大人になった子どもの選択に、口を出すか迷ったときの英語|『モダンファミリー』S09E09で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 大人になった子どもの選択に、口を出すか迷ったときの英語|『モダンファミリー』S09E09で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン9第9話では、マニーが先生にあたるカレンを家に連れてきます。その姿を見たジェイとグロリアは、親としてどこまで口を出すかで意見が分かれ、ジェイは自分の過去の経験も引き合いに出します。

子どもが大人になると、心配でも言うべきか黙るべきか迷う場面が増えていきます。この回の二人の会話には、その迷いを言葉にする英語と、相手の判断を支える英語がそろっています。

目次

「She’s his teacher.」親の見立てが食い違うとき

マニーが家に戻ってきたあと、ジェイはグロリアにこう話しかけます。

Jay: It’s cute, that grown-up routine Manny’s putting on to impress his girlfriend.
(かわいいもんだな、マニーが彼女にいいとこ見せようと大人ぶってるのは。)

Gloria: She’s not his girlfriend.
(彼女じゃないわよ。)

Gloria: She’s his teacher.
(先生よ。)

Jay: Gloria, he brought her home when he thought no one would be around.
(グロリア、あいつは誰もいないと思ったときに連れてきたんだぞ。)

Gloria: Manny has been bringing his teachers home since he was a little kid.
(マニーは小さい頃から先生を家に連れてきてたのよ。)

Gloria: His 9th birthday party turned into a PTA meeting.
(9歳の誕生日会なんて、PTAの会合になっちゃったんだから。)

Modern Family Season9 Episode9 (Tough Love)

put on a routine は「お決まりの振る舞いを演じる」という意味で、grown-up routine なら「大人ぶった振る舞い」になります。impress は「いいところを見せる、感心させる」です。ジェイは、マニーの様子を相手へのアピールと見ています。

これに対するグロリアの返しは、She’s not ~. She’s ~. と短い文を2つ重ねて、相手の見立てを打ち消す形です。

続く has been bringing は現在完了進行形で、「昔からずっと〜してきた」と習慣の長さを示します。turn into ~ は「〜に変わる」で、誕生日会がPTAの会合のようになったという過去の例を挙げて、今回も同じだと言い返しています。ジェイの when he thought no one would be around も、「誰もいないと思ったときに」と状況を根拠にした反論になっていて、二人とも理由を添えて自分の見立てを主張しているのが分かります。

「learn from my parental mistake」と自分の失敗談

後の場面で、グロリアは「マニーはまだ子どもよ」と言います。ジェイは、自分の過去を持ち出してこう答えます。

Gloria: Manny’s still a child.
(マニーはまだ子どもなのよ。)

Jay: Manny wasn’t a child when I met him.
(俺が会ったとき、マニーは子どもじゃなかったぞ。)

Jay: Look, there was a 10-year period where there was at least one empty chair at my house every Thanksgiving because I had a lot to say about who Mitchell and Claire were dating.
(いいか、10年間、感謝祭のたびにうちには少なくとも一つ空いた椅子があった。ミッチェルとクレアが誰と付き合うかに、俺が山ほど口を出したからだ。)

Jay: So learn from my one and only parental mistake.
(だから、俺の親としてのたった一つの失敗から学べ。)

Modern Family Season9 Episode9 (Tough Love)

have a lot to say about ~ は直訳すると「〜について言いたいことがたくさんある」で、ここでは「あれこれ口出しした」という意味合いになります。learn from my mistake は「私の失敗から学んで」と、自分の経験を教訓として差し出す言い方です。one and only を挟んで「たった一つの」と強調しているところに、ジェイらしい言い回しが表れています。

助言する場面では、Learn from my mistakes. や Don’t make the same mistake I did.(私と同じ失敗をしないで。)のように言うこともできます。冒頭の Look, は「いいか」と相手の注意を引く前置きで、本題に入る合図として働いています。

空いた椅子という具体的な光景を挙げてから教訓につなぐ流れは、助言に説得力を持たせる話し方とも言えます。その後、マニーはジェイに、母についてこう話しています。

Manny: You know, um Mom really surprised me before.
(あの、さっきは母さんに本当に驚きました。)

Manny: This is the first time she’s treating me like an adult.
(僕を大人として扱ってくれたのは、これが初めてです。)

Modern Family Season9 Episode9 (Tough Love)

treat someone like an adult は「〜を大人として扱う」です。マニーの目には、グロリアの接し方が変わったように映ったことが読み取れます。

「for what it’s worth」で相手の判断を支える

終盤、グロリアは迷いを口にし、ジェイがそれに応えます。

Gloria: I don’t know what the rules are anymore.
(もう何がルールなのか分からないわ。)

Jay: No one does, but for what it’s worth, I think you made the right call.
(誰にも分からないさ。でも、言わせてもらえば、お前の判断は正しかったと思うぞ。)

Gloria: I am at least winning one of these fights.
(少なくとも、一つは勝ってるわよ。)

Jay: Storming the fort?
(砦に攻め込むのか?)

Gloria: I’m gonna go and drag him out of there and put him in his bed.
(あそこから引っぱり出して、ベッドに寝かせてくるわ。)

Modern Family Season9 Episode9 (Tough Love)

I don’t know what the rules are anymore. は、文末の anymore で「もう分からない」と、これまでの基準が通じなくなった戸惑いを表します。ジェイの No one does は、その言葉を受けて「誰にも分からない」と返す形です。

for what it’s worth は「参考になるかは分からないけれど」と、控えめに意見を添える前置きです。make the right call は「正しい判断をする」で、call には「判断、決定」の意味があります。二つを組み合わせると、押しつけずに相手の判断を肯定する言い方になります。For what it’s worth, I think you did the right thing.(参考までに言うと、正しいことをしたと思うよ。)のように、迷っている相手への励ましとしても使えます。

グロリアの言う fight は、続くやりとりから、砦をめぐるジョーとのことと読み取れます。冒頭近くでも、グロリアはジョーに、なぜ砦がまだリビングの真ん中にあるのかと聞いていました。続けてジェイは、マニーについてこう言います。

Jay: Trust me.
(信じろ。)

Jay: The little boy in Manny isn’t gone yet.
(マニーの中の小さな男の子は、まだいなくなっちゃいない。)

Modern Family Season9 Episode9 (Tough Love)

Trust me. は「信じて、大丈夫だから」と相手を安心させるひと言です。

まとめ|口を出す英語、見守る英語

have a lot to say about ~ と learn from my mistake で口出しした過去を語り、for what it’s worth と make the right call で相手の判断を支えます。親同士の会話から、迷いを伝える英語と受け止める英語の両方が見えてきます。

ジェイとグロリアのやりとりを観ながら、言葉の選び方に注目してみるのもひとつの楽しみ方です。

同じ回のほかのコラムでは、何でも引き受けてしまう人の口ぐせや、生徒に向き合う教頭代理の言葉も取り上げています。

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