「keep someone’s spirits up」の意味と使い方|『CHUCK/チャック』S04E12で学ぶ英会話

「keep someone's spirits up」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

大切な人が落ち込んでいるとき、そばにいて「気持ちが沈みきってしまわないように」明るく支えてあげたい——そんなふうに思った経験はありませんか。

その温かい気遣いを運ぶ「keep someone’s spirits up」、つまり(人)を元気づける・気持ちを明るく保たせるという意味の表現を、『CHUCK/チャック』シーズン4第12話の序盤、恋人サラの長期潜入で気落ちするであろうチャックを心配し、モーガンがケイシーに助けを求めるシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「keep someone’s spirits up」の意味とニュアンス

keep someone’s spirits up
意味:(人)を元気づける、気持ちを明るく保たせる、士気を保つ

keep someone’s spirits up は、落ち込みそうな相手の気持ちが沈みきってしまわないよう、明るく支え続けることを表す表現です。一度きりの「励まし」というより、つらい時期を通して「気持ちを上向きに保ち続ける」という、継続的なニュアンスを持ちます。

鍵になるのは spirits という語です。ここでの spirits は「精神」そのものというより、複数形で「気分・元気・気力」を意味します。その気分を up(上向き)の状態に keep(保つ)——つまり「沈ませない」というのが、この表現の核にあるイメージです。

自分自身について keep one’s spirits up(気持ちを強く保つ)と使うこともできます。深刻になりすぎず、困難のさなかで誰かを、あるいは自分を支えたいときに活躍する言い回しです。

【ここがポイント!】

  • 核は「沈みそうな気持ちを up(上向き)に keep(保つ)」こと
  • 一度きりの励ましより「つらい時期を通して支え続ける」継続性がある
  • 自分自身に keep one’s spirits up(気持ちを強く保つ)とも使える

『CHUCK/チャック』S04E12のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

恋人サラが、敵組織ヴォルコフ・インダストリーズへ長期の潜入捜査に入ることになったチャック。きっと落ち込むに違いないと案じたモーガンは、普段は感情に縁遠いケイシーをつかまえ、男同士でこっそり相談を持ちかけます。

Morgan: These situations tend to send Chuck, well, to the dark side. He’ll wind up sitting around the house moping and sulking. Anyways, I need your help in sort of, I don’t know, keeping Chuck’s spirits up.
(こういう状況になると、チャックはどうも“暗黒面”に落ちがちなんだ。家でふさぎ込んで、いじけて過ごすことになる。とにかく、なんとかチャックを元気づけるのに、君の助けがいるんだ。)

Casey: Maybe we could tranq him till Walker gets back.
(ウォーカーが戻るまで、麻酔で眠らせとくってのはどうだ。)

Chuck Season4 Episode12(Chuck Versus the Gobbler)

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シーン解説と心理考察

友の落ち込みを先回りして心配するモーガンの優しさが、keeping Chuck’s spirits up という一言ににじむ場面です。まだ落ち込んでもいないうちから「元気づける算段」を立てている、そのお節介すれすれの友情が微笑ましく響きます。

そこへケイシーが「麻酔で眠らせておけ」と物騒な解決策を返すのが、この場面のおかしさです。励ましという繊細な領域に、武骨なケイシーがまるで作戦のように向き合おうとするちぐはぐさが、二人の凸凹コンビらしさを際立たせています。spirits up という温かい表現と、tranq(鎮静剤で眠らせる)という即物的な発想の落差が、笑いを生んでいます。

『CHUCK/チャック』流・覚え方のコツ

気球がしぼんで地面に沈んでいくのを、下から手で支えて浮かせ続ける——そんな絵を思い浮かべてみてください。その気球が誰かの「気分(spirits)」で、しぼんで落ちないように up(上)に keep(保つ)のが、この表現です。

劇中では、モーガンが「チャックがふさぎ込まないように元気づけたい」とケイシーに頼んでいました。落ち込みそうな友の気持ちを、みんなで下から支えて浮かせておく——あのお節介な友情の図ごと覚えておくと、keep … spirits up の「沈ませず明るく保つ」というニュアンスが記憶に残ります。

