海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン10エピソード21には、捜査の途中で、ある人物の住まいの周りの範囲を確かめる場面があります。そこでは同じ「あたり」を指すのに、area と neighborhood という2つの語が出てきます。
日本語ではどちらも「地域」「辺り」と訳されがちですが、英語では指しているものの性格が少し違います。2語の使い分けに加えて、家を指す place や、「〜でいっぱい」を表す言い方もあわせて見ていきます。
「area」は線で囲める「範囲」
area は、地図の上に線を引いて囲めるような「範囲」「一帯」を表す語です。広さは決まっておらず、部屋の一角から国の一地方まで、区切られた場所なら何でも area と呼べます。
作中では、次の言葉が出てきます。
— Okay, well, this is the area surrounding the artist’s place.
(さて、これがあの家を取り囲む一帯)BONES Season10 Episode21 (The Life in the Light)
the area surrounding ~ は「〜を取り囲む範囲」で、ある地点を中心にした広がりを示す言い方です。ここでの area には、そこに誰が住んでいるか、どんな雰囲気かといった情報は含まれていません。あくまで「この線の内側」という、位置と広さの話です。
日常では次のように使われます。
| 表現 | 意味 |
|---|---|
| in this area | このあたり(範囲として) |
| a parking area | 駐車スペース |
| the Boston area | ボストン周辺の地域 |
| a no-smoking area | 禁煙エリア |
Is there a pharmacy in this area?(このあたりに薬局はありますか)のように、場所を探すときの area は旅行でも役立ちます。the ~ area は都市名と組み合わせて「その都市と周辺の地域」を表す言い方としてよく使われるとされています。
「neighborhood」は暮らしの気配がある「界隈」
一方の neighborhood は、人が住み、店があり、日々の暮らしが営まれている「界隈」「地区」を指します。neighbor(隣人)から来た語で、地図上の範囲よりも「どんな人たちが暮らしている場所か」に重心がある語とされています。
同じ場面で、アンジェラはその地区の様子をこう言い表します。
Angela: That neighborhood is crawling with young people who are all using social media.
(あの辺りって、SNSを使いこなしてる若い子たちがうじゃうじゃいるのよ)BONES Season10 Episode21 (The Life in the Light)
area が「範囲」だったのに対し、ここでは neighborhood を使って、その場所にいる人たちの顔ぶれを語っています。暮らしぶりや雰囲気を言うときには neighborhood がしっくりくる、という使い分けがよく分かる一文です。
あわせて出てくる be crawling with ~ は「〜でいっぱいだ」「〜がうじゃうじゃいる」というくだけた言い方です。crawl はもともと「はう」で、虫がたくさんはい回る様子から来た表現とされ、人が多すぎるときにも使われます。The mall was crawling with tourists.(モールは観光客であふれていた)のように、少し大げさに「多い」と言いたいときの言葉です。
neighborhood の例も挙げておきます。I grew up in a quiet neighborhood.(静かな住宅街で育ちました)や、It’s a nice neighborhood for families.(家族で暮らすのにいい地区です)のように、住みやすさや雰囲気を語るときによく使われます。
「someone’s place」と使い分けのコツ
最初の引用にある place にも注目です。someone’s place は「〜の家」「〜の住まい」をくだけて言う表現で、Let’s meet at my place.(うちで会おう)のように、一軒家でもアパートでも使えます。house や apartment と言い分けなくて済む、便利な言い方です。
area と neighborhood の使い分けは、次のように考えると整理しやすくなります。
- 位置や広さを言いたいとき → area(There’s a lot of traffic in this area.)
- 住む人や雰囲気を言いたいとき → neighborhood(Our neighborhood has a great bakery.)
道を聞く場面で Are you from this area? と言うと「このあたりの方ですか」、近所づきあいの話で in the neighborhood と言うと「ご近所で」という響きになります。同じ「辺り」でも、何を伝えたいかで語を選ぶのがコツと言えます。
まとめ|範囲のarea、暮らしのneighborhood
area は地図で囲める範囲、neighborhood は人の暮らしがある界隈。そこに someone’s place や be crawling with を加えると、場所の広がりや様子を英語で具体的に伝えられるようになります。
捜査の合間の短い会話にも、場所を言い分ける英語の感覚が表れているのが面白いところです。
この回のほかのコラムやフレーズ記事でも、場面ごとの英語を取り上げています。


コメント