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今回は『CHUCK』シーズン5 第2話から、期待を寄せる相手に「今はまだ」と伝える言い方を取り上げます。本話でモーガンの指導役を引き受けたチャックが、任務のあとでモーガンと言葉を交わし、もう少し待ってほしいと伝える場面です。
自分の未熟さを認める言い方、相手が察したことを確かめる言い方、そして可能性と伴走を約束する言い方を、会話の順に追っていきます。
自分も役目に慣れていないと率直に認める言い方
本話でチャックは、サラの勧めを受けて、インターセクトを持つモーガンの指導役を引き受けています。英語では handler と呼ばれる役目で、ここでは相手を見守り導く担当者という意味合いです。
任務を終え、チャックたちが報酬と支払いの話をしていたところへ、モーガンが声をかけ、起きたことについて謝ります。チャックも謝り返したうえで、こう続けました。
Chuck: I called Casey and Sarah to protect you, not hurt you. I’m trying to be the best handler I can be. I’m just new at this, you know?
(ケイシーとサラを呼んだのは、君を守るためで、傷つけるためじゃない。僕にできる最高の指導役になろうとしてるんだ。ただ、こういうことにまだ慣れてないだけなんだよ、分かるよね?)CHUCK Season5 Episode2 (Chuck Versus the Bearded Bandit)
to protect you, not hurt you は、A, not B の形で「Aのためであって、Bのためではない」と目的をはっきりさせる言い方です。誤解されたくない点を、明確に打ち消す効果があります。
the best ~ I can be は「自分がなれる最高の〜」という意味で、努力している最中であることを示します。そこへ I’m just new at this を続けることで、自分がまだこの役目に慣れていないことを率直に認める形になります。just が「それだけのこと」という軽さを添えている点も見逃せません。
チャックの言葉を受けて、モーガンはこう返します。
Morgan: Sure. I get it. So, I’m not gonna be a… a spy for a while, right? That’s kind of what I’m picking up, though.
(うん、分かるよ。じゃあ、僕はしばらく…スパイにはなれないってことだよね? なんとなく、そう受け取ってるんだけど。)CHUCK Season5 Episode2 (Chuck Versus the Bearded Bandit)
pick up には「拾う」のほかに、言葉の端々から意味を感じ取るという使い方があります。That’s kind of what I’m picking up は、はっきり言われてはいないけれど、話からそう察しているという確認の言い方です。直前の right? と組み合わせて、相手に答えを求める問いかけになります。
「今はまだ」を時間の問題として伝え、伴走を約束する言い方
モーガンの確認に対して、チャックはまず相手の可能性に目を向けます。
Chuck: Yeah? Look, you have all the potential in the world. It just takes time, that-that’s all.
(そう? いいかい、君には可能性がいくらでもあるんだ。ただ時間がかかるってだけ、それだけのことだよ。)CHUCK Season5 Episode2 (Chuck Versus the Bearded Bandit)
all the ~ in the world は「世界じゅうの〜すべて」という誇張で、「これ以上ないほどの」という意味合いを強めます。相手の資質を最大限に認めてから、It just takes time で「今はまだ」の部分を伝える順番が大切です。
ここで注目したいのは、否定の言葉を使っていない点です。「まだ無理だ」とは言わず、時間の問題として言い換えることで、待つこと自体を前向きなものに変えました。that’s all で締めくくり、それ以上の理由はないと念を押しました。
チャックはそのまま、こう約束します。
Chuck: And I promise you, I will be with you every step of the way, until the day that… that you are ready.
(それに約束するよ。君の準備が…準備ができるその日まで、ずっと一歩一歩、僕がそばにいるから。)CHUCK Season5 Episode2 (Chuck Versus the Bearded Bandit)
every step of the way は「道のりの一歩一歩すべてで」という意味の決まった言い方で、最初から最後まで付き添うことを表します。until the day that ~ で、その付き添いがいつまで続くのかを示し、終わりのある待ち時間として相手に伝えます。待ってもらう側にとって、ゴールが見える約束は心強いものでしょう。
まとめ|待ってもらうときの言葉の順番
不慣れを認める I’m just new at this、察したことを確かめる That’s kind of what I’m picking up、可能性を認めて時間の問題として伝え、伴走を約束する流れを見てきました。前向きに待ってもらうための、言葉の順番です。
次回も『CHUCK』の会話とともに、英語表現の型を見ていきましょう。
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