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『BONES』シーズン8エピソード3では、ブースに思いがけず昇進の話が持ち上がります。作中では「昇進」を表す promotion と、「昇給」を表す raise が何度も登場し、2つがはっきり別のものとして扱われています。今回は、この2語の違いと、会話の中での使われ方を読み解きます。
どちらも仕事の話でよく耳にする語ですが、取り違えると意味がずれてしまいます。違いを押さえておくと、職場の会話や英語のニュースが聞き取りやすくなります。
「promotion」は昇進、「raise」は昇給
ブースのオフィスで、部署の経費を予算審査で説明する役目が回ってきたあと、こんな知らせが伝えられます。
— The good news is, if you get that budget through, your boss says there’s a promotion in it for you.
(いい知らせがある。その予算を通せば、昇進が待っていると上司が言っている。)BONES Season8 Episode3 (The Gunk in the Garage)
promotion は「昇進」で、役職や地位が一段上がることを指します。there’s a promotion in it for you は「やり遂げれば昇進という見返りがある」という言い方です。
話が少し続いたあと、短い聞き返しと答えが交わされます。
— Sorry, did you say promotion?
(待って、今「昇進」と言った?)— With a raise.
(昇給付きで。)BONES Season8 Episode3 (The Gunk in the Garage)
raise は「昇給」で、給料が上がることを指します。昇進には昇給が付くことが多いものの、2つは別の出来事です。昇進かと聞き返されたあと、「昇給も付く」とわざわざ言い足されるのはそのためです。
| promotion | raise | |
|---|---|---|
| 意味 | 昇進(役職・地位が上がる) | 昇給(給料が上がる) |
| よく使う形 | get a promotion / be promoted | get a raise / ask for a raise |
| 例 | She got a promotion to manager. | He asked his boss for a raise. |
なお、昇給の意味の raise はアメリカ英語の言い方で、イギリス英語では pay rise と言うのが一般的とされています。
「a raise」と「the raise」、冠詞で変わる指し方
物語の冒頭、高い買い物をめぐる車中のやり取りにも、raise は登場しています。
— Well, didn’t you say that you might be getting a raise soon?
(でも、近いうちに昇給があるかもしれないって言ってなかった?)BONES Season8 Episode3 (The Gunk in the Garage)
be getting a raise と進行形にすると、「昇給が近く決まりそうだ」という予定の響きが出ます。
その後、昇進の話を受けて、ブースはブレナンにこう話します。
Booth: If I get this promotion, I wouldn’t be in the field as much, but, hey, that could be a good thing, you know.
(この昇進が決まったら、現場に出ることは減るけど、まあ、それも悪くないかもな。)BONES Season8 Episode3 (The Gunk in the Garage)
this promotion の this は、話題に上っている「例の昇進」を指します。デスクワークになってしまう、と反論が返ると、こう続きます。
Booth: But I would get a raise, and I would love that.
(でも昇給はあるし、それは大歓迎だ。)BONES Season8 Episode3 (The Gunk in the Garage)
この a raise は「昇給というもの」を一般的に言う形です。後半、発表の手伝いを頼む場面では the が使われます。
— Okay, just help me get the raise, you know?
(とにかく、昇給がもらえるように手を貸してほしい。)BONES Season8 Episode3 (The Gunk in the Garage)
話題になっている「あの昇給」なら the、初めて持ち出すときや一般論なら a、という使い分けが読み取れます。
「昇進がなくなった」ときのやり取り
終盤、ブースは昇進の話がなくなったと告げられます。
— You know you’re not getting that promotion now, right?
(これで昇進の話はなくなった。分かっているよね?)— Wait a second, why? I caught the bad guy.
(ちょっと待って、どうして?犯人を捕まえたのに。)— That’s got to count for something.
(それなりに評価されていいはず。)BONES Season8 Episode3 (The Gunk in the Garage)
not getting that promotion は進行形の否定で、「決まりかけていた昇進が、もう来ない」という意味になります。count for something は「それなりの価値がある」という言い方です。
最後の場面では、昇進を逃したことを気づかう言葉がかけられます。
— I’m sorry you’re not getting the promotion.
(昇進がなくなって残念だった。)— Ah, thank you.
(ああ、ありがとう。)— You’re welcome.
(どういたしまして。)BONES Season8 Episode3 (The Gunk in the Garage)
I’m sorry 〜 は謝罪ではなく、「〜で残念だったね」と相手を気づかう使い方です。ただ、少しやり取りが続いたあとで、本音が打ち明けられます。
— I didn’t want you to get the promotion.
(昇進してほしくなかった。)BONES Season8 Episode3 (The Gunk in the Garage)
want 人 to 〜 は「人に〜してほしい」。気づかいにも本音にも同じ promotion が使われ、会話の向きががらりと変わるのが見どころです。
まとめ|昇進は promotion、昇給は raise
今回は『BONES』シーズン8エピソード3から、昇進の promotion と昇給の raise の違い、a raise と the raise の使い分け、not getting the promotion などを読み解きました。2つを分けて言えるだけで、仕事の話がぐっと正確になります。
ブースの昇進の行方を追いながら観ると、2つの語が出るたびに場面の空気が変わるのが見えてきます。
同じエピソードのほかのコラムでは、プレゼンの前後にかける言葉や、聞き慣れないものを説明する英語も扱っています。


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