海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン8エピソード16の序盤には、仕事に出る前のブースとブレナンが、新聞のクロスワードパズルをめぐってやり取りする場面があります。37 across、46 down と番号で呼び合う会話は、クロスワードの仕組みを知っていると、ぐっと分かりやすくなります。
クロスワードは、アメリカの新聞で長く親しまれてきたパズルです。作中の言葉を手がかりに、その文化と英語を見ていきます。
「across」と「down」:番号と向きでマスを呼ぶ
場面は、答えの語が先に口にされ、番号つきで念を押されるところから始まります。
— “Turnstile.”
(「turnstile(回転式ゲート)」。)— Huh?
(え?)— 37 across. “Turnstile.”
(横の37。「turnstile」。)— I know, I haven’t gotten there yet.
(分かってる。まだそこまで行っていない。)BONES Season8 Episode16 (The Friend in Need)
turnstile は駅や球場の入り口にある回転式のゲートのことです。クロスワードでは、マス目の答えの始まりに番号が振られていて、across は横に読む答え、down は縦に読む答えを指します。日本語のパズルの「ヨコのカギ」「タテのカギ」にあたり、37 across なら「横の37番」という意味になります。I haven’t gotten there yet. は「まだそこまでたどり着いていない」という一言です。
続いて、番号の食い違いが起こります。
— “Ion.”
(「ion(イオン)」。)— Yeah, 46 down.
(そう、縦の46。)— No, 51 across.
(いや、横の51。)BONES Season8 Episode16 (The Friend in Need)
同じ番号のマスから横と縦の両方の答えが始まることがあるため、番号だけでなく向きまで言わないと、どの答えの話か伝わりません。このあとには答えを導くためのヒントを読み上げる声が続きます。クロスワードのヒントは、英語で clue と呼ばれます。
「This is my puzzle.」:新聞のパズルは誰のもの?
次の答えは、聞き慣れない短い語です。
— 46 down… oh, it’s “ife.”
(縦の46…ああ、「ife」だ。)— It’s a tropical fibrous plant.
(熱帯の繊維植物のこと。)— Isn’t that exciting.
(それはわくわくするね。)BONES Season8 Episode16 (The Friend in Need)
日常会話ではまず使わない語が答えになることがあるのも、クロスワードならではと言えます。Isn’t that exciting. は疑問文の語順ですが、下げ調子で言うと「へえ、それはすごいね」という皮肉として使われることがあります。
このあと、パズルが誰のものかをめぐる言葉が交わされます。
— ‘Kay, you know what?
(はい、あのさ。)— This is my puzzle.
(これは自分のパズルなんだけど。)— Well, the paper is billed in my name, so technically…
(でも、新聞代はこっちの名前で請求されているから、厳密に言えば…)— Okay, so, here you go.
(分かった、じゃあ、どうぞ。)BONES Season8 Episode16 (The Friend in Need)
the paper は新聞のことで、be billed in one’s name は「〜の名義で代金を請求される」です。technically は「厳密に言えば」で、最後まで言わずに止めることで「だから本当はこちらのもの」という含みを残しています。here you go は物を手渡すときの決まり文句です。
「Six letters.」:答えの長さを文字数で伝える
手渡されたあとは、76 across のように番号を読み上げながら解き進め、やがて自信のない問題が出てきます。
— Not sure about this one.
(これは自信がない。)— Six letters.
(6文字。)BONES Season8 Episode16 (The Friend in Need)
答えのマスの数は、そのまま文字数になります。six letters は「6文字の語」で、What’s a five-letter word for “happy”?(「幸せな」を表す5文字の語は?)のように、文字数とヒントを組み合わせて人に聞く言い方もあります。
新聞のクロスワードは、1913年にアメリカの新聞に載ったものが始まりとされています。今では曜日によって難しさを変え、週の初めをやさしく、週末に向けて難しくしている新聞もあるとされています。番号と向き、文字数を口に出しながら解く作中の会話からも、新聞のパズルが生活の中の楽しみになっている様子が伝わってきます。
まとめ|番号と向きと文字数で話すパズル
今回は、across(横)と down(縦)、ヒントを表す clue、答えの長さを伝える six letters など、新聞のクロスワードパズルをめぐる英語と文化を紹介しました。番号と向きの呼び方を知っておくと、英語のパズルや会話がぐっと身近になります。
作中のやり取りを思い出しながら英語のクロスワードを眺めると、across と down の呼び方が自然と目になじんでいきます。
同じエピソードのほかのコラムでは、the smartest と the smart one の違いや、「気を悪くしないで」への返し方を扱っています。


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