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『フレンズ』シーズン4第9話では、レイチェルが職場の別のポストに応募し、上司のジョアンナも加わる採用面接に臨みます。面接でのジョアンナの言い方に納得できなかったレイチェルは、ジョアンナのところへ話をしに行きます。
上司への相談は、切り出し方ひとつで話の進み方が変わります。相談の持ちかけ方、評価が食い違う相手への返し方、相手の提案に条件を足していく言い方を、職場の場面から見ていきます。
「I was wondering if I could ask you something.」上司に相談を切り出す
レイチェルの職場で、レイチェルと同僚のソフィーが机で仕