海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン10エピソード18の中盤には、捜査に必要な書類のために連絡を取りたいのに、相手の電話がなかなかつながらない場面があります。急ぐ気持ちを伝える言葉と、つながらない理由を推し量る言葉が短く並ぶのが特徴です。
電話をかけても相手が出ないとき、英語ではどう伝え、どう返せばよいのでしょうか。「出ない」の言い方、もう一度かけてと頼む言い方、圏外かもしれないと伝える返し方の3つに分けて読み解きます。
「not picking up」電話に出ないことを伝える英語
作中の場面を見る前に、一般的な言い方から整理します。相手が電話に出ないとき、英語でまず出てくるのが She’s not picking up.(彼女、出ないね)という言い方です。pick up は受話器を「取り上げる」ことから、「電話に出る」という意味で日常的に使われます。進行形にすると「(今かけているけれど)出ない」という、その場の実況のような響きになります。
似た状況を表す言い方を整理すると、次のようになります。
| 表現 | 意味 |
|---|---|
| She’s not picking up. | 呼び出しているが出ない |
| She’s not answering. | 出ない(answer はやや改まった言い方) |
| It went straight to voicemail. | 呼び出し音もなく留守電につながった |
| I can’t get through. | 回線がつながらない・話し中で通じない |
answer も「電話に出る」ですが、日常会話では pick up のほうがくだけた印象になるとされています。straight to voicemail は「電源が切れているか、電波が届かないのかも」という推測につながる言い方です。
こう言われたときの返し方としては、Maybe she’s busy.(忙しいのかもね)、Try again in a few minutes.(少ししてからまたかけてみたら)、Why don’t you text her?(メッセージを送ってみたら)などが自然です。
「Can you try ~ again?」もう一度かけてと頼む
作中では、つながらない電話をめぐって次の言葉が出てきます。
— C-Can you try the judge again? We really need that warrant.
(も、もう一回、裁判官にかけてみてもらえる?どうしても令状が必要で)BONES Season10 Episode18 (The Verdict in the Victims)
ここでの try は「試す」ではなく、try + 人 で「〜に(電話などで)連絡を試みる」という意味です。Try her cell.(彼女の携帯にかけてみて)、I’ll try him later.(あとで彼にかけてみる)のように、call の代わりによく使われます。
後半の We really need ~ は、頼みごとに理由を添える言い方です。Can you ~? だけでは軽い依頼に聞こえますが、「どうしても必要だから」とひと言加えると、急いでいる事情が伝わります。言葉の頭がつかえているところにも、気持ちの焦りが表れているのが分かります。
「There’s no cell service there.」圏外を伝える返し方
続いて、つながらない理由を推し量る言葉と、それでもかけてみてと促す言葉が並びます。
— She is probably in the parking structure. There’s no cell service there.
(たぶん立体駐車場の中でしょう。あそこは携帯がつながらないから)— It won’t hurt your fingers to push those little buttons and try.
(小さなボタンを押すくらいで指が痛むわけじゃないでしょう。かけてみて)BONES Season10 Episode18 (The Verdict in the Victims)
cell service は携帯電話の電波・通信のことで、There’s no cell service. で「圏外だ」という意味になります。No signal. / I have no bars.(アンテナが1本も立っていない)も同じ場面で使われる言い方です。地下や立体駐車場では電波が届きにくいことがあり、アメリカでも「圏外の場所」の代表として話題に出やすいとされています。
probably を添えると、「たぶん〜だろう」と推測であることがはっきりし、断定を避けた返し方になります。
一方、It won’t hurt ~ to … は「〜するくらい何ともないでしょう」という促しの言い方です。It won’t hurt to ask.(聞くだけ聞いてみたら)のように使うとやわらかく聞こえますが、hurt your fingers のように具体的に言うと、からかい半分の皮肉になります。親しい相手以外には控えたほうが無難な言い方と言えます。
まとめ|「出ない」と言われたら、推測と次の手を
not picking up で相手が出ないことを伝え、try ~ again でもう一度かけてと頼み、There’s no cell service there. や probably で理由を推し量る。電話がつながらない短い場面に、急いでいるときのやり取りがそろっています。
ちょっとした連絡の場面にも、使える英語がたくさん隠れていることが見えてきます。
このエピソードのほかの場面の英語は、同じ回のコラムやフレーズ記事でも扱っています。


コメント