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『BONES』シーズン11エピソード12では、アイスホッケーの試合観戦をめぐって、「jinx」という言葉がくり返し登場します。今回はこの言葉を手がかりに、スポーツファンの験担ぎの文化と、それを表す英語を読み解きます。
応援しているチームの勝ち負けに、自分の行動が関係している気がする。そんな感覚は日本のファンにもなじみがあるものです。英語ではそれをどう言い表すのかを、作中の場面とあわせて見ていきます。
「jinx」は縁起の悪い人にも、縁起の悪い行動にも使う
作中では、ブースとブレナンがいっしょに試合を見るようになってから、応援しているチームの負けが続いている、という話題が持ち上がります。冒頭から、こんな言葉が出てきます。
— Impossible, there’s no such thing as luck.
(ありえない。運なんてものは存在しない。)BONES Season11 Episode12 (The Murder of the Meninist)
その後、別の場面では、負けの原因について次のようなやり取りが交わされます。
— You know what, I’m pretty sure Bones is causing it.
(いや、ボーンズのせいだと思う。)— You think Dr. Brennan is a jinx?
(ブレナン博士が疫病神だって?)— I don’t know, you tell me, all right. The Flyers have lost the last six when she’s watched with me.
(さあね、そっちが考えてみて。いっしょに見た最近の6試合、フライヤーズは全部負けてるんだから。)BONES Season11 Episode12 (The Murder of the Meninist)
jinx は「縁起の悪いもの」「不運を呼ぶもの」を指す言葉で、be a jinx の形で「(その人がいると)縁起が悪い」と人に向けて使えるとされています。日本語の「ジンクス」は「〜すると勝てる」のような良い意味の決まりごとにも使われますが、英語の jinx は基本的に悪い運を指す点が違いです。
英語の jinx には、動詞の使い方もあります。
| 表現 | 意味 |
|---|---|
| He’s a jinx. | あの人がいると縁起が悪い |
| Don’t jinx it. | (口に出して)縁起の悪いことをしないで |
| I don’t want to jinx it, but ~ | 縁起でもないけど〜(言うのをためらう前置き) |
| a lucky charm | お守り・幸運を呼ぶ人や物 |
帽子を裏返し、キスで幸運を願う験担ぎ
試合の前には、F で始まるおつまみと、ちょっとした小道具が用意されます。
— I have prepared a variety of snack foods all beginning with the letter “F”
(F で始まるおつまみを、いろいろ用意した。)— that we can eat while watching the Flyers game, plus…
(フライヤーズの試合を見ながら食べられるように。それと……)— I read that a rally hat can be effective in reversing a curse.
(ラリーハットには呪いをはね返す効果があるって読んだ。)— All right, so you admit that you’re a jinx?
(じゃあ、自分が疫病神だって認めるってこと?)Brennan: No, there’s no such thing as a jinx, but I do want you to be happy, Booth.
(いいえ、ジンクスなんて存在しないわ。でも、あなたには楽しんでほしいの、ブース。)BONES Season11 Episode12 (The Murder of the Meninist)
野球では、帽子を裏返しにしたり後ろ前にかぶったりして逆転を願う rally cap という習慣が知られていて、始まりには諸説あるとされています。作中の rally hat も、この習慣を指した言い方と読み取れます。ジンクスの存在ははっきり否定しつつ、「楽しんでほしい」という気持ちを添えるブレナンの言葉が見どころです。
この場面には、もうひとつの験担ぎも出てきます。
— Well, it’s okay, don’t worry about it. How about a kiss for good luck?
(まあ、気にしないで。じゃあ、幸運のキスは?)— I didn’t know kisses were good luck.
(キスが幸運を呼ぶなんて知らなかった。)— Of course.
(もちろん。)— The Flyers are going to win.
(フライヤーズは勝つ。)— Don’t get too overconfident, then you’re gonna jinx them. Just pass the fries.
(調子に乗りすぎないで。それこそジンクスになる。ほら、ポテトを取って。)BONES Season11 Episode12 (The Murder of the Meninist)
for good luck は「幸運を願って」という意味で、a kiss for good luck のように何かに添えて使えます。最後の jinx them は動詞で、「勝つと言い切ると、かえって運を逃がす」という感覚を表しています。結果を口にしないように knock on wood(木をたたいて悪運を避ける言い回し)と言う人もいるとされています。
こうした験担ぎを信じるかどうかは人それぞれです。英語では、信じる側にも信じない側にも、軽い調子で使える言い回しがそろっていることが分かります。
まとめ|jinx と、験担ぎを表す英語
今回は『BONES』シーズン11エピソード12から、人を指す be a jinx と動詞の jinx、帽子を使った rally cap、for good luck といった、スポーツ観戦の験担ぎを表す英語を読み解きました。日本語の「ジンクス」との意味のずれを知っておくと、試合中の会話も聞き取りやすくなります。
試合を見る人たちのちょっとしたこだわりにも、英語ならではの言い方が詰まっています。これからも『BONES』を観ながら、こうした言葉に注目していきましょう。
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