「laughing at」と「laughing with」はどう違う?|『ビッグバン★セオリー』S12E06で学ぶ英会話

『The Big Bang Theory』コラム: 「laughing at」と「laughing with」はどう違う?|『ビッグバン★セオリー』S12E06で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン12 第6話から、laugh at と laugh with の違いを取り上げます。ハロウィンの日、ハワードがシェルドンの仮装をして口調までまね、周りが笑い出す場面に、この2つが並んで登場します。

同じ「笑う」でも、前置詞が1つ変わるだけで、笑われる側の立場は大きく変わります。笑われた側が気持ちを言葉にする表現とあわせて、台詞に沿って見ていきます。

目次

「laugh at」と「laugh with」は笑いの向きが違う

職場で仲間が仮装姿で集まっている場面です。シェルドンの仮装をしたハワードが、シェルドンの口調をまねて法律の細かい知識を語ると、周りが笑います。まねされていると気づいていないシェルドンは、こう問いかけます。

Sheldon: Why are you laughing? His statement was factually correct.
(なぜ笑う? 彼の発言は事実として正しい。)

TBBT Season12 Episode06

Why are you laughing? は、笑いの理由が分からないときの率直な問いです。後半でシェルドンは、ハワードの発言を事実として正しいと擁護しています。この時点ではまだ、笑いの的が自分だとは分かっていない様子が読み取れます。

その後もハワードはシェルドンの口調で話し続けます。苛立ったシェルドンが、なぜ笑っているのかと重ねて問うと、レナードが種明かしをします。

Leonard: Sheldon, he’s being you. He’s dressed as you for Halloween.
(シェルドン、あいつは君になりきってるんだよ。ハロウィンで君の仮装をしてるんだ。)

Sheldon: Oh. Well, so you’re not laughing at him, you’re laughing at me.
(ああ。つまり、君たちは彼を笑っているのではなく、僕を笑っているのか。)

Raj: But we’re not laughing at you, we’re laughing with you.
(でも、君を笑ってるんじゃない。君と一緒に笑ってるんだよ。)

Sheldon: But I’m not laughing.
(だが、僕は笑っていない。)

Raj: Then the first one.
(じゃあ、前のほうだ。)

TBBT Season12 Episode06

前置詞の違いは、次のように整理できます。

表現 意味 笑われる側の位置
laugh at someone 人を笑いものにする 笑いの的になっている
laugh with someone 人と一緒に笑う 笑いの輪の中にいる

ラージの返しは、場をとりなすときの決まり文句として使われることがある言い方です。ただし laugh with が成り立つのは、相手も一緒に笑っているときに限られます。シェルドンが「僕は笑っていない」と指摘すると、ラージは the first one、つまり最初に挙がった laughing at のほうだと認めてしまいます。とりなしの言葉が、相手の一言で崩れるのが面白いところです。

笑われた側が気持ちを言葉にする表現

別の場面では、エイミーが仮装していないシェルドンに理由を尋ねます。シェルドンは I just didn’t feel like it.(そういう気分じゃなかった)とだけ答えます。続くやり取りで、エイミーが様子の違いに気づきます。

Amy: Is something bothering you?
(何か気になっていることがあるの?)

Sheldon: Howard dressed up as me and imitated me and everyone laughed.
(ハワードが僕の仮装をして、僕のまねをして、みんなが笑った。)

Amy: Oh. Well, that must’ve felt terrible.
(まあ。それはつらかったでしょうね。)

Sheldon: It did. I never realized my friends viewed me as an object of ridicule.
(ああ。友人たちが僕を嘲笑の的と見ていたとは、気づかなかった。)

Amy: Oh, I don’t think that’s true.
(あら、それは違うと思うわ。)

Sheldon: They laughed, Amy, in a derisive way. Not in the instructive way I laugh at them when they’re being stupid.
(彼らは笑ったんだ、エイミー。あざけるようにね。彼らが愚かなことをしたときに僕が笑う、教育的な笑い方とは違う。)

TBBT Season12 Episode06

Is something bothering you? は、普段と様子が違う相手に、何が気になっているのかを尋ねる問いです。that must’ve felt terrible は must have + 過去分詞で「さぞ〜だったでしょう」と相手の気持ちを推し量り、共感を示す形になっています。

シェルドンの返答には、笑われ方を表す語が2つ出てきます。object of ridicule は「嘲笑の的」、derisive は「あざけるような」という意味で、どちらも laugh at の状態をより硬い語で言い表したものと言えます。

最後の一文でシェルドンは、自分が友人を笑うときは instructive(教育的)な笑い方だと区別しています。ここで自分にも laugh at them を使い、友人を笑う側に回ることを認めている点が見どころです。

まとめ|笑いの的か、笑いの輪の中か

今回は、相手を笑いものにする laugh at と、一緒に笑う laugh with の違いを見てきました。笑われた側が使う object of ridicule や in a derisive way、気づかう側の Is something bothering you? も確認しました。

前置詞1つで関係の温度が変わる様子が、『ビッグバン★セオリー』の仲間たちのやり取りから見えてきます。

同じ回のほかのコラムやフレーズ記事でも、この話の英語表現を取り上げています。

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