結婚祝いのお礼状(thank-you note)と「贈り物の使い回し」をめぐるアメリカの感覚|『ビッグバン★セオリー』S12E02で学ぶ英会話

『The Big Bang Theory』コラム: 結婚祝いのお礼状(thank-you note)と「贈り物の使い回し」をめぐるアメリカの感覚|『ビッグバン★セオリー』S12E02で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン12 第2話を起点に、結婚祝いを受け取った後の習慣を取り上げます。結婚したシェルドンとエイミーがお礼状を書き、届ける場面と、レナードたちが贈り物を「使い回し」ていたことが明かされる場面が描かれています。

贈り物をもらった後にどう振る舞うかは、国や家庭によって感覚が分かれやすい部分です。劇中の言動を手がかりに、その背景を見ていきます。

目次

結婚祝いにはお礼状を書くという習慣

この回の序盤、シェルドンとエイミーは、受け取った結婚祝いへのお礼状を書いています。シェルドンが書いた1枚について、エイミーが書き方を注意します。

Amy: Sheldon, that’s not how you write a thank you card.
(シェルドン、お礼状はそういうふうに書くものじゃないわ。)

Sheldon: What’s wrong with it?
(何が問題なんだ?)

TBBT Season12 Episode02

シェルドンの文面には、何枚も書かされて手首が痛いという不満が書き込まれていました。贈ってくれた相手への感謝を伝えるはずのカードに、書き手の苦労が並んでいるところが笑いどころです。

アメリカでは、結婚祝いなどの贈り物を受け取ったら、手書きのお礼状を送るのが礼儀とされることが多いです。お礼状は thank-you card とも thank-you note とも呼ばれ、劇中でも両方の言い方が出てきます。いつまでに送るか、どこまで書くかといった細かな作法は、家庭や地域、世代によっても受け止め方が異なります。

別の場面では、シェルドンがレナードとペニーを訪ね、お礼状を直接手渡しします。

Sheldon: I just wanted to pop over and hand-deliver this thank you note for your very thoughtful wedding gift.
(君たちの実に心のこもった結婚祝いへのお礼状を、立ち寄って直接手渡ししたいと思ったんだ。)

TBBT Season12 Episode02

お礼状は郵送されることが多いとされるため、わざわざ hand-deliver(手渡しする)と言っているところに、シェルドンなりの丁寧さが表れています。続いて「気に入った?」と聞くレナードに、シェルドンははっきり答えずにはぐらかします。贈り物の正体がまだわからないまま、お礼だけは届けている状況が読み取れます。

贈り物の使い回しと「気に入ったって言ったのに」

別の場面で、ラージに贈り物は何だったのかと聞かれたレナードが、正体を明かします。

Leonard: Oh, I-it’s just this dumb crystal wand that Howard and Bernadette gave us for our wedding. Penny and I made each other miserable trying to figure out what it was, and we thought, Why not pass that fun along to Sheldon and Amy.
(ああ、あれはハワードとバーナデットが僕たちの結婚祝いにくれた、くだらない水晶の杖なんだ。ペニーと僕はあれが何なのか考えて互いにうんざりしてさ、それで思ったんだ。その楽しさをシェルドンとエイミーにも回そうって。)

TBBT Season12 Episode02

もらった贈り物を別の人に贈ることは、英語では regift(リギフト)と呼ばれます。劇中で使われる語ではありませんが、この場面はまさにその状況です。さらにラージは、それが自分の贈った品だと気づきます。

Raj: Wait a minute. Did… Did you give them the crystal chakra wand that I gave you for your wedding?
(ちょっと待って。まさか…まさか、僕が君たちの結婚祝いにあげたチャクラの水晶の杖を、あの二人にあげたの?)

Howard: Yeah, that’s exactly what we did.
(ああ、まさにそうしたよ。)

Raj: You said you liked it!
(気に入ったって言ったじゃないか!)

Howard: Yeah, that’s exactly what I said.
(ああ、まさにそう言ったな。)

TBBT Season12 Episode02

ラージからハワード夫妻へ、ハワード夫妻からレナード夫妻へ、そしてシェルドンとエイミーへと、1本の杖が3回贈られていたことになります。

使い回し自体は珍しくないものの、贈った本人に知られると気まずいとされるのが一般的な受け止め方です。You said you liked it! と、受け取ったときの「気に入った」が社交辞令だったと知ったラージの反応に、その気まずさがよく表れています。ハワードの開き直った返事も、この場面の見どころです。

後の場面では、シェルドンとエイミーが暗号で書いた特別なお礼状をレナードとペニーに渡します。お礼状という習慣そのものが、この回の騒動の始まりと締めくくりに置かれている構成と言えます。

まとめ|お礼状と使い回しに見る贈り物の作法

今回は、結婚祝いへのお礼状(thank-you note / thank-you card)を書いて届ける習慣と、贈り物の使い回し(regift)をめぐる気まずさを、劇中の場面から見てきました。贈る側だけでなく、受け取った後の振る舞いにも文化が表れることが分かります。

贈り物ひとつで友人同士の本音がのぞく、この回ならではの場面です。

同じ話のコラムやフレーズ記事からも、この回の英語を別の角度でたどれます。

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