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『BONES』シーズン8エピソード16では、仕事に出る前のクロスワードパズルのやり取りと、事件が片づいたあとの会話で、ブースとブレナンが「どちらが賢いか」をめぐって言葉を交わします。そこに出てくるのが、the smartest と the smart one というよく似た2つの言い方です。
どちらも smart を使いますが、「いちばん賢い」と「賢いほう」では指すものが違います。関連する know-it-all や smart of you とあわせて見ていきます。
「the smartest」は、比べた中でいちばん賢いこと
クロスワードの答えをめぐって形勢が変わったところで、腹を立てているのかと聞かれたあと、こんなやり取りが続きます。
— Maybe I am. You know what?
(そうかもしれない。言っておくけど、)Booth: You’re not always the smartest, Bones.
(いつも君がいちばん賢いとは限らないんだぞ、ボーンズ。)— But I am.
(でも、実際にそうです。)BONES Season8 Episode16 (The Friend in Need)
the smartest は smart の最上級で、「(比べる相手全員の中で)いちばん賢い」という意味です。最上級には the を付けるのが基本で、「その中で1つに決まる」という感覚が the に表れています。
ここではさらに not always が付いています。always を not で打ち消すと「いつも〜というわけではない」という部分否定になり、「たまには負けることもある」という含みが生まれます。
それを受けた But I am. は、the smartest を繰り返さずに be動詞だけで受けた短い返事です。I am. I do. のような省略した返事は、言い返すときにもテンポよく使えます。
「know-it-all」と「smart of you」:賢さをめぐる2つの言い方
その後、仕事の呼び出しの電話が入ったあとで、ブレナンが先ほどのやり取りに触れます。
Brennan: I’m sorry if I was a know-it-all. You were just trying to have some fun even though the puzzle was too difficult for you.
(知ったかぶりをしていたのなら、謝ります。あなたは楽しもうとしていただけでしょう。パズルがあなたには難しすぎたのに。)Booth: Mm-hmm. It’s okay, Bones.
(ああ。いいんだよ、ボーンズ。)— You’re not a know-it-all.
(知ったかぶりなんかじゃない。)BONES Season8 Episode16 (The Friend in Need)
know-it-all は「何でも知っているような顔をする人」を指す名詞で、知識をひけらかす人への否定的な呼び方とされています。I’m sorry if I was 〜 は「もし〜だったなら、ごめんなさい」と if をはさむ謝り方です。ここでは謝罪の形をとりながら、後半で「パズルがあなたには難しすぎた」と言い添えているのが面白いところです。
事件が片づいたあとの会話では、smart が人の行動へのほめ言葉として出てきます。
Brennan: That was pretty smart and tricky of you today.
(今日のあなたは、かなり賢く、巧妙でした。)Booth: Well, like I said, Bones, the interrogation room is my domain.
(まあ、言っただろ、ボーンズ。取調べ室は俺の縄張りなんだよ。)BONES Season8 Episode16 (The Friend in Need)
It’s(That was)+ 形容詞 + of + 人 は、その人がした行動を評価する形です。That’s kind of you.(親切にありがとう)と同じ形で、smart of you なら「その判断は賢かった」という意味になります。
「the smart one」は、何人かの中の「賢いほう」
少しあとで、the smart one を使った問いかけが出てきます。
— Do you ever let me think that I’m the smart one when you’ve figured it out already?
(先に分かっているのに、こちらが賢いほうだと思わせてくれることはある?)— No.
(ない。)— Because that would be ridiculous.
(だって、そんなのばかげているから。)BONES Season8 Episode16 (The Friend in Need)
この問いかけに即答が返り、笑いながらの一言が続く、テンポのよいやり取りです。the smart one の one は「人」を表し、2人や家族、仲間うちのような小さなまとまりの中での「賢い担当」「賢いほう」という役回りを指します。She’s the funny one.(彼女は面白い担当)、He’s the quiet one in the family.(彼は家族の中で物静かなほう)のように、人の役回りやキャラクターを言い表すときによく使われる形です。
| 言い方 | 意味 | ポイント |
|---|---|---|
| the smartest | いちばん賢い | 比べる相手全員の中での順位 |
| the smart one | 賢いほう・賢い担当 | 小さなまとまりの中での役回り |
| a know-it-all | 物知り顔の人 | 知識をひけらかす人への否定的な呼び方 |
| smart of you | その行動が賢い | 人ではなく、した行動への評価 |
2人を比べて「より賢い」と順位を言う場合は、比較級の the smarter of the two が使われるとされています。the smart one は順位よりも役回りに目を向けた言い方と言えます。
まとめ|順位を言うのか、役回りを言うのか
今回は、the smartest(いちばん賢い)と the smart one(賢いほう・賢い担当)の違いを、know-it-all や smart of you とあわせて読み解きました。順位を言うのか役回りを言うのかを意識すると、smart を使った表現の意味がすっと入ってきます。
賢さをめぐってからかい合う2人の会話は、言葉選びの違いに注目して観ると、また違った面白さが見えてきます。
同じエピソードのほかのコラムでは、「気を悪くしないで」への返し方や、新聞のクロスワードパズルの英語を扱っています。


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