海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン8エピソード19では、ブースとブレナンの家で一緒に暮らしていたスイーツが、新しい部屋を見つけて引っ越そうとする話が描かれます。その会話の中に、make・let・help のあとに動詞の原形が続く文が、場面を変えて何度も出てきます。
日本語にすると「〜させる」「〜するのを手伝う」など似た訳になりますが、英語では相手の気持ちをどう扱うかで動詞が変わります。3つの場面を順に見ながら、その違いを確かめていきます。
「let it get away」は、止めずに「そのままにさせる」
この回の序盤、自宅で新しい部屋の話が出ると、水を差すような一言が返ってきます。
— Hate to be a killjoy, but we’ve been down this road before, and you always end up staying here.
(水を差すようで悪いけど、前にも同じことがあって、結局いつもここに残ることになってるでしょう。)— No, no, no.
(いやいや、違う。)— This place is perfect; there’s no way I’m gonna let it get away.
(今度の部屋は完ぺきなんだから、逃すつもりはまったくない。)BONES Season8 Episode19 (The Doom in the Gloom)
let + 人・物 + 動詞の原形 は、「〜するのを止めない」「そのままにさせておく」という意味です。let it get away を直訳すると「それが逃げていくのを許す」で、そこから「逃す」になります。相手の動きを止めずに任せる、という向きの動詞です。前半の there’s no way I’m gonna 〜 は「〜するなんてありえない」と強く打ち消す言い方です。
日常会話では Let me help.(手伝わせて)、Don’t let it bother you.(気にしないで)のような形でもよく出てきます。また end up 〜ing は「結局〜することになる」で、予定と違う結果に落ち着くときの言い方です。
「make him leave」は、気持ちに関係なく「〜させる」
その後、ダイナーで、ブースとブレナンが引っ越しの話をする場面があります。部屋が見つかったと言っては話が流れてきたことを振り返り、こんな結論になります。
Booth: Ha, okay, how many times has he told us that he has found a place and then something happens?
(おいおい、部屋が見つかったって言ったあとで、何か起きてだめになったのが何回あった?)Brennan: Um, three.
(ええと、3回よ。)Booth: Three, exactly. It never happens, which means we have to make him leave.
(そう、3回だ。実現したためしがない。だから俺たちが出ていかせないとな。)BONES Season8 Episode19 (The Doom in the Gloom)
make + 人 + 動詞の原形 は、相手がそうしたいかどうかに関係なく「〜させる」という強い言い方です。let が相手の動きを止めずに任せるのに対し、make は外から押して動かす、という向きの違いがあります。My boss made me work late.(上司に残業させられた)のように、本人の意思より外からの力が勝つ場面でよく使われます。
この会話には続きがあります。
Brennan: But I just said that we liked him.
(でも、私たちは彼を好きだと言ったばかりよ。)Booth: We do. That’s why we have to push him out of the nest.
(好きさ。だからこそ巣から押し出さないと。)BONES Season8 Episode19 (The Doom in the Gloom)
push 〜 out of the nest は、親鳥がひなを巣から押し出して飛び立たせる様子にたとえた言い回しで、「独り立ちを促す」という意味になります。make him leave と同じ方向の内容を、好きだからこそという気持ちを込めて言い直しているのが分かります。
「help me move」は「〜するのを手伝う」
終盤、自宅で玄関のチャイムが鳴ると、こんな言葉が出ます。
— And those must be the other tenants to help me move.
(あれはきっと、引っ越しを手伝いに来てくれた同居人たちだ。)BONES Season8 Episode19 (The Doom in the Gloom)
help + 人 + 動詞の原形 は「〜するのを手伝う」で、help me to move のように to を入れる形もありますが、会話では to のない形がよく使われます。must be は「〜に違いない」という推測です。
「〜させる」「〜してもらう」に当たる動詞を並べると、次のようになります。
| 形 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| make 人 do | 気持ちに関係なく〜させる | make him leave |
| let 人 do | 〜するのを止めない・許す | let it get away |
| help 人 do | 〜するのを手伝う | help me move |
| have 人 do | 役目として〜してもらう | I’ll have him call you back. |
| get 人 to do | 頼んで〜してもらう | I got him to fix it. |
get だけは to が必要になる点が、つまずきやすいところと言えます。
まとめ|「させる」の中身で動詞を選ぶ
make は相手の気持ちに関係なく動かすとき、let は止めずに任せるとき、help は一緒に手を貸すときに使います。同じ「〜させる」でも、相手とどう関わるかを意識すると、動詞の選び方に迷いにくくなります。
引っ越しをめぐる何気ない会話にも、こうした使い分けがきちんと表れています。次回も『BONES』と一緒に英語を学んでいきましょう。
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