海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン5第21話で、ロスとジョーイは小さなボールを落とさずに投げ合う遊びに夢中になります。途中からモニカやチャンドラーも加わり、一度も落とさずに続いた時間は、何時間にも伸びていきます。
続いた時間を数える言い方から、仲間に入りたい人への返し、疲れてきた仲間を励ます一言まで。遊びの流れに沿って、この回の英語を順に見ていきます。
「We’ve been throwing this ball without dropping it」続いた時間を数える
モニカとレイチェルの部屋で、ロスとジョーイは小さな地球儀柄のボールを投げ合っています。時刻をたずねたジョーイが、あることに気づきます。
Joey: Wow, you realize we’ve been throwing this ball without dropping it for, like, an hour?
(なあ、俺たち、1時間くらいボールを落とさずに投げ続けてるって気づいてたか?)
Ross: Are you serious?
(マジかよ?)
Friends Season5 Episode21(The One With The Ball)
have been ~ing for + 時間 は、ある動作が今まで続いている長さを言う形です。without dropping it で「落とさずに」という条件を足し、like は「〜くらい」と数字をぼかす口語のつなぎです。ロスの Are you serious? は「本当に?」と驚いたときに使われることの多い返しで、ロスはさらに We totally forgot about lunch. と、お昼を食べ忘れていたことにも気づきます。
レイチェルが来たあと、ロスは「何か食べに行くか、それともどこまで続けられるか試すか」と二択を出します。ジョーイはボールのほうを選び、目標を口にします。
Joey: Hey, Ross, wouldn’t it be great if we could go for, like, two straight hours without dropping it?
(なあロス、落とさずに2時間ぶっ続けでいけたら最高じゃないか?)
Ross: Uh… yeah, it would. Let’s do it.
(ああ……そりゃ最高だな。やろうぜ。)
Friends Season5 Episode21(The One With The Ball)
Wouldn’t it be great if ~? は「〜できたら最高じゃない?」と、相手を誘い込む提案の形です。two straight hours の straight は「途切れずに続けて」という意味で、連続した時間を強調します。ロスの Yeah, it would. は、問いの would をそのまま受けた返事で、Let’s do it. で目標が決まります。
「He’s a dropper.」仲間に入りたい人への返し
場面がチャンドラーとジョーイの部屋に移ります。時計を探しに来たモニカは「1分だけ投げるのをやめて」と頼みますが、ジョーイに断られます。ボールがモニカの手に渡ったところで、ロスとジョーイが声をかけます。
Ross: Monica, whatever you do, do not drop that ball.
(モニカ、何があってもそのボールを落とすなよ。)
Joey: Yeah. We haven’t dropped it in…
(そうだ。もう落としてないんだ……)
Ross: Two hours, 27 minutes.
(2時間27分。)
Monica: Really?
(本当に?)
Friends Season5 Episode21(The One With The Ball)
whatever you do は「何があっても」と、続く命令を強める前置きです。We haven’t dropped it in ~ は「〜の間ずっと落としていない」という現在完了の否定で、in のあとに期間を置きます。ジョーイが言いかけた数字を、ロスが分単位で引き取っています。モニカはこのあと遊びに加わります。
さらに時間がたち、4時間続いていると知ったチャンドラーが「入れて」と言うと、モニカが前に出て止めます。
Monica: He’s a dropper.
(この人、落とし屋なの。)
Joey: Oh, yeah, that’s right!
(ああ、そうだった!)
Chandler: I’m not a dropper!
(俺は落とし屋じゃない!)
Ross: It’s really a-a-a… three-person game, you know?
(これって、その……3人用のゲームなんだよな。)
Chandler: It’s throwing and catching.
(投げて受けるだけだろ。)
Friends Season5 Episode21(The One With The Ball)
dropper は drop に -er を付けて「落とす人」とした言い方で、モニカはチャンドラーを指しています。ロスの It’s really a three-person game は、人数を理由にやんわり断る言い方です。チャンドラーは It’s throwing and catching. と、ゲームの中身を短く言い直して反論しています。
「Suck it up.」疲れてきた仲間を励ます
同じ部屋で、男性陣は座り込み、モニカだけが立っています。ロスが空腹を訴えると、モニカがこう返します。
Ross: I’m starving.
(腹ぺこだ。)
Monica: Come on, guys, suck it up. We’re closing in on ten hours. It’s gut-check time.
(ほら、みんな、弱音を吐かない。もうすぐ10時間よ。ここが踏ん張りどころ。)
Joey: I don’t know who made you the boss, all right? We invented this game.
(誰がお前をボスにしたんだよ。このゲームを考えたのは俺たちだぞ。)
Monica: Please. I made this game what it is.
(よく言うわ。このゲームを今の形にしたのは私よ。)
Friends Season5 Episode21(The One With The Ball)
suck it up は「つらくても我慢して」という、くだけた励ましとして使われることの多い表現です。gut-check の gut は「腹」から転じて「根性」を指し、It’s gut-check time. で「根性の見せどころ」という意味になります。ジョーイが「考えたのは俺たち」と言い返すと、モニカは I made this game what it is. と、今の形にしたのは自分だと切り返します。make A what it is で「Aを今のAにした」という言い方です。
このあとモニカは、自分の部屋にピザがあるから片手で食べればいいと言い、Are you with me? と仲間に呼びかけます。ロスの I am. は「乗った」という短い返事です。
ゲームはやがてお開きになります。場面がカフェのセントラルパークに移り、ジョーイが Can you believe how long we threw that ball around? と振り返ります。ロスは My arm is killing me. と腕の痛みを口にし、レイチェルは、長く続いたのはチャンドラーがいたのに、という意味だと言い直しています。
まとめ|時間を数えて仲間を励ます英語
have been ~ing for、two straight hours、We haven’t dropped it in ~ で続いた時間を数え、He’s a dropper. で仲間入りを断り、suck it up と Are you with me? で励まし合う流れを見てきました。
『フレンズ』の仲間たちの掛け合いを観ながら、時間を数える英語にも耳を傾けると、この回がいっそう身近に感じられます。
同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事では、フィービーとゲイリーの件や毛のない猫の件など、この回の別の場面の英語を扱っています。


コメント