんですよ。でも、ねえ、ブレナン博士、あなたはとても優秀な方です。きっとできるようになりますよ。)BONES Season4 Episode16 (The Bones That Foam)
trained(訓練で身につける)とa natural ability(生まれ持った力)の対比が分かります。you’ll get thereは相手を励ます一言です。
別の場面では、親友のアンジェラが人付き合いをこう呼びます。
Brennan: You know I am smarter than Booth.
(私のほうがブースより頭がいいのは知ってるでしょう。)Angela: Okay, so maybe you should just let him have the people skills part of the job to himself then.
(はいはい。だったら、仕事の中の人付き合いの部分はブースに任せておけばいいじゃない。)BONES Season4 Episode16 (The Bones That Foam)
people skillsは「対人スキル」を指し、職場の評価でもよく見かける表現です。
「lack empathy」と「awkward」は別もの
事件が片づいたあと、行きつけの店のカウンターで、ブースに「よくやった」と言われたブレナンはこう返します。
Brennan: I was terrible. Everybody’s right. I lack empathy.
(ひどかったわ。みんなの言うとおり。私には共感する力が欠けてるの。)Booth: You got empathy. You’re awkward. That’s different.
(共感する力はあるさ。不器用なだけだ。それとこれとは違う。)Brennan: My stuff is bones, yours is people.
(私の専門は骨、あなたの専門は人ね。)BONES Season4 Episode16 (The Bones That Foam)
lackは前置詞なしで目的語をとり、「〜が欠けている」を表します。awkwardは「ぎこちない・不器用な」で、気持ちがないのではなく表し方がうまくないことを指します。That’s different.の一言で、2つを別の問題として切り分けているのが分かります。
まとめ|人付き合いを評価する語の選び方
display empathyとmanipulating、natural abilityとpeople skills、lack empathyとawkward。人付き合いを語る語を比べると、同じふるまいでも評価の向きが変わることが見えてきます。
次回も『BONES』と一緒に英語を学んでいきましょう。
同じエピソードの他のコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、この回の英語がより立体的に見えてきます。


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