海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
締め切りに追われて、寝る間も惜しんで作業に没頭した経験は、誰にでも一度はあるのではないでしょうか。
そんな状況を言い表す「work around the clock」を、『CHUCK』シーズン4第22話の序盤、モーガンが義理の父になるビッグ・マイクに、とっておきの口実を熱く指南するシーンから、一緒に見ていきましょう。
「work around the clock」の意味とニュアンス
work around the clock
意味:24時間ぶっ通しで働く/昼夜を問わず働く
around the clock は、アナログ時計の針が文字盤をぐるりと一周する様子から生まれた表現で、「24時間ずっと」を意味します。これに work が組み合わさると、「昼も夜も休みなく働き続ける」という意味になります。
締め切り前や緊急事態など、寝る時間を削ってでも作業に当たらなければならない切迫した状況で使われます。work のかわりに open を置けば「24時間営業している」、care を置けば「24時間態勢でケアする」と、around the clock の部分は幅広い動詞と結びつきます。単に「長時間」ではなく、「時計が一周してもなお手を止めない」という連続性・切れ目のなさが、この表現の核にあります。
【ここがポイント!】
- 時計の針が文字盤を一周する=24時間、というイメージが土台になっている表現
- 「長い」より「休みなく続く」という切れ目のなさに力点がある言い回し
- work 以外の動詞ともつながり、around the clock だけで「24時間」を表せるのがポイント
『CHUCK』S04E22のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
独身最後のパーティに行きたいビッグ・マイクが、婚約者に行くなと言われて落ち込んでいます。そこでモーガンが、妻を納得させるための嘘の口実を、身振りたっぷりに演じてみせる場面です。
Morgan: You look at my mother in the eye, and you say, “Bologna, I am so sorry, woman… but I have to work at the Buy More all weekend.” This way, when she asks me, I’ll say, “Yeah, we got all this new inventory. We have to work around the clock.”
(母さんの目をまっすぐ見て、こう言うんだ。「バロニー、本当にすまない。だが週末はずっとバイモアで働かなきゃならないんだ」って。こうすれば母さんに聞かれても俺は言える。「ああ、新しい在庫がどっさり入ってさ。24時間ぶっ通しで働かなきゃならないんだ」ってね)Big Mike: That’s the greatest thing… a white person’s ever done for me.
(それは…白人が俺のためにしてくれた中で最高のことだ)Chuck Season4 Episode22(Chuck Versus Agent X)
シーン解説と心理考察
嘘の口実を、まるで感動的な演説のように大真面目に演じるモーガンのおかしみが、この場面の見どころです。「新しい在庫が入って work around the clock だ」という誇張した言い訳が、深刻であればあるほど笑いを生む構図になっています。
work around the clock という表現がここで選ばれているのは、「それだけ切羽詰まって働かざるを得ない」という切迫感を演出するためです。嘘に説得力を持たせるための小道具として、24時間態勢という大げさな言い回しが効いています。感極まったビッグ・マイクの反応が、このやり取りのばかばかしさを際立たせています。
『CHUCK』流・覚え方のコツ
アナログ時計の文字盤を、針が12から6へ、そしてまた12へと、丸ごと一周していく光景を思い浮かべてみてください。その一周のあいだ、ずっと手を止めずに働き続ける――これが around the clock の骨格です。
劇中では、モーガンが拳をカウンターに叩きつけながら「work around the clock だ」と力説します。あの誇張された身振りを重ねておくと、「それだけ働き詰めなんだ」と強調するときの表現として、体ごと記憶に残ります。
例文で覚える「work around the clock」
緊急対応から締め切り前の仕事まで、work around the clock は「休みなく」の切迫感を伝えます。使い方を3つの例文で見ていきましょう。
The rescue teams worked around the clock to find survivors.
(救助隊は生存者を捜すため、24時間態勢で活動した)
災害や事故など、緊急の対応が求められる場面です。寝る間も惜しんで動き続ける様子を伝えます。
The convenience store stays open around the clock.
(そのコンビニは24時間営業している)
work を外して、around the clock 単体で使った場面です。店や施設が「休みなく開いている」という意味で使われています。
A: You look exhausted. Long week?
B: Yeah, we’ve been working around the clock to hit the launch deadline.
(A:疲れきってるね。忙しい一週間だった?)
(B:うん、発売の締め切りに間に合わせるために、ずっと昼夜を問わず働いてるんだ)
仕事の忙しさを打ち明ける会話の場面です。締め切りに追われる状況を、劇中の口実にも近い形で表しています。
あわせて覚えたい関連表現
day and night
(昼も夜も)
こちらも「昼夜問わず」を表しますが、around the clock のほうが「24時間ぶっ通し」という連続性・切れ目のなさが強く出ます。
burn the midnight oil
(夜遅くまで作業する)
「夜更かしして取り組む」ことに焦点がある表現です。昼夜全体をカバーする around the clock とは、時間帯の広さが異なります。
24/7
(年中無休で/四六時中)
「24時間・週7日」を略した口語です。営業や稼働の「常時性」を表す点で、work around the clock の「働き詰め」とは力点がやや異なります。
Note|around the clock ――時計の文字盤を一周する発想
「24時間ずっと」を表すのに、なぜ英語は「時計の周り(around the clock)」という言い方を選んだのでしょうか。この表現の背景には、アナログ時計の文字盤という、誰の目にも見える具体的な像があります。
アナログ時計の文字盤には1から12までの数字が並び、長針や短針がその上をぐるりと回っていきます。短針が文字盤を一周すれば12時間、二周すれば24時間。つまり「時計の周りを回りきる」ことが、そのまま「まる一日」を表す発想につながりました。around には「〜の周りを」という意味があり、時計の縁に沿って針が一巡する動きが、切れ目なく続く時間の比喩になっています。デジタル表示ではこの「一周する」感覚は生まれにくく、丸い文字盤を針が回るアナログ時計だからこそ育った言い回しだと言えます。同じ発想は round the clock という形でも使われ、こちらはイギリス英語で好まれる傾向があるとされています。
劇中でモーガンが work around the clock と口にするとき、聞き手の頭にはおそらく、針が休みなく回り続ける時計の像が浮かんでいます。「それだけ働き詰めなんだ」という切迫感が、この一言に重なっています。
丸い文字盤を一周する針の動きが、言葉の奥に隠れています。
まとめ|「休みなく」を時計の像で表す
work around the clock は、時計の針が文字盤を一周する光景をそのまま借りて、「24時間ぶっ通しで働く」ことを表す表現です。単なる「長時間」ではなく、時計が一周してもなお手を止めない連続性が、この言葉の芯にあります。
締め切りに追われる自分の状況を伝えたいときにも、24時間態勢で動く現場を描写したいときにも、この一言があると場面がぐっと具体的になります。モーガンの熱演した「口実」とあわせて、会話のレパートリーに加えてみてください。
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※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)


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