海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン12 第8話から、克服したはずの悩みがぶり返したときの打ち明け方を取り上げます。結婚を控えたラージが、婚約者のアヌに長年の悩みを正直に話す場面が舞台です。
昔から抱えていたこと、しばらく収まっていたこと、なぜ今また起きたのか。時間の流れに沿って悩みを説明する英語を、受け止める側の言葉とあわせて見ていきます。
「I thought I was over it」で経過を説明する
アヌと2人きりの場面で、ラージはyou wanted the truth, here it is(本当のことが聞きたいなら、話すよ)と切り出します。まず語られるのは、悩みの始まりです。
Raj: Oh, Anu, for most of my life, I got so nervous around women that I couldn’t talk to them without alcohol.
(ああ、アヌ、僕は人生のほとんどの間、女性の前だと緊張しすぎて、お酒なしでは話せなかったんだ。)TBBT Season12 Episode08
for most of my life は「人生の大半の間」で、悩みが長く続いてきたことを最初に伝える前置きです。so ~ that … の構文で、緊張の度合いとその結果を1文にまとめています。
アヌの問いかけを挟んで、ラージは今の状況を説明します。
Raj: No. No. It hasn’t happened in a long time. And I really thought I was over it, but I guess… I-I don’t know, I guess I-I wanted so much for tonight to go well, that I-I stressed myself out. It came back.
(いや。いや。もう長いこと起きてなかったんだ。本当に克服したと思ってた。でも、たぶん……分からないけど、今夜をうまくいかせたい気持ちが強すぎて、自分を追い込んじゃったんだと思う。それでぶり返したんだ。)TBBT Season12 Episode08
この一続きの発言は、時間の流れがそのまま文の順番になっています。
| 段階 | 表現 | 意味 |
|---|---|---|
| 収まっていた時期 | It hasn’t happened in a long time. | 長いこと起きていなかった |
| 本人の認識 | I thought I was over it. | 克服したと思っていた |
| 再発のきっかけ | I stressed myself out. | 自分で自分を追い込んだ |
| 結果 | It came back. | ぶり返した |
be over something は「(つらい出来事や悩みを)乗り越えている」という意味で、I thought ~ と過去形で包むと「そう思っていたのに、実は違った」という含みが生まれます。It came back. は短い一言ですが、主語の it に悩みそのものを置くことで、自分の意思とは関係なく戻ってきた感覚が伝わってきます。
打ち明けを受け止める側の言葉
ラージの説明を聞いたアヌは、隠していた理由を尋ねます。
Anu: Why didn’t you tell me about this before?
(どうして前に話してくれなかったの?)Raj: I was embarrassed.
(恥ずかしかったんだ。)Anu: I get that. If it makes you feel any better, I’ve got things I’m embarrassed about, too.
(分かるわ。少しでも気が楽になるなら言うけど、私にも恥ずかしいことはあるの。)TBBT Season12 Episode08
I get that. は「分かるよ」と相手の気持ちを受け止める、くだけた言い方です。続く If it makes you feel any better は「少しでも気が楽になるなら」という前置きで、自分の話を差し出して相手を安心させるときに使われます。
アヌはこのあと I hate telling people this.(人に話すのは嫌なんだけど)と前置きして、音楽が好きではないと打ち明けます。そして2人の打ち明け話を、we both have our little eccentricities(お互いちょっとした変わったところがある)とまとめます。
後の場面、朝のあいさつを交わした2人の会話です。
Anu: Last night was… wonderful.
(昨夜は……素敵だった。)Raj: But all we did was talk.
(でも、話しただけだよ。)Anu: Yeah. And it was wonderful. Am I safe to assume you talking to me now is a good sign for our marriage?
(ええ。それが素敵だったの。今こうして私と話せているのは、私たちの結婚にとっていい兆しだと思っていいのかしら?)TBBT Season12 Episode08
Am I safe to assume ~? は「〜と考えてよいですか」と、前向きな見通しを確かめる問いかけです。打ち明けた後の関係が、言葉の端々に表れている場面と読み取れます。
まとめ|昔から、最近は、なぜ今
今回は、for most of my life、It hasn’t happened in a long time、I thought I was over it、It came back と、悩みの経過を時間の流れで伝える表現を見てきました。受け止める側の I get that なども確認しました。
打ち明ける側と受け止める側の言葉がかみ合っていく様子を、『ビッグバン★セオリー』の2人の会話で味わえます。
ほかのコラムやフレーズ記事と並べて読むと、この回の英語がつながって見えてきます。


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