例文で覚える「keep someone’s spirits up」

誰かを支える場面から自分を奮い立たせる場面まで使えるこの表現を、3つの場面で見てみましょう。

The nurses did their best to keep the patients’ spirits up.
(看護師たちは、患者さんたちの気持ちを明るく保とうと精一杯努めた。)
つらい状況にある人々を支える場面です。「困難のさなかで気持ちを保たせる」という、この表現の最も典型的な使い方です。

Even during the lockdown, she managed to keep her spirits up.
(ロックダウンの間も、彼女はなんとか気持ちを強く保っていた。)
自分自身について使った例です。keep one’s spirits up で「自分の気持ちを沈ませない」と言えます。

A: This project has been so stressful lately.
B: I know. Let’s keep each other’s spirits up and push through.
(A:このプロジェクト、最近ほんとにしんどくて。)
(B:分かる。お互い元気づけ合って、乗り切ろう。)
仲間同士で支え合う会話です。keep each other’s spirits up で「互いを励まし合う」というニュアンスが出ています。

あわせて覚えたい関連表現

cheer someone up
((人)を元気づける、励ます)
cheer up は、落ち込んでいる人を「その場でぱっと明るくする」一回的な励ましが中心です。keep … spirits up は「沈ませないよう保ち続ける」という継続性に重心がある点で異なります。

boost someone’s morale
((人)の士気を高める)
boost … morale は、チームや集団の「やる気・士気」を引き上げるフォーマルな言い方です。keep … spirits up のほうが、個人の気持ちに寄り添う日常的で温かい響きがあります。

hang in there
(踏ん張って、もう少しの辛抱だ)
hang in there は、つらい相手に「諦めずに耐えて」と声をかける表現です。keep … spirits up が「気持ちを明るく保つ」ことに焦点があるのに対し、hang in there は「持ちこたえる」ことを促す点が異なります。

Note|なぜ「spirits」が複数形で「元気」になるのか

keep someone’s spirits up の spirits は、単数の spirit とは少し意味合いが違います。この一語の変化をたどると、表現の成り立ちが見えてきます。

spirit は単数では「精神・魂・霊」を指す重い言葉です。ところが複数形 spirits になると、しばしば「気分・元気・気力」という、より軽やかで日常的な意味を帯びます。心の中にいくつもの感情の働きがあり、それらがまとめて「気分」を作っている——そんな捉え方が、複数形に表れているのかもしれません。in high spirits(上機嫌で)、in low spirits(意気消沈して)といった表現も、この「気分としての spirits」の仲間です。high / low が示すように、spirits は上下する高さのイメージで語られ、だからこそ up(上げる・上で保つ)や raise(引き上げる)と結びつきやすくなっています。

興味深いのは、英語が「元気」を、こうした上下動のあるものとして捉えている点です。日本語の「気が晴れる」「気が沈む」が天気や水のイメージに近いのに対し、英語の spirits は「高さ」で気分を測ります。keep … spirits up は、その高さを下げさせず保ち続ける、という発想で組み立てられた表現です。劇中でモーガンが、落ち込みそうなチャックの spirits を up に保ちたいと願ったのも、この「気分の高さを支える」イメージにぴたりと重なります。

spirit が複数形になると気分の話になる——この小さな変化を知っておくと、in good spirits などの関連表現も一度に身近になります。

まとめ|モーガンの友情に学ぶ「元気づける」の一言

keep someone’s spirits up は、落ち込みそうな相手の気持ちが沈みきらないよう、明るく支え続けることを表す表現です。一回きりの励ましというより、つらい時期を通して気持ちを上向きに保つ、という継続的なニュアンスを持ちます。

この一言を知っておくと、困難のさなかにいる人に寄り添い、「沈ませないように支えたい」という気持ちを伝えられるようになります。自分自身を奮い立たせるときにも使える、心強い表現です。

友の落ち込みを先回りして案じる、モーガンのあのお節介な優しさとセットで、この「元気づける」の一言を、あなたの英語の引き出しに加えてみてください。

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