海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン4エピソード22では、ジェファソニアンの同僚を偲ぶ集まりに向かう一日のなかで、カムが16歳のミシェルのことで悩みを打ち明けます。1か月前からミシェルの後見人を務めるカムは、ミシェルにたばこをやめさせられずに頭を抱えています。今回はこの悩みを起点に、弱音を打ち明ける英語と、それを受け止めて気持ちを軽くする英語を読み解きます。
ふだんは部下を毅然と率いるカムが、慣れない保護者の役目には自信をなくしている姿も、この回の見どころです。
「もう失敗している」と打ち明ける英語
お通夜へ向かう車の中で、亡くなった同僚の思い出が語られるなか、カムはこう口にします。
Cam: I talked to him just last week about Michelle. How to get her to stop smoking.
(先週、ミシェルのことで彼に相談したばかりなの。どうしたらたばこをやめさせられるかって。)BONES Season4 Episode22 (Double Death of the Dearly Departed)
how to get ~ to stop …は「どうやって〜に…をやめさせるか」という言い方で、相談の中身をひと言で示しています。ブースが何を吸っているのかと聞き返すと、こう続きます。
Cam: Cigarettes. I’ve been her legal guardian for a month and I’m already a total failure.
(たばこよ。あの子の後見人になって1か月なのに、もうすっかり失格だわ。)Booth: She’s 16. She’s just trying to test you, that’s all.
(16歳だろ。君を試してるだけさ、それだけのことだ。)Cam: Maybe we should just focus on Hank.
(今はハンクのことを考えましょう。)BONES Season4 Episode22 (Double Death of the Dearly Departed)
legal guardianは法的な後見人を指す語です。I’m already a total failure.は「早くも完全な失敗だ」と自分を責める言い方で、悩みの深さが伝わってきます。ブースのtest youは「相手がどこまで許すかを試す」という意味で、行動の理由を言い換えて相手の気持ちを軽くしようとしています。未成年の喫煙そのものを軽く見る言葉ではなく、自分を責めるカムをなだめるための一言と読み取れます。最後のカムの一言は、話題を本来の目的に戻す言い方です。
帰りの車で返す、励ましの英語
お通夜からの帰り道、うわの空のカムにブースが声をかけると、カムは改めて弱音をこぼします。実はカム自身もたばこを吸っており、このあとの会話でその点が話題になります。
Cam: What? I’m sorry. This smoking thing with Michelle… How do people be parents?
(え?ごめんなさい。ミシェルのたばこのことで……親って、みんなどうやってやっているの?)Booth: Do you ever think that this is her way of trying to stop you from smoking?
(これは君にたばこをやめさせようっていう、あの子なりのやり方だって考えたことあるか?)Brennan: No – Cam doesn’t smoke, right?
(いいえ、カムはたばこを吸わないわよね?)Booth: You stop, she’ll stop. It’s that simple. Plus, you know what? She’s doing you a favor.
(君がやめれば、あの子もやめる。簡単な話さ。それにな、あの子は君のためになることをしてくれてるんだ。)Cam: Great, so I go from a smoking issue to a chocolate cake and ice cream issue?
(結構ね。じゃあ、たばこの問題がチョコレートケーキとアイスクリームの問題に変わるだけ?)Booth: You know what? You just… you give your best shot and that’s all.
(いいか。とにかく……できることを精いっぱいやれば、それでいいんだ。)BONES Season4 Episode22 (Double Death of the Dearly Departed)
カムのHow do people be parents?は文法的には少し崩れた言い方で、うまく言葉にできない戸惑いがそのまま表れています。ブースはまず、ミシェルの行動をthis is her way of trying to ~(〜しようとするあの子なりのやり方)と捉え直します。続くIt’s that simple.で悩みを単純にし、She’s doing you a favor.で前向きに言い換えています。
最後の一言は、目的語にitを入れたgive it your best shotの形で使われることが多い言い回しで、「結果より、できるだけのことをすれば十分だ」と背中を押しています。話が捜査に戻り、ブレナンがある昔話を始めると、カムはそれさえ自分への遠回しな説得だと受け取ります。
Cam: Okay, is this another way to get me to quit smoking? Because it’s done. I quit.
(ちょっと、これも私にたばこをやめさせる作戦?だったらもう済んだわ。やめたから。)BONES Season4 Episode22 (Double Death of the Dearly Departed)
ミシェルにやめさせる前に、カムはまず自分がやめると決めました。励ましの言葉が決断につながったと読み取れます。
まとめ|弱音には、捉え直しと後押しで返す
I’m already a total failure.やHow do people be parents?のような弱音には、this is her way of trying to ~で相手の行動を捉え直し、It’s that simple.で気を楽にし、give your best shotの一言で背中を押す、という返し方の流れが、この場面からよく分かります。
保護者として奮闘するカムを観ながら、次回も『BONES』と一緒に英語を学んでいきましょう。
お通夜という場ならではの英語や、言い争いを止める英語は、同じエピソードの別のコラムで扱っています。


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