海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン5エピソード18では、FBIの規則が会話の中で何度も話題になります。今回は、ブースが規則を理由に誘いを保留する場面と、ハッカー副長官が規則を逆手に取る場面を起点に、規則の「文言」と「趣旨」を言い分ける英語を読み解きます。
決まりごとを文字どおり守るか、目的に合わせてゆるめるか。職場で迷ったときに使える言い方が、二つの場面に詰まっています。
規則を持ち出して断る「rules and regulations」
FBI本部のブースのオフィスに、捜査で知り合った海洋生物学者のキャサリンが訪ねてきます。キャサリンは週末に出かけないかと誘い、自分からこう付け加えます。
Catherine: Yeah. I was wondering if you wanted to go out sometime? Maybe this weekend? Unless, of course, I’m a suspect because I know you can’t date me if I’m a suspect, right?
(ええ。今度、一緒に出かけないかなと思って。この週末とか。もちろん、私が容疑者なら話は別だけど。容疑者とはデートできないんでしょう?)Booth: I – I can’t date anyone who’s a suspect.
(お、俺は、容疑者とは誰ともデートできないんだ。)Catherine: I understand.
(分かった。)Booth: Yeah. Right? It’s FBI, rules and regulations.
(そう。だろ?FBIの規則ってやつでさ。)Catherine: Yeah.
(ええ。)BONES Season5 Episode18 (The Predator in the Pool)
I can’t … anyone who’s …は、相手個人を断るのではなく「そういう立場の人とは誰とも〜できない」と線を引く言い方です。相手を否定せずに済むため、角が立ちにくくなります。
rules and regulationsは「規則や規定」をひとまとめにした決まり文句です。理由を細かく説明しなくても「組織の決まりだから仕方ない」という響きが伝わります。
この会話の最後に、キャサリンは前向きなひと言を残します。
Catherine: Well, I’m looking forward to not being a suspect.
(じゃあ、容疑者じゃなくなるのを楽しみにしてる。)Booth: I am, too.
(俺もだ。)BONES Season5 Episode18 (The Predator in the Pool)
その後、ブースがブレナンにデートの約束を話す場面では、呼び方が少し変わります。
Brennan: Everyone at the aquarium is a suspect.
(水族館にいた人は全員が容疑者よ。)Booth: And once she’s eliminated as a person of interest…
(だから、彼女が捜査の対象から外れたら……)BONES Season5 Episode18 (The Predator in the Pool)
person of interestは、一般に、容疑者とまでは言えないものの捜査上話を聞く必要がある人物を指す言い方とされています。suspectより一段弱い呼び方で、ブースの言葉選びの差が読み取れます。
「the letter」と「the spirit」で規則を語る
事件が解決したあと、ブレナンはハッカー副長官とダイナーで会います。FBIでは捜査の関係者やコンサルタントとの私的な付き合いが認められていないことに思い当たったブレナンは、ハッカーに、自分と会ってよいのかと尋ねます。
Hacker: Absolutely. I got clearance.
(もちろん。許可は取ってある。)Brennan: From whom?
(誰から?)Hacker: From myself. In fact, I not only granted permission, I insisted that I see you socially.
(私自身からさ。それどころか、許可を出しただけじゃなく、君と個人的に会うよう強く求めたんだ。)Brennan: That’s funny because you’re satirizing bureaucratic rules by adhering to the letter of the regulations instead of the spirit of it.
(おかしいわ。規則の趣旨ではなく文言に従うことで、官僚的な規則を風刺しているのね。)BONES Season5 Episode18 (The Predator in the Pool)
clearanceは「許可・承認」、grant permissionは「許可を与える」という意味です。許可を出す立場の本人が自分に許可を出したと言うところに、ハッカーの冗談があります。
ブレナンの説明に出てくるthe letterとthe spiritは、規則について話すときの定番の組み合わせです。一般形では次のように使われます。
| 表現 | 意味 | ニュアンス |
|---|---|---|
| the letter of the law | 法律・規則の文言 | 書いてある文字どおりに解釈する |
| the spirit of the law | 法律・規則の趣旨 | その決まりが何のためにあるかを重く見る |
| follow the rules to the letter | 規則を一字一句守る | 杓子定規なほど忠実に守る |
ハッカーは、規則の文字どおりの手続きは踏んでいます。けれども、その規則が防ごうとしていることには目をつぶっています。ブレナンはそのずれを面白がり、きちんと言葉にしているという場面です。
まとめ|文言と趣旨を言い分ける
rules and regulationsで規則を持ち出して断り、clearanceやgrant permissionで許可を語る会話を見てきました。the letterとthe spiritを使い分けると、「書いてあること」と「本来の目的」のずれを一言で指摘できることが分かります。
規則をめぐるブースたちのやりとりを思い返しながら、次回も『BONES』と一緒に英語を学んでいきましょう。
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