同じ意見なのに張り合ってしまうときの英語|『BONES』S05E04で学ぶ英会話

『BONES』コラム: 同じ意見なのに張り合ってしまうときの英語|『BONES』S05E04で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『BONES』シーズン5エピソード4では、郊外の住宅街で起きた事件の捜査をめぐり、心理学者のスイーツと法人類学者のブレナンが、FBIの会議室で分析を披露し合います。今回は、二人が同じ結論を口にしながら張り合う会話を起点に、その場面で飛び交う英語を読み解きます。

意見は一致しているのに、どちらが先に言ったかで譲らない。そんな会話は英語でも日常的に起こります。

目次

「That’s what I just said.」は「それ、今言ったよね」

スイーツは、近所の住人たちをひとつの人格として分析できると説明を始めます。するとブレナンが、それは人類学の考え方だと割って入ります。

Brennan: You’re tapping into what anthropologists call “lines of influence, dominance and suasion.”
(あなたが言っているのは、人類学者が「影響・支配・説得の系統」と呼ぶものよ。)

Booth: Go on, Sweets. Just let him go on.
(続けろ、スイーツ。最後まで言わせてやれよ。)

BONES Season5 Episode4 (The Beautiful Day in the Neighborhood)

let him go onは「(途中で遮らずに)最後まで話させる」という言い方です。張り合いが始まりそうな空気を、ブースが先回りして止めようとしているのが分かります。

ところが、スイーツが住人たちの抱える問題を並べ上げると、ブレナンはすかさずこう返します。

Brennan: That’s what I just said.
(それ、今私が言ったことよ。)

BONES Season5 Episode4 (The Beautiful Day in the Neighborhood)

That’s what I just said.は「それは今、私が言ったことです」という意味です。justが「たった今」を表し、「同じことを繰り返しているだけでしょう」という軽い指摘になります。

おもしろいのは、このあとスイーツも同じ言い方でやり返す点です。ブースが「動機は二つに一つだ」とまとめると、今度はスイーツが口を開きます。

Sweets: Yeah, that’s what I just said. And this is where psychology can provide an insight that anthropology cannot.
(ええ、それは今僕が言ったことです。で、ここからが人類学には出せない、心理学ならではの見方なんです。)

Brennan: I doubt that.
(それはどうかしら。)

BONES Season5 Episode4 (The Beautiful Day in the Neighborhood)

I doubt that.は「それは疑わしい」と、相手の主張に短く異を唱える一言です。強く否定するというより、「本当にそう?」と首をかしげる響きになります。

「What he means is…」で相手の言葉を言い直す

スイーツが分析の続きを説明すると、ブレナンはそれを自分の言葉で言い直してみせます。

Sweets: Well, suburbanites, uh… will not only lie to outsiders, they’ll lie to each other and to themselves.
(つまり、郊外の住人は、ええと…よそ者にうそをつくだけじゃなく、お互いにも、自分自身にもうそをつくんです。)

Brennan: What Sweets means is that societal norms endemic to the suburban acculturation dichotomize exterior postures and clandestine protocols.
(スイーツが言いたいのは、郊外への文化適応に特有の社会規範が、表向きの態度と人目を忍ぶ決まりごとを二分している、ということよ。)

BONES Season5 Episode4 (The Beautiful Day in the Neighborhood)

What 〇〇 means is that〜は「〇〇が言いたいのは〜ということです」と、他人の発言を補足するときの言い方です。本来は話をわかりやすくするための表現ですが、ブレナンはかえって難しく言い直し、話の主導権を取ろうとしているとも読み取れます。

その後、分析の進め方では二人の意見がそろいます。ただ、会議室を出たあとも張り合いは終わりません。

Booth: You seriously believe all that hoo-ha?
(あんな大げさな話、本気で信じてるのか?)

Brennan: Well, it’s anthropology, so, yes.
(まあ、人類学だもの。ええ、信じてるわ。)

Sweets: Wrong “ology.” Keep your grubby anthro hands off my psych.
(「学」違いですよ。人類学の汚れた手で、僕の心理学に触らないでください。)

BONES Season5 Episode4 (The Beautiful Day in the Neighborhood)

hoo-haは「大騒ぎ」「大げさな話」を表すくだけた語です。Wrong “ology.”は、anthropologyやpsychologyに共通する語尾-ologyだけを取り出した、スイーツらしい切り返しと言えます。

劇中の言い方に、同じ意見を伝える一般的な言い方を加えて整理すると次のとおりです。

表現 意味 響き
That’s what I just said. それ、今言ったよね 張り合い・軽い指摘
What he means is that〜 彼が言いたいのは〜 補足・言い直し
That’s exactly my point. まさにそれが言いたかった 同意しつつ自分の手柄に

まとめ|同じ結論でも、言い方で張り合いになる

That’s what I just said.、What he means is that〜、I doubt that.は、意見が重なった会話でそのまま使える言い方です。言い方ひとつで、同意にも張り合いにも聞こえる点がこの場面の見どころです。

学問のプライドがぶつかる二人の会話を、これからも『BONES』で追いかけていきましょう。

この回の会話は、同じエピソードの別のコラムやフレーズ記事からもたどれます。

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