海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン5エピソード14には、「やらせてもらえますか」「待たせてもらえますか」と許可を求める場面が何度も出てきます。今回は、許可を求められた側がどう応じているかに注目し、快く応じる言い方から、条件をつける言い方、断る言い方までを読み解きます。
同じ「いいですよ」でも、くだけ具合や気持ちの込め方によって選ぶ言葉が変わるのが面白いところです。
「May I?」に返す knock yourself out
研究所では、ある道具が事件に使われたかどうかを確かめる実験が行われています。ホッジンスは手本を見せようとして道具を振り回し、自分の頭を打ってしまいます。そこへアラストが静かに申し出ます。
Arastoo: As I was saying, nun chuks are deceptively difficult to maneuver if you’ve had no practice. May I?
(先ほども申し上げたとおり、ヌンチャクは練習していないと見た目以上に扱いが難しいんです。よろしいですか?)Hodgins: Huh, okay, well…knock yourself out, I did.
(ああ、わかったよ、まあ…好きにやってくれ。俺はもう自分でのびちゃったけどな。)BONES Season5 Episode14 (The Devil in the Details)
May I?は、何をしたいかを言わずに「よろしいですか?」と許可を求める、短く丁寧な言い方です。何を頼んでいるかが明らかな場面では、この二語で足ります。
ホッジンスのknock yourself outは、直訳すると「自分をノックアウトしろ」ですが、会話では「どうぞご自由に」「好きなだけやって」という意味のくだけた決まり文句です。ここでは、直前に自分の頭を打ったホッジンスが「俺はもうのびた」と付け足し、文字どおりの意味と掛けた自虐にしているのが見どころです。
許可を求められたときの返事は、ほかにも次のような一般的な表現があります(いずれも台本外の一般的な表現です)。
| 言い方 | ニュアンス |
|---|---|
| Sure. | いいよ(気軽な返事) |
| Go ahead. | どうぞ、やって |
| Be my guest. | どうぞご遠慮なく |
| Knock yourself out. | 好きにやって(くだけた言い方) |
knock yourself outは親しい間柄で使う言い方で、場合によっては「勝手にどうぞ」と突き放した響きにもなります。目上の人にはGo ahead.やPlease do.のほうが無難と言えます。
丁寧に応じる言い方と、条件つきの言い方
別の場面では、聴取に同席しないことになったブレナンが、捜査で訪れた施設の医師コープランドに頼みごとをします。
Brennan: Perhaps I can wait in some other part of your facility?
(どこか別の場所で待たせていただけるかしら?)Copeland: Yes, certainly.
(ええ、もちろんです。)Brennan: This isn’t really a good use of my time.
(ここにいても、時間の有効な使い方とは言えないもの。)BONES Season5 Episode14 (The Devil in the Details)
Perhaps I can 〜?は、「〜してもいいでしょうか」と控えめに切り出す言い方です。返事のYes, certainly.は「ええ、もちろん」にあたる、改まった場でも使える丁寧な快諾です。
一方、すぐには快諾しない返事もあります。スイーツが聞き取りをしたいと申し出たときのやりとりです。
Sweets: We’d like to ask your patients and staff if they know anything.
(患者さんやスタッフに、何か知らないか聞きたいんです。)Copeland: Oh.
(おや。)Booth: “Oh.” Is that a problem?
(「おや」? 何か問題でも?)Copeland: Staff I’m good with.
(スタッフなら構いません。)BONES Season5 Episode14 (The Devil in the Details)
一言のOh.にためらいがにじみ、ブースがIs that a problem?と確かめています。Staff I’m good with.は「スタッフなら構わない」と、一部についてだけ応じる言い方です。I’m good with 〜は「〜なら問題ない」というくだけた表現で、目的語を文頭に出すことで「スタッフなら」という限定が強調されています。
「Would you mind?」と頼まれて断るとき
施設の外で、看護師ロイドの車をブースが調べようとする場面では、頼みが断られます。
Booth: No, no, no, would you mind popping the trunk?
(いやいや、トランクを開けてもらえないかな?)Lloyd: What? No, not unless you’ve got a search warrant which I’m guessing you don’t.
(は? いや、断るね。捜索令状があるなら別だけど、どうせ持ってないんだろ。)BONES Season5 Episode14 (The Devil in the Details)
Would you mind 〜ing?は直訳すると「〜するのは嫌ですか?」なので、快く応じるときはNo, not at all.やOf course not.と否定で答えるのが基本です(会話ではSure.も広く使われます)。ロイドもNoで答えていますが、続くnot unless 〜(〜でない限りはしない)で、断りだと分かります。Noだけでは意味が揺れやすいため、応じるのか断るのかを後ろの一言で示すのが自然な返し方と言えます。
まとめ|「どうぞ」の言い方は相手と場面で選ぶ
May I? に返すくだけた knock yourself out、丁寧な Yes, certainly.、一部だけ応じる I’m good with 〜、そして Would you mind 〜? への断り方まで、許可をめぐる返事がこの回にはそろっていました。同じ「いいですよ」でも、言葉を選ぶことで距離感や気持ちまで伝えられることが分かります。
研究所の実験の場面を思い出しながら、次回も『BONES』と一緒に英語を学んでいきましょう。
同じエピソードの他のコラムもあわせて読むと、この回の会話の英語がより立体的に見えてきます。


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