海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『CHUCK』シーズン2 第6話に登場する、元恋人との再会を前にしょげてしまった自信を励まして取り戻すやり取りです。元カノとの任務を告げられたチャックが恋の痛手をぼやき、それを聞いたケイシーとサラが、それぞれ違う調子で背中を押します。
しょげてしまった気持ちの言い表し方から、それを茶化して受け流す返し方、そして前向きに切り替えて励ます言葉まで、順番に見ていきます。
落ち込んだ自信を表す言い方と、それを茶化して受け流す言い方
キャッスルでのブリーフィングで、ベックマン将軍はチャックに、元カノのジルと再会して任務にあたるよう指示します。突然の話にチャックは動揺し、次のように抗議します。
Chuck: I’m sorry, I’m sorry, a date with my ex? No, General, that-that is a terrible idea. You see, she broke my heart. She destroyed me. She took all of my confidence, my mojo.
(すみません、すみません、元カノとデートですか? いや、将軍、それは最悪のアイデアですよ。だって、彼女に僕は傷つけられたんです。ぼろぼろにされたんです。自信を全部持っていかれたんですよ、僕のモジョを。)Casey: You had mojo?
(お前にモジョなんてあったのか?)CHUCK Season2 Episode6 (Chuck Versus the Ex)
my mojo は、自信や魅力、調子の良さを指すくだけた言い方です。チャックは「she took all of my confidence, my mojo」と、失恋によって自信そのものを持っていかれてしまった状態を、この一語に込めて表しています。
対するケイシーの You had mojo? は、相手の発言をそのまま疑問形で投げ返し、茶化す返し方です。「そもそもモジョなんて持っていたのか」というからかいが、短い一言に凝縮されています。深刻な訴えを重く受け止めすぎず、軽く受け流す間合いの取り方が見どころです。
過去形の had を使った疑問文には、チャックの主張を額面通りに受け取らず、「そもそも過去に持っていたのか」という前提そのものを軽く突いてみせるニュアンスがあります。相手の言葉尻を捉えて茶化す、こうした返し方は日常会話でもよく使われる型と言えます。
前向きに背中を押す言い方と、視点を切り替えて励ます言い方
サラも会話に加わり、チャックに向けてこう声をかけます。ケイシーもすぐに続きます。
Sarah: Look, Chuck, I know that Jill hurt you, but maybe seeing her again will give you the closure that you’ve always wanted.
(ねえ、チャック、ジルに傷つけられたのは分かってるけど、また会うことで、あなたがずっと求めていた区切りがつくかもしれないわよ。)Casey: Yeah, look on the bright side. Now you can get your mojo back.
(ああ、いい面を見ろよ。これでお前のモジョを取り戻せるってわけだ。)CHUCK Season2 Episode6 (Chuck Versus the Ex)
closure は、過去の出来事に区切りをつけて気持ちの整理をつけることを指す言い方です。サラは元カノとの再会という気の重い任務を、「ずっと求めていた区切りをつける機会」だと言い換えることで、チャックの気持ちを前向きな方向へ促しています。
look on the bright side は、物事の明るい面に目を向けようという、前向きな切り替えを促す定番の言い回しです。ケイシーはこの一言に続けて、H2-1で触れた mojo という語をもう一度持ち出し、「これで自信を取り戻せる」と締めくくります。同じ語を任務の始めと終わりで呼応させることで、からかいの中にも励ましの筋が通っている場面と言えます。
サラの丁寧な言い換えと、ケイシーの端的な一言。同じ「元カノとの再会を前向きに捉え直す」というメッセージでも、伝え方の温度がまったく違う点に、二人のキャラクターの違いがそのまま表れています。
まとめ|モジョを取り戻すまでの励ましの言葉
自信を失った状態を表す mojo、区切りを意味する closure、前向きな切り替えを促す look on the bright side と、それぞれ違う角度からの励ましの表現を見てきました。茶化す言い方と丁寧な言い方の両方があることが伝わってきます。
次回も『CHUCK』の会話とともに、英語表現の型を見ていきましょう。
このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。
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