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『BONES』シーズン5エピソード1では、仕事に戻ってきたブースの服装が、ちょっとした話題になります。ラフな格好で現れたかと思えば、スーツに着替えると今度は「いつもと違う」と言われてしまうのです。今回はこの服装をめぐる会話を起点に、アメリカの職場のドレスコードと、小物で個性を見せる文化を紹介します。
職場で何を着るかは、国や業界によって考え方がかなり違います。ドラマの会話から、その一端をのぞいていきます。
「dressed like a furniture mover」、職場の服装をめぐる文化
6週間の療養を経て仕事に戻れることになったブースは、ブレナンのオフィスに駆けつけます。Tシャツにジーンズという姿を見たブレナンは、こう言います。
Booth: Look at that, I’m reinstated on the day that you come home. That’s the weirdest coinkidink ever.
(見ろよ、お前が帰ってきた日に俺も復帰だ。こんな妙な偶然、初めてだよ。)Brennan: No, it’s not even the weirdest coinkidink today. But if you were reinstated today why are you dressed like a furniture mover?
(いいえ、今日いちばん妙な偶然ですらないわ。でも今日復帰したなら、どうして引っ越し業者みたいな格好なの?)BONES Season5 Episode1 (Harbingers in the Fountain)
coinkidinkはcoincidence(偶然)をおどけて言う俗語です。ブレナンが気にしているのは、復帰の日にしてはくだけすぎた服装のことです。
アメリカの職場では、服装の決まりをdress codeと呼びます。一般的には、スーツとネクタイが基本のbusiness formal、ジャケットなしでも襟付きのシャツなどで整えるbusiness casual、私服に近いcasualといった段階で説明されることが多いようです。金曜日だけ服装をゆるめるcasual Fridayという習慣も知られています。どこまでが許されるかは業界や職場によってかなり違うとされ、法律や金融、官公庁ではきちんとした服装が求められることが多いと言われます。
劇中のブースは、ふだんはスーツにネクタイ姿の捜査官として描かれています。だからこそ、Tシャツ姿は「まだ仕事モードではない」ことを物語っていると言えます。
「garish socks」と「gaudy tie」、決まりの中で個性を見せる文化
着替えを済ませたブースは、スーツ姿で現場に向かいます。ところが今度は、変わった服装だとブレナンに言われてしまいます。
Booth: What do you mean? This is regulation FBI.
(どういう意味だよ? これはFBIの規定どおりの服装だぞ。)Brennan: Well what about the garish socks and the gaudy tie? What, you don’t remember? You resist regimentation with these tiny symbols of rebellion.
(じゃあ、派手な靴下とけばけばしいネクタイはどうしたの? 何、覚えてないの? あなたはそういう小さな反抗のしるしで、画一的な決まりに逆らってるのよ。)Booth: Nah, I remember. I remember, okay? Let me just re-acclimate myself at my own speed here, okay?
(いや、分かってるよ。分かってるって。自分のペースで慣らさせてくれよ、な?)BONES Season5 Episode1 (Harbingers in the Fountain)
regulationは形容詞的に使うと「規定どおりの」という意味になり、制服や装備について使われることの多い言い方です。garishとgaudyはどちらも「派手でけばけばしい」という意味で、regimentationは「画一的に統制すること」を指します。ブレナンは、ブースがいつもの派手な小物を身につけていないことを指摘しているわけです。
スーツが基本の職場でも、ネクタイや靴下は比較的自由に選べる部分だとされています。アメリカでは、柄物や鮮やかな色の靴下で遊び心を見せる人も多いとされ、そうした靴下はfun socksやnovelty socksと呼ばれることがあるようです。ブレナンが言う「小さな反抗のしるし」は、まさにこうした楽しみ方を言い当てた言葉と言えます。
ただし、ブースの靴下の話を聞いたカムは、こんな一言を返しています。
Cam: The things that make you a good cop have nothing to do with the socks.
(あなたを優秀な捜査官にしているのは、靴下とは何の関係もないことよ。)BONES Season5 Episode1 (Harbingers in the Fountain)
服装は個性を映すものの、仕事ぶりそのものとは別だという見方が伝わってきます。
まとめ|服装の決まりと、小さな自分らしさ
アメリカの職場にはdress codeという服装の決まりがあり、その中でも靴下やネクタイで個性を見せる楽しみ方があるとされています。regulationやgarish、gaudyといった言葉を知っておくと、服装をめぐる会話の温度感がつかみやすくなります。
ブースの靴下に注目しながら、『BONES』の会話をこれからも楽しんでいきましょう。
同じエピソードの数字の英語や、仕事への復帰をめぐるコラムとあわせて読むと、この回の会話がより立体的に見えてきます。


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