「a long shot」の意味と使い方|『CHUCK』S05E12で学ぶ英会話

「a long shot」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

うまくいく望みは薄いとわかっていても、他に手がなくて「一か八か、やってみるしかない」と踏み切った経験はありませんか。

そんな場面にぴったりの「a long shot」を、『チャック』シーズン5第12話の前半、姿を消したサラを取り戻すため、チャックが仲間に無謀な潜入計画を持ちかけるシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「a long shot」の意味とニュアンス

a long shot
意味:成功の見込みが薄い試み、一か八かの賭け、大穴

shot は「一撃・試み」、long は「(距離が)遠い」を表します。遠くの的を狙う一発は当たりにくい——そのイメージから、「成功する確率は低いが、やってみる価値はある試み」を指すようになりました。競馬などで勝ち目の薄い「大穴」を指すのにも使われます。「望みは薄いけれど、可能性はゼロではない」という、わずかな期待をにじませるのが特徴です。It’s a long shot, but…(望み薄だけど、でも……)の形で、無理を承知で何かを提案・挑戦するときの前置きとして、会話でも頻繁に登場します。

【ここがポイント!】

  • 核は「遠くの的を狙う、当たりにくい一撃」というイメージ
  • 「見込みは薄いが、可能性はゼロではない」というわずかな期待がにじむ
  • It’s a long shot, but… で無理を承知の提案・挑戦を切り出すのがコツ

『チャック』S05E12のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

さらわれたサラの手がかりを求めて、チャックはCIAのデータベースに侵入し、ある政府施設への潜入をひらめきます。勝算は決して高くない——それでも他に道はないと、彼は仲間に協力を呼びかけます。無謀とも思える賭けを切り出す、その一言にこのフレーズが登場します。

Chuck: Guys, I know this is a long shot, but I have to do something to find her.
(みんな、望み薄なのはわかってる。でもサラを見つけるために、何かしなきゃならないんだ)

Casey: 100%.
(100パーセント、乗った)

Chuck Season5 Episode12 (Chuck Versus Sarah)

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シーン解説と心理考察

自分でも無謀だと自覚しているからこそ、チャックはまず「a long shot なのはわかってる」と正直に前置きします。この一言に、仲間を危険に巻き込むことへのためらいと、それでも動かずにはいられない切実さの両方がにじんでいます。勝算の低さを認めたうえで協力を求める彼に、ケイシーが迷わず「100パーセント」と即答する対比が印象的です。無理筋の賭けだと理解しながらも、チャックの思いに全面的に乗るケイシーの信頼が、この短いやり取りに凝縮されています。望みの薄さを隠さずに口にする誠実さこそ、チャックらしさと言える場面です。

『チャック』流・覚え方のコツ

射撃場で、はるか遠くにぽつんと置かれた的を狙う——距離が遠ければ遠いほど、弾を当てるのは難しくなります。その「遠すぎて当たりにくい一発(long shot)」を思い浮かべてみてください。当たる望みは薄い、でも撃たないことにはゼロのまま。チャックが「望み薄だけど、やるしかない」と仲間に賭けを持ちかける場面に、この遠い的への一撃を重ねると、「見込みは薄いが可能性はある挑戦」という意味が、狙いを定める緊張感ごと記憶に残ります。

例文で覚える「a long shot」

a long shot は、望みの薄い挑戦を「でも、やってみる」と切り出すときに幅広く使えます。前向きな挑戦から冷静な見立てまで、三つの例文で見ていきましょう。

Getting the job is a long shot, but I’ll apply anyway.
(その仕事に就けるのは望み薄だけど、とにかく応募してみるよ。)
無理を承知で挑戦する場面です。but I’ll… と続けて「それでもやる」という前向きさを添えられます。

It was a long shot, but the plan actually worked.
(一か八かの賭けだったけど、その計画は実際にうまくいった。)
結果を振り返る場面です。望み薄だった試みが功を奏したときの驚きを伝えられます。

A: Do you think he’ll say yes?
B: Honestly, it’s a long shot—but it’s worth a try.
(A:彼、うんと言ってくれると思う?)
(B:正直、望みは薄いよ。でも、試す価値はある。)
見込みを冷静に伝える場面です。it’s a long shot で期待しすぎを戒めつつ、挑戦を後押しできます。

あわせて覚えたい関連表現

a shot in the dark
(当てずっぽう、当てのない試み)
同じ shot を使いますが、「暗闇での一撃」から「根拠のない推測・やみくもな試み」を指します。a long shot が「望み薄でも狙いはある」のに対し、こちらは狙いすら定まらない当て推量です。

against the odds
(不利な状況をものともせず)
odds は「勝算・見込み」。「分の悪い状況に逆らって」という意味で、a long shot が「試みそのもの」を指すのに対し、こちらは「不利を押して成し遂げる」過程に焦点があります。

worth a try
(試す価値がある)
a long shot とセットで使われることが多い表現です。「望みは薄い(a long shot)、でも試す価値はある(worth a try)」と、前後で組み合わせると気持ちの流れが自然に伝わります。

Note|遠すぎる一撃 ― a long shot の射撃由来説

a long shot の shot は、なぜ「望み薄な試み」を意味するのでしょうか。その手がかりは、この表現の由来にあるようです。

有力とされる説のひとつが、射撃に由来するという見方です。銃であれ弓であれ、遠く離れた的(long shot)を狙う一発は、近距離の的に比べて格段に当たりにくくなります。距離が延びるほど、風や弾道のわずかなずれが積み重なり、命中の確率は下がっていく——この「遠い的は当てにくい」という素朴な体験が、「成功しにくい試み」という比喩の土台になったと考えられています。もうひとつ、競馬などの賭け事に由来するという説もあります。勝つ見込みの薄い馬は、配当(オッズ)が大きく開くため long odds がつき、そうした穴馬にかける賭けが long shot と呼ばれた、という流れです。どちらの説にも共通するのは、「距離や見込みが遠く離れているほど、当たれば大きいが、めったに当たらない」という感覚です。だからこそ a long shot には、「望みは薄いが、決してゼロではない」という独特のニュアンスが宿っています。

チャックのセリフに戻ると、「これは a long shot だ」という前置きは、成功率の低さを正直に認めつつ、それでも一縷の望みに賭ける気持ちの表れでした。当たれば大きい、だが外れる公算が高い——その両方を一語で背負えるのが、この表現の懐の深さです。

遠い的をあえて狙う一撃に、望み薄でも挑む人の覚悟が宿っているのですね。

まとめ|「望み薄でも、やってみる」を託す一言

a long shot は、遠くの的を狙う当たりにくい一撃のイメージから、「成功の見込みが薄い試み・一か八かの賭け」を表す表現でした。「望みは薄いが、可能性はゼロではない」という、わずかな期待をにじませるのが持ち味です。

It’s a long shot, but… と前置きすれば、無理を承知の挑戦や提案を、卑屈にも大げさにもならずに切り出せます。ダメ元の一手を、前向きに言葉にできる便利な一言です。

勝算は低くても踏み出したい場面で、その覚悟をさらりと添える言葉として、会話のレパートリーに加えてみてください。

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