「better than none」と「better than nothing」はどう違う?「ないよりまし」を言い分ける英語|『BONES』S10E12で学ぶ英会話

『BONES』コラム: 「better than none」と「better than nothing」はどう違う?「ないよりまし」を言い分ける英語|『BONES』S10E12で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『BONES』シーズン10エピソード12には、昼食の席で SNS のフォロワーの数が話題になる、軽いやり取りの場面があります。今回はそこに続けて出てくる2つの言い方、better than none と better than nothing を手がかりに、「ないよりまし」を英語でどう言い分けるかを読み解きます。

どちらも「ないよりはいい」と訳せますが、none と nothing の違いを知っておくと、何と比べているのかがはっきり伝わるようになります。

目次

「better than none」は、話題にしている物が「ゼロ」の状態と比べる

話題の始まりは、フォロワーの数をめぐるこんな会話です。

— Oh. I am proud to say I’m now up to 10 Twitter followers.
(そうそう、誇らしいことに、フォロワーが10人まで増えたんです。)

— Ten followers… That is really bad.
(フォロワー10人……それはかなりまずいね。)

— You need hundreds, thousands of followers.
(何百人、何千人と必要だよ。)

BONES Season10 Episode12 (The Teacher in the Books)

その後、携帯に仕事の連絡が入り、話はランチの切り上げへと移ります。

— Not yet, but I should get back to the lab.
(まだだけど、研究所に戻らないと。)

— Sure. A quick lunch together is better than none, right?
(いいよ。短くても一緒のランチは、まったくないよりいいよね?)

BONES Season10 Episode12 (The Teacher in the Books)

ここでの none は、直前の lunch together を受けています。つまり better than none は「一緒のランチがまったくない状態よりはいい」という意味です。none は「no+名詞」の名詞部分を省いた形で、I wanted some coffee, but there was none.(コーヒーが欲しかったけれど、ひとつもなかった)のように、すでに話に出た物を指して使われるとされています。

I should get back to ~ は「そろそろ〜に戻らないと」と席を立つときの定番の言い方です。そのあとに Sure. で始まる、短い時間でもよしとする言葉が続き、無理に引き止めない空気が伝わってきます。文末の right? は「〜だよね?」と同意を求める軽い付け足しです。

「better than nothing」は、何もない状態と広く比べる

ランチの話のすぐあとに、フォロワーの話がもう一度持ち出されます。

— Ten is pretty pathetic.
(10人はかなり情けないけどね。)

— It’s better than nothing.
(ゼロよりはまし。)

BONES Season10 Episode12 (The Teacher in the Books)

pretty pathetic は「かなり情けない」という、からかい混じりの言い方です。続いて出てくる better than nothing は、何かを特定せずに「何もないよりは」と比べる言い方です。ここでは「フォロワーがひとりもいないよりは」という意味で、少ない数でもゼロよりはいい、という言い分になっています。

2つを並べると、違いは次のように整理できます。

表現 何と比べるか 例
better than none 話題の物(名詞)が「ひとつもない」状態 A short break is better than none.
better than nothing 特定しない「何もない」状態 A little help is better than nothing.
something is better than nothing 決まった言い回しとして Hey, something is better than nothing.

A short break is better than none.(短い休憩でも、まったく取らないよりはいい)では、none が break を受けています。一方 A little help is better than nothing.(少しの手助けでも、何もないよりはまし)は、比べる相手を名詞に限らず、状況全体として「何もない」と言っています。

迷ったときは、直前に数えられる物や具体的な名詞が出ていれば none、漠然と「ゼロの状態」と比べたいなら nothing と考えると選びやすくなります。また、英語には「パンが半分でもまったくないよりはいい」という意味のことわざ Half a loaf is better than none. もあるとされており、ここでも none が loaf(パンのかたまり)を受けています。

まとめ|何と比べるかで none と nothing を選ぶ

今回は『BONES』シーズン10エピソード12の昼食の場面から、話題の物を受ける better than none と、広く「何もない」と比べる better than nothing の違いを読み解きました。

none が何を指しているかに目を向けると、短いひと言にも比べる相手が見えてきます。次回も『BONES』と一緒に英語を学んでいきましょう。

同じ回の手料理の場面や SNS の文化を扱ったコラムでも、この回の英語を別の角度から読み解いています。

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