「I let you win.」勝ちを譲ったと明かすときと、強がりをやめるときの英語|『モダンファミリー』S09E19で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「I let you win.」勝ちを譲ったと明かすときと、強がりをやめるときの英語|『モダンファミリー』S09E19で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン9第19話では、昔の競走でフィルが勝った話をきっかけに、クレアが思いがけない打ち明け話をします。そこから話は思わぬ方向へ進み、二人はもう一度競走することになります。

勝負の場では、勝ちを譲ったと明かす言葉、相手の言い分をかわす言葉、強がる言葉が飛び交います。この回の夫婦の張り合いには、そうした英語が場面ごとに一通りそろっています。

目次

「I let you win.」と「had you beat」で手加減を明かす

クレアは、昔の競走の本当のところをフィルに伝えます。

Claire: I let you win.
(勝たせてあげたのよ。)

Phil: You what?
(なんだって?)

Claire: Oh, I had you beat, easily.
(余裕で勝てたのよ。)

Claire: I didn’t even break a sweat.
(汗ひとつかかなかったのよ。)

Claire: As a matter of fact, I almost pulled a muscle holding back.
(実を言うと、手加減しすぎて筋を痛めそうだったくらい。)

Claire: But, I saw how much it meant to you, and I let you win.
(でも、あなたにとってどれだけ大事か分かったから、勝たせてあげたの。)

Modern Family Season9 Episode19 (CHiPs and Salsa)

You what? は相手の言葉の一部を聞き返す形で、「今なんて言った?」という驚きをそのまま表します。let someone win は「わざと〜を勝たせる」という意味で、let + 人 + 動詞の原形 の形です。I had you beat は「私はあなたに勝てる状態だった」という言い方で、実際には勝たなかったけれど勝ちは見えていた、という含みがあります。

I didn’t even break a sweat. は「汗ひとつかかなかった」、つまり楽勝だったという意味です。hold back は「力を抑える・手加減する」で、I was holding back.(手加減してたんだよ。)のように使えます。最後に how much it meant to you と理由を添え、もう一度 I let you win. で締めくくる流れになっています。

Phil: Oh, wow, yeah.
(へえ、そうか。)

Phil: No, that makes a lot of sense.
(いや、すごく筋が通ってる。)

Phil: I get it.
(分かるよ。)

Phil: Like the way all the other horses wanted Secretariat to feel good.
(ほかの馬がみんな、セクレタリアトをいい気分にさせたかったみたいにね。)

Modern Family Season9 Episode19 (CHiPs and Salsa)

フィルの That makes a lot of sense. と I get it. は、言葉の上では納得を示す返事です。ところが最後に競走馬のたとえを続けることで、クレアの話を信じていないことが伝わってきます。I get it. は本来「分かった」と理解を示す一言ですが、続く言葉や言い方次第で皮肉にもなります。

再戦の前に「in the best shape of my life」と強がる

二人がもう一度競走することになり、スタートの前にはお互いが自分の強さを口にします。

Claire: I am in the best shape of my life.
(今の私、人生でいちばん体の調子がいいの。)

Claire: After my last physical, the doctor posted my stress test on his Instagram.
(この前の健康診断のあと、お医者さんが私の負荷検査の結果を自分のインスタに載せたくらいよ。)

Phil: Honey, I’m on the basketball court four days a week.
(ハニー、俺は週4でバスケットコートに出てるんだぞ。)

Phil: They call me “Phil Dunk-phy”.
(「フィル・ダンクフィー」(※ダンクと名字のダンフィーをかけたあだ名)って呼ばれてるんだ。)

Claire: Well, take a good look at this face ‘cause it’s the last time you’re gonna see it for a while on your mark, get set, go!
(じゃあ、この顔をよく見ておいて。しばらく見られなくなるから。位置について、よーい、ドン!)

Modern Family Season9 Episode19 (CHiPs and Salsa)

be in the best shape of one’s life は「人生でいちばん体の調子がいい」という意味です。shape には「体の調子・体調」の意味があり、I’m out of shape.(体がなまっている。)はその反対の言い方になります。

フィルの They call me ~ は「〜と呼ばれている」で、自分のあだ名を紹介して強さを印象づけています。クレアの take a good look at this face は「この顔をよく見ておいて」で、「すぐに引き離すから、しばらく顔を見られなくなる」という勝利宣言につながります。

クレアは健康診断の話を、フィルはコートに通う回数を挙げ、どちらも具体的な出来事で自分の強さを裏づけようとしています。on your mark, get set, go! はかけっこのスタートで使う「位置について、よーい、ドン!」にあたるかけ声です。強がりの台詞が、そのままスタートの合図に流れ込んでいきます。

「pretend to be strong」強がりをやめて本音を明かす

レースのあと、二人とも無理がたたっていたことが分かります。クレアが先に本当のことを打ち明けます。

Claire: I haven’t worked out in months.
(私、何か月も運動してないの。)

Claire: But, what’s up with you? You’re out on that basketball court all the time.
(でも、あなたはどうなってるの? しょっちゅうバスケットコートに行ってるじゃない。)

Phil: Claire.
(クレア。)

Phil: There’s someone I’d like for you to meet
(君に会ってほしい相手がいるんだ)

Phil: This is Awesome Possum.
(こちら、オーサム・ポッサム。)

Phil: Instead of working out, my super cool friends and I have epic robot battles.
(運動する代わりに、俺は最高にクールな仲間たちとロボットの壮絶なバトルをしてるんだ。)

Phil: The only time I break a sweat is when we run after the ice cream truck.
(汗をかくのは、アイスクリームの移動販売車を追いかけるときだけさ。)

Modern Family Season9 Episode19 (CHiPs and Salsa)

I haven’t worked out in months. は現在完了の否定と in months で「何か月も運動していない」を表します。What’s up with you? は「あなたはどうなってるの?」と、相手の様子を問いただす言い方です。

フィルの The only time I break a sweat is when ~ は「汗をかくのは〜のときだけ」という形で、クレアの I didn’t even break a sweat. と同じ break a sweat を使っています。強さの証明だった言葉が、ここでは運動していないことの告白に変わっています。

Claire: Is this what giving up feels like?
(あきらめるって、こういう気分なの?)

Phil: No, not if we do it together.
(いや、二人一緒なら違うよ。)

Phil: Let’s boldly walk forward at a reasonable pace into this new future where we don’t have to pretend to be strong or fast.
(強いふりも速いふりもしなくていい新しい未来へ、無理のないペースで堂々と歩いていこう。)

Modern Family Season9 Episode19 (CHiPs and Salsa)

Is this what ~ feels like? は「〜ってこういう気分なの?」と、初めての感覚を確かめる言い方です。pretend to be ~ は「〜のふりをする」で、not if we do it together の not if ~ は「〜ならそうはならない」と相手の言葉を打ち消す形です。クレアの問いに対し、フィルは二人一緒に強がりをやめる道を示します。at a reasonable pace は「無理のないペースで」という意味で、張り合いをやめた二人のこれからの歩き方を表しています。

まとめ|張り合う英語と、強がりをやめる英語

I let you win.、had you beat、hold back は手加減を明かす言葉、in the best shape of my life は強がる言葉です。break a sweat や pretend to be strong まで並べると、張り合いから本音への流れが見えてきます。

フィルとクレアの勝負を観ながら、こうした英語の使われ方を追っていきましょう。

同じ回のほかのコラムでは、サルサの売り込みや、警察の同乗体験の英語も扱っています。

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