「get behind」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S08E21で学ぶ英会話

「get behind」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

自分の思いついたアイデアに、誰か大物が乗ってくれたら一気に広まるはずだ——そんな期待を口にする瞬間が、ドラマには時々あります。

その「後押ししてもらう」気持ちを表す「get behind」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン8第21話、子ども向けの理科の替え歌を披露したシェルドンが、有名人の支持を取り付けたいと言い出すシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「get behind」の意味とニュアンス

get behind ~
意味:〜を支持する、〜を後押しする、〜を応援する

behind は「〜の後ろに」を表す前置詞です。get behind ~ は「〜の後ろに回って立つ」イメージから、「〜を支える・後押しする」という意味になります。

単に賛成する(agree)よりも一歩踏み込んで、行動や資源を伴って積極的にバックアップする含みがあるのが、この表現の核です。対象には人・計画・運動・大義などが幅広く入り、get behind a plan(計画を後押しする)、get behind a cause(大義を支援する)のように使われます。これまで関わっていなかった側が新たに加勢する、という動的なニュアンスもあり、「みんなで足並みを揃えて支える」場面によくなじみます。否定形にすると、I can’t get behind that(それには賛同できない)のように、支持を保留する言い方にもなります。

【ここがポイント!】

  • 「後ろに回って立つ(behind)」=背中を押して支える、が意味の核
  • 賛成よりも一歩踏み込み、行動を伴って後押しする一言
  • 人にも計画・運動にも使え、否定形なら「賛同できない」になるのがコツ

『ビッグバン★セオリー』S08E21のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

カフェテリアで、シェルドンが子どもに理科への興味を持たせるための「替え歌」を仲間に披露しています。童謡を科学的に正しく書き換えた歌を歌い上げ、出来栄えに満足したシェルドンが、有名人の後ろ盾があれば自分の替え歌が世に広まると考えるところに見どころがあります。

Sheldon: Perhaps you’d prefer this one. The itsy bitsy spider is not an insect at all, because it has eight legs and two body parts.
(こっちのほうが好みかな。「ちっちゃなクモ」は実は昆虫じゃない、脚が8本で体が2つに分かれてるからね。)

Leonard: That’s pretty cool, Sheldon.
(なかなかいいじゃないか、シェルドン。)

Sheldon: Thank you. Do either of you know Beyoncé? I’d love her to get behind it.
(ありがとう。君たち、ビヨンセと知り合いか? 彼女にこれを後押ししてほしいんだ。)

The Big Bang Theory Season8 Episode21(The Communication Deterioration)

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シーン解説と心理考察

自作の替え歌の出来に一切疑いを持たず、あとは「誰が支持してくれるか」だけが問題だと本気で考えているシェルドンの自信が表れています。レナードの社交辞令めいた相づちを真に受け、いきなりビヨンセの名前を出す飛躍ぶりが、彼らしい世間知らずをやわらかく見せています。

get behind という言葉には、「大物に背中を押してもらえば一気に広まる」という他力本願な期待がにじみます。自分の手柄になることは疑わないまま、広める部分だけ有名人に頼ろうとする発想に、シェルドンの一貫した自己中心性がこの一言に重なっています。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

選挙演説の壇上を思い浮かべてみてください。候補者の「後ろ(behind)」に、支持者たちがずらりと並んで立ち、無言で背中を押している——あの絵がそのまま get behind です。

get(動く)+ behind(後ろに)で、「後ろに回り込んで支える」。物理的に背後に立って支援する姿が、そのまま「後押しする・支持する」の意味になっています。劇中でシェルドンが、ビヨンセに自分の替え歌の「後ろに立って」広めてほしいと願った場面と結びつけると、「大物の後ろ盾」というイメージごと記憶に残ります。

例文で覚える「get behind」

get behind は、計画や人を「みんなで後押しする」場面で活躍します。支持の対象を変えながら、3つの例で見てみましょう。

The whole team finally got behind the new strategy.
(チーム全体が、ようやく新戦略を支持した。)
組織が足並みを揃える場面です。get behind + 計画 の形で、「全員が同じ方向を向いて支える」様子が自然に表せます。

Fans got behind the band long before they were famous.
(ファンたちは、彼らが有名になるずっと前から応援していた。)
人やグループを対象にした使い方です。早くから加勢して支え続けてきた、という時間の奥行きも伝わります。

A: I’m still not convinced this idea will work.
B: I can’t get behind it either until I see the numbers.
(A:この案がうまくいくとは、まだ思えないんだ。)
(B:僕も、数字を見るまでは賛同できないな。)
否定形での会話です。can’t get behind it で、「(今の段階では)支持できない」とやんわり保留を伝えられます。

あわせて覚えたい関連表現

back ~ up
(〜を支援する、後ろ盾になる)
get behind と近い意味ですが、back up はより口語的で、個人を助ける場面でも広く使えます。get behind は計画や運動を「押し進める」含みが強い点が違います。

support
(支持する、支える)
最も中立的で広い語です。get behind が「これまで関わっていなかった側が新たに加勢する」動的なニュアンスを持つのに対し、support は状態としての支持も表せます。

throw one’s weight behind ~
(〜に全力を傾けて支援する)
get behind をさらに強めた表現です。自分の影響力や資源を投じて本腰で支える、という強い後押しを表します。

Note|「後ろに立つ」が支持を意味するまで

get behind を面白くしているのは、「後ろ」という位置を表す言葉が、「支持する」という心の動きに化けている点です。

英語では、誰かを支えることを「その人の後ろに立つ」という空間の比喩で表す発想が、古くから根を張っています。戦いの場面で味方が背後を固める、倒れそうな人の背中を後ろから支える——そうした身体的なイメージが土台にあるとされ、behind(後ろ)が「支援・後ろ盾」の意味へと広がっていったと言われています。同じ発想は、have someone’s back(誰かの背中を守る=味方する)や、stand behind someone(誰かの後ろに立つ=支持する)といった表現にも共通して流れています。前に出て主役を張るのではなく、後ろに回って押し上げる——その控えめだが力強い支え方が、get behind という言い回しの根にあるわけです。だからこそ、対象を「押し進める」動的な後押しのニュアンスが生まれます。

シェルドンがビヨンセに get behind してほしいと言ったのも、自分は前に立ったまま、有名人に後ろから押し上げてもらおうという発想だったわけです。

言葉が描く位置関係に目を向けると、表現の奥行きが見えてきます。

まとめ|シェルドンの他力本願から学ぶ「後押し」

get behind は、「〜の後ろに回って立つ」イメージから生まれた、「〜を支持する・後押しする」を表す表現です。

ただ賛成するだけでなく、行動や力を伴って積極的に支える——その一歩踏み込んだ姿勢が、この言い回しの持ち味です。計画にも人にも運動にも使え、否定形にすれば「賛同できない」とやんわり立場を示すこともできます。

前に出るのではなく後ろから押し上げる、そんな支え方を一語で言い表す表現と言えます。

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