「scare」と「frighten」はどう違う? 怖がらせたい人と怖がらない人の英語|『モダンファミリー』S11E05で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「scare」と「frighten」はどう違う? 怖がらせたい人と怖がらない人の英語|『モダンファミリー』S11E05で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン11第5話はハロウィンの回です。フィルはクレアを怖がらせようと意気込みますが、クレアはまったく動じません。夫婦の攻防には「怖がらせる」「怖がる」にまつわる英語がたくさん出てきます。

同じ「怖がらせる」でも、scare と frighten では響きが少し違います。怖がらない人を表す言い方や、怖さの度合いを表す形容詞とあわせて、場面ごとに整理していきます。

目次

「scare」と「frighten」は怖がらせる側の動詞

ハロウィンの日、フィルはクレアを驚かせる仕掛けを用意しました。ところがクレアは見破ってしまいます。

Claire: Aw, that is cute.
(あら、かわいいじゃない。)
Claire: You tried to scare me for Halloween.
(ハロウィンだから私を怖がらせようとしたのね。)
Phil: How in the world did that not frighten you?
(いったいどうしてあれでビビらないんだよ?)
Modern Family Season11 Episode5 (The Last Halloween)

クレアは scare、フィルは frighten を使っています。どちらも「人を怖がらせる・ぎょっとさせる」という意味の動詞で、この場面のように同じ出来事を指して入れ替えても意味は大きく変わりません。

違いは主に響きです。scare は日常会話で幅広く使われる短い語で、いたずらで驚かせるような軽い場面にもよくなじみます。frighten はやや改まった響きがあり、書き言葉でも見かける語です。フィルの How in the world did that not frighten you? は、in the world で疑問を強めた「いったいどうして」という言い方で、本気で納得がいかない気持ちが出ています。

続けてクレアは、怖がらせ方そのものを講評します。

Claire: Sweetie, you don’t know the first thing about scaring people.
(あなた、人の怖がらせ方がまるで分かってないのよ。)
Claire: It’s all about plausibility.
(大事なのはもっともらしさなの。)
Modern Family Season11 Episode5 (The Last Halloween)

don’t know the first thing about ~ は「〜について基本の基本すら知らない」という言い方です。後ろに scaring people のような動名詞を置くと「〜のやり方が分かっていない」になります。It’s all about ~ は「要は〜がすべて」と、大事な点を一つに絞って示します。

「I’m tough to scare」で怖がらない人を表す

そこへルークの「Hey, happy Halloween!」が加わり、フィルの不満がこぼれます。

Luke: Hey, happy Halloween!
(やあ、ハッピーハロウィン!)
Phil: It was until your mother ruined it.
(ハッピーだったよ、母さんに台無しにされるまではね。)
Claire: Oh, he’s just mad because he tried to scare me and he couldn’t.
(この人、私を怖がらせようとしてできなかったから、すねてるだけよ。)
Claire: I’m tough to scare.
(私、そう簡単には怖がらないの。)
Modern Family Season11 Episode5 (The Last Halloween)

tough to+動詞 は「〜しにくい」という形です。I’m tough to scare は It’s tough to scare me と同じ内容で、「私を怖がらせるのは難しい」を、自分を主語にして言い換えています。hard to please(気難しい)や easy to talk to(話しかけやすい)も同じ組み立てで、人の性質を短く表すのに便利な型と言えます。

その後、怖い映画が話題になると、フィルはクレアに挑みます。

Phil: You think you can’t be scared anymore? That’s the most terrifying movie I’ve ever seen.
(もう何にも怖がらないと思ってる? あれは俺が今まで見た中でいちばん恐ろしい映画だよ。)
Claire: Great, bring it.
(いいわね、受けて立つわ。)
Claire: I look forward to being scared.
(怖がらせてもらうのが楽しみ。)
Modern Family Season11 Episode5 (The Last Halloween)

フィルの You think you can’t be scared anymore? は、平叙文の語順のまま語尾を上げて「もう怖がらないとでも思ってるの?」と相手の自信を疑う聞き方です。「怖がる」側は be scared と受け身で表します。

terrifying は「ぞっとするほど恐ろしい」で、scary よりも強い形容詞です。クレアの bring it は「かかってきなさい」と挑戦を受けて立つくだけた言い方で、I look forward to being scared は look forward to の後ろに受け身の動名詞 being scared を置いた形です。to のあとに動詞の原形を置かない点は、学習者がつまずきやすいところと言えます。

「scared」と「scary」で怖さの向きを言い分ける

映画館で別の怖い映画を見たあと、クレアはフィルをなだめます。

Claire: Honey, you can’t be mad that I wasn’t scared by that movie.
(ねえ、私があの映画で怖がらなかったからって、怒らないでよ。)
Claire: It was a baby.
(赤ちゃんだったじゃない。)
Phil: It had three rows of teeth!
(歯が3列もあったんだぞ!)
Claire: Baby teeth!
(乳歯でしょ!)
Modern Family Season11 Episode5 (The Last Halloween)

I wasn’t scared by that movie は「その映画で怖がらなかった」で、scared は怖がる人の側を表す形容詞です。怖さの原因になる映画のほうを言うときは That movie was scary. のように scary を使います。

原因を添える前置詞は、その場で何かに怖い思いをさせられた場合は by、ふだんから苦手なものには of を使うのが一般的です(I’m scared of the dark. で「暗いところが怖い」)。最後の Baby teeth! は「乳歯」のことで、フィルの言う「歯」をクレアが赤ちゃんの歯だと切り返したやりとりです。

この回に出てきた語を、向きと強さで整理すると次のようになります。

表現 向き ニュアンス
scare / frighten 怖がらせる(動詞) frighten はやや改まった響き
be scared (by / of ~) 怖がる人の側 「〜で怖い思いをする」
scary 怖さの原因の側 「怖い」映画・話など
terrifying 怖さの原因の側 scary より強い
tough to scare 人の性質 簡単には怖がらない

scared と scary は取り違えやすい組み合わせです。人が感じるなら scared、物事が与えるなら scary と覚えておくと、ホラー映画の感想も迷わず言えます。I was scary. と言うと「私は怖い人だった」という別の意味になってしまうため、感想を言うときは特に向きを意識しておくと安心です。

まとめ|怖がらせる動詞と怖がる側の言い方

scare と frighten はどちらも怖がらせる側の動詞で、frighten はやや改まった響きです。怖がる側は be scared、原因の側は scary や terrifying、動じない人は tough to scare と言い分けると、怖さの話がすっきり伝わります。

ハロウィンに張り合うフィルとクレアのやりとりを観ながら、怖さをめぐる英語の向きの違いを確かめてみるのも、この回の楽しみ方のひとつです。

この回のほかのコラムでは、長い仕込みの種明かしや、ハロウィンの過ごし方の変化も取り上げています。

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