自分ひとりで決めたことを「二人で決めた」ように伝えたときの英語|『モダンファミリー』S09E06で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 自分ひとりで決めたことを「二人で決めた」ように伝えたときの英語|『モダンファミリー』S09E06で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン9第6話は、ジェイとグロリアの結婚10周年の回です。ジェイはマニーに、しばらく家に来ないよう告げていました。その伝え方が、記念日当日のちょっとした騒動の種になります。

決めたことを誰の決定として伝えるかで、英語の言い方は大きく変わります。主語の選び方や、決定への関わり方を表す言い回しを、ジェイの台詞を追いながら見ていきます。

目次

「your mother and I think」で二人の決定にする

大学に進んだマニーが家に戻ってきたとき、ジェイはこう告げます。

Jay: But your mother and I think it’s bad for you to be here all the time.
(でもな、母さんと俺は、お前がしょっちゅうここにいるのはよくないと思ってる。)

Jay: So hit the road, and we’ll see you at Thanksgiving.
(だから、さっさと行け。次は感謝祭で会おう。)

Manny: Wait.
(待って。)

Manny: I’m banned from my house?
(僕、自分の家に出入り禁止ってこと?)

Jay: Don’t think of it that way.
(そういうふうに考えるな。)

Jay: You’re banned from my house.
(俺の家に出入り禁止なんだ。)

Modern Family Season9 Episode6 (Ten Years Later)

your mother and I think ~ は、親が子どもに何かを伝えるときによく使われる主語の組み方です。「母さんと俺は」と二人を主語にすると、話の内容が夫婦の総意として聞こえます。hit the road は「出発する、出ていく」というくだけた言い方で、ここでは「早く大学に戻れ」という促しです。

マニーの I’m banned from my house? に対し、ジェイは Don’t think of it that way.(そう受け取るな)と言いながら、my house と言い直して同じ内容を繰り返します。Don’t think of it that way. は本来、相手の受け止め方をやわらげる言い方です。ここでは、やわらげる前置きのあとに同じ結論が続くところに、ジェイらしい不器用さが表れています。

be banned from ~ は「〜への立ち入りを禁じられる」で、店や会場の出入り禁止にも使われます。マニーの my house は自分の家、ジェイの my house はジェイ自身の家を指します。同じ二語でも、誰の口から出るかで、その家が誰の場所なのかという主張に変わるのが分かります。

「be in on」で、決定に関わっていない人を示す

二人で決めたように聞こえた決定ですが、ジェイはこう話しています。

Jay: Technically, Gloria was not in on this decision, in the sense that she was not in on this decision.
(厳密に言うと、グロリアはこの決定に加わってない。つまり、この決定に加わってないって意味でな。)

Modern Family Season9 Episode6 (Ten Years Later)

be in on ~ は「〜に加わっている、〜を知らされている」という意味で、計画や秘密、決定に関わっている状態を表します。Are you in on this?(君もこの件に一枚かんでるの?)のように、共犯めいたニュアンスで使われることもあります。

technically は「厳密に言えば」と、言いにくいことを形式的に言い直すときの前置きです。さらに in the sense that ~(〜という意味で)と続けるのに、後半は前半とまったく同じ文です。説明しているようで何も足していない言い回しで、言い訳めいた響きが伝わってきます。

ジェイは、この決定がもたらす結果についても自覚していました。

Jay: Manny was a big part of our wedding.
(マニーは俺たちの結婚式で大きな役目を果たした。)

Jay: He walked Gloria down the aisle, did the calligraphy.
(グロリアに付き添ってバージンロードを歩いて、カリグラフィーも担当した。)

Jay: And I knew him not showing up to our anniversary party would put Gloria in a bad mood.
(だから、あいつが記念日のパーティーに来なけりゃ、グロリアの機嫌が悪くなるのは分かってた。)

Jay: In some ways, I feel responsible.
(ある意味、俺にも責任がある。)

Modern Family Season9 Episode6 (Ten Years Later)

put someone in a bad mood は「〜の機嫌を悪くさせる」、feel responsible は「責任を感じる」です。In some ways を前に置いて、責任を部分的に認める形にしています。It’s partly my fault.(私にも一部責任がある。)よりも遠回しで、責任の範囲をはっきりさせずに済みます。

「Today, you’re ~.」で代わりを立てる

グロリアの機嫌が悪い理由を、ジェイはマニーのことだと考えています。そこでジョーに、こう頼みます。

Jay: Hey, you see what a bad mood your mother’s in? That’s because she misses Manny.
(なあ、母さんの機嫌が悪いの、分かるだろ? マニーがいなくて寂しいからだ。)

Jay: Today, you’re Manny.
(今日はお前がマニーだ。)

Modern Family Season9 Episode6 (Ten Years Later)

Today, you’re ~. は「今日のお前は〜だ」と、相手に役を割り当てる言い方です。Today, you’re the boss.(今日は君がリーダーだ。)のようにも使えます。ジェイは自分の決定を取り消すのではなく、ジョーをマニーの代わりに立てて穴を埋めようとしています。

ジェイはさらに Just go in there, act all heartsick, and tell her you want to have high tea.(とにかく入っていって、すっかり恋に悩んでるふりをして、アフタヌーンティーがしたいって言え)と指示します。act + 形容詞 は「〜のふりをする、〜らしく振る舞う」で、all を添えると「すっかり」と大げさな調子になります。とるべき振る舞いを具体的に並べて、代役の段取りを組んでいます。

その後、ジェイはマニーのもとを訪ね、I need you to come to our anniversary party.(記念日のパーティーに来てほしい)と頼みます。そこでの会話には、グロリアへの伝え方をめぐってこんな言葉も出てきます。

Jay: It’s better if she hears it from me.
(彼女には、こっちの口から話したほうがいい。)

Jay: I just have to spin it as if it’s something I did in your best interest.
(君のためを思ってやったことのように、うまく話を持っていけばいいだけだ。)

Modern Family Season9 Episode6 (Ten Years Later)

hear it from me は「ほかの人からではなく自分から伝える」、spin は出来事に都合のよい解釈をつけて伝えること、in someone’s best interest は「〜のためを思って」という意味です。

まとめ|決定の主語と関わり方を表す英語

your mother and I think で二人の総意にし、be in on で関わっていない人を示し、Today, you’re ~. や act all heartsick で代わりを立てる。決定を誰のものとして伝えるかで、言い方が変わることが分かります。

ジェイの不器用な言い繕いを観ていると、決めたことを伝える英語の選び方がよく見えてきます。

出番の曲数をめぐる交渉や、逃したチャンスを振り返る英語は、同じ回のほかのコラムで扱っています。

このエピソードを見るには

(タップすると各配信サービスの視聴ページへ移動します)

※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)



  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次