アメリカの警察の同乗体験「ride-along」の文化と英語|『モダンファミリー』S09E19で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: アメリカの警察の同乗体験「ride-along」の文化と英語|『モダンファミリー』S09E19で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン9第19話では、ミッチェルとキャメロンが、警察官のパトロールに一般人として同乗する「ride-along」を体験します。警察官にずっと憧れていたキャメロンにとっては、念願の体験です。

日本ではあまりなじみのない同乗体験ですが、アメリカでは多くの警察署が受け付けていると言われます。どんな仕組みなのか、劇中に出てくる言葉とあわせて見ていきます。

目次

一般の人がパトカーに乗る「ride-along」

出発の前、ミッチェルは同乗のために渡された書類に驚いています。

Mitchell: The release form for this ride-along is is shockingly thorough.
(この同乗体験の同意書、びっくりするほど細かいんだけど。)

Officer Stablitzky: I’m not gonna let anything happen to you.
(あんたの身には何も起こさせないよ。)

Modern Family Season9 Episode19 (CHiPs and Salsa)

ride-along は、一般の人が警察官のパトロールに同行し、パトカーに乗って仕事の様子を見せてもらう体験を指します。地域の住民に警察の仕事を知ってもらう機会として設けられている、と説明されることが多い仕組みです。

申し込みの条件は地域や警察署によって異なります。一般には申込書を出し、ミッチェルの言う release form(免責や同意の書類)に署名する流れが多いようです。年齢の下限を設けたり、未成年なら保護者の署名を求めたり、事前に身元の確認をしたりする警察署もあります。ミッチェルが書類の細かさに驚くのも、こうした手続きを思えば自然な反応と言えます。

ミッチェルの shockingly thorough は「驚くほど念入りな」という意味で、thorough は「抜けのない・徹底した」を表します。書類の項目の多さにあきれた気持ちが、shockingly という強い副詞に込められています。巡査の I’m not gonna let anything happen to you. は let + 物事 + happen to + 人 の形で、「あなたの身には何も起こさせない」と相手の安全を請け合う一文です。

Cameron: Okay, this is so exciting.
(よし、すごくわくわくする。)

Cameron: You know, in my alternate life, I’m a I’m a cop.
(ほら、もう一つの人生なら、僕は、僕は警官なんだ。)

Mitchell: I-I thought that your alternate life was you teaching at-risk youth to street dance.
(え、君のもう一つの人生は、問題を抱えた若者にストリートダンスを教えることだと思ってたけど。)

Cameron: No, I teach them to believe in themselves through street dance.
(違うよ、ストリートダンスを通して自分を信じることを教えるんだ。)

Modern Family Season9 Episode19 (CHiPs and Salsa)

ミッチェルは、この体験についてこう説明しています。

Mitchell: Cam’s always wanted to go on a ride-along.
(キャムはずっと同乗体験をしてみたがってたんだ。)

Modern Family Season9 Episode19 (CHiPs and Salsa)

動詞と組み合わせるときは、go on a ride-along のように go on を使う形が見られます。キャメロンの in my alternate life は「もう一つの人生なら」という意味で、別の道を選んでいたらこうなっていた、という空想を語るときの言い方です。

警察の言い回し「roll」と「copy that」

いよいよ出発というところで、キャメロンは警察らしい言葉を使ってみせます。

Cameron: So, when do we roll?
(で、いつ出る?)

Officer Stablitzky: You mean leave?
(出発するってことか?)

Cameron: Oh, copy that.
(おっと、了解。)

Cameron: You know, it’s hard for me not to use the lingo.
(ほら、つい業界の言葉を使っちゃうんだよね。)

Cameron: Bit of a lawman myself, acting high-school vice principal.
(僕もちょっとした法の番人でね、高校の教頭代理だから。)

Modern Family Season9 Episode19 (CHiPs and Salsa)

roll は口語で「出発する・動き出す」を表し、Let’s roll.(さあ行こう。)のように使われます。スタブリッツキー巡査が You mean leave? とふつうの言葉で言い直しているところに、キャメロンの張り切りぶりが表れています。

copy that は、無線のやり取りで「了解」「聞こえた」を伝えるときによく使われます。日常会話でも、少しおどけて「了解」と言うときに使われることがあります。

lingo は特定の仕事や仲間内で使われる言葉づかいのこと、lawman は「法の番人」にあたる古風な言い方です。キャメロンは学校の教頭代理という自分の立場を、警察の仕事になぞらえています。Bit of a lawman myself は文頭の I’m a を省いた形で、I’m a bit of a ~ myself なら「僕もちょっとした〜でね」と、自分を相手と同じ側に置く組み立てになります。

「10-99」と「1099」の食い違い

パトロールの途中、キャメロンは数字のコードを使って報告します。

Cameron: Oh, hey, Chatty-Cathys, heads up.
(ちょっと、おしゃべりさんたち、気をつけて。)

Cameron: Possible 10-99 right over here.
(ここで10-99の可能性あり。)

Officer Stablitzky: What?
(何だって?)

Cameron: Couple low lifes over there exchanging cash-money.
(あそこでワルっぽい二人が現金をやり取りしてる。)

Officer Stablitzky: That’s because it’s a newsstand.
(そりゃ新聞スタンドだからな。)

Officer Stablitzky: And I’m pretty sure a 1099 is a tax form.
(それに、1099は税金の書類のはずだぞ。)

Modern Family Season9 Episode19 (CHiPs and Salsa)

アメリカの警察無線では、「10-」で始まる数字の符号、いわゆる ten-codes(10コード)が使われてきました。ただし、同じ数字でも警察署や地域によって意味が異なることがあると言われます。そのため、近年は分かりやすいふつうの言葉で無線をやり取りするよう勧める動きもあるようです。

スタブリッツキー巡査が返す 1099 は、アメリカの税務書類の名前です。会社が従業員以外の人へ報酬を払ったときなどに使う書類として知られています。キャメロンが使った数字に、巡査が税金の書類の名前で切り返すという食い違いが、この場面の笑いになっています。

Couple low lifes は a couple of lowlifes をくだけて言った形で、lowlife は「ろくでもないやつ」を指す口語です。現金のやり取りに見えたものが新聞スタンドでの売り買いだったと分かり、キャメロンの勘違いがはっきりします。heads up は「気をつけて」「ちょっと注意して」と相手の注意を引く一言で、日常会話でもよく使われます。

まとめ|同乗体験から見える警察の言葉

ride-along は一般の人が警察のパトロールに同行する体験で、申し込みには release form などの手続きが伴うことが多いとされます。roll、copy that、10コードのような言葉からは、警察らしい話し方の一端が見えてきます。

ミッチェルとキャメロンの同乗体験を観ながら、アメリカの暮らしの一場面にふれていきましょう。

同じ回のほかのコラムでは、サルサの売り込みや、フィルとクレアの張り合いの英語も扱っています。

このエピソードを見るには

(タップすると各配信サービスの視聴ページへ移動します)

※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)



  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次