「kid」と「tease」はどう違う?冗談とからかいを言い分ける英語|『BONES』S10E03で学ぶ英会話

『BONES』コラム: 「kid」と「tease」はどう違う?冗談とからかいを言い分ける英語|『BONES』S10E03で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『BONES』シーズン10エピソード3の終盤には、ひと仕事終えた夜に、ブースとブレナンが一杯を楽しみながら軽口をたたき合う場面があります。今回はこの場面を手がかりに、どちらも「冗談」「からかい」と訳されやすい kid と tease の違いを読み解きます。

日本語では似たように聞こえる2語ですが、英語では「誰がふざけているのか」「誰に向けたものか」で使い分けられています。この向きの違いが分かると、冗談まじりの会話の流れがぐっとつかみやすくなります。

目次

「I’m kidding.」の kid は自分の冗談を打ち消すひと言

作った飲み物には B&B という名前がついていて、それを聞いた側が「私たちにちなんだ名前?」と尋ねるところから始まります。

— Oh. You named it after us?
(え、私たちにちなんで名付けたの?)

— Beer and bourbon.
(ビールとバーボンの頭文字。)

— I’m kidding.
(なんてね、冗談。)

BONES Season10 Episode3 (The Purging of the Pundit)

由来を「ビールとバーボン」と答えたすぐあとに、I’m kidding. と打ち消す声が続きます。ここでの kid は「冗談を言う・ふざける」という意味の動詞で、「今のは本気じゃないよ」と自分の発言を取り消すときの決まった言い方です。

kid の向きは、基本的に「自分が言ったこと」に向いています。I’m kidding. や Just kidding.(なんてね)のように、言った本人が使うのが典型とされています。

相手に向けて Are you kidding? と言うと「冗談でしょう?」という問いかけになりますが、焦点はやはり「その発言が本気かどうか」です。驚きを表す You’re kidding!(うそでしょ!)もありますが、こちらは感嘆に近い使い方です。

例:I’ll be in the office all weekend. Just kidding!
(週末はずっと会社にいるよ。なんてね!)

「tease」は相手をネタにして軽くからかう

来客が持ってきたワインをめぐっても、軽い冷やかしが交わされます。手土産を受け取ったうえでの、親しい間柄の軽口として読み取れる場面です。

— Wow, a whole $9.99 worth.
(へえ、9ドル99セントもするんだ。)

— Which is a lot given his salary.
(あの給料なら奮発したほうだ。)

— Very understanding.
(ずいぶん理解があるね。)

BONES Season10 Episode3 (The Purging of the Pundit)

来客が帰ったあと、2人きりの会話は「まだ相棒だよね」という確認に移ります。

— But we’re still partners. You still need me, right?
(でも、まだ相棒だよね。まだ必要としてくれてるよね?)

— Oh, someone sounds a little insecure.
(おや、少し自信がなさそうな人がいるみたい。)

— Are you teasing me?
(からかってるの?)

— No. What? Am I? No.
(いや。何? からかってる? いや。)

Brennan: Stop, Booth. Just make me another drink.
(やめて、ブース。もう一杯作ってちょうだい。)

BONES Season10 Episode3 (The Purging of the Pundit)

tease は「相手をネタにして、からかう・冷やかす」という意味です。kid と違い、向きは相手に向いていて、tease someone(〜をからかう)、tease someone about ~(〜のことでからかう)の形で使われます。Are you teasing me? は「からかってるの?」と、自分がネタにされているかを確かめる言い方です。

someone sounds ~ は、目の前の相手を「誰かさん」とぼかして指す言い方で、からかうときによく使われます。最後の「Stop, Booth.」は、本気で怒るというより、じゃれ合いを切り上げるひと言として響いているのが印象的です。

表で整理する kid と tease の向き

2語の違いを、向きと形でまとめると次のようになります。

kid tease
向き 自分の発言(冗談を言う) 相手(からかう・冷やかす)
よくある形 I’m kidding. / Just kidding. Are you teasing me? / Stop teasing me.
目的語 取らないことが多い 人を取る(tease him about ~)

kid にも kid someone(〜をかつぐ)という形がありますが、日常会話では I’m kidding. の形で耳にすることが多いとされています。迷ったときは「自分の冗談を取り消すなら kid、相手をネタにするなら tease」と覚えておくと整理しやすくなります。

からかわれた側は、作中のように Stop. や Come on. と軽く返すだけでも十分です。

まとめ|冗談は自分に、からかいは相手に向く

今回は『BONES』シーズン10エピソード3から、自分の冗談を打ち消す I’m kidding. と、相手をネタにする tease の違いを読み解きました。向きを意識するだけで、冗談まじりの会話でも話の流れを見失いにくくなります。

ブースとブレナンの軽口を観ながら、2語の使い分けを耳で確かめてみるのも楽しい方法です。

このエピソードの英語は、来客の予定を確かめる英語や、ginger beer という飲み物の名前を扱ったコラムでも読み解いています。

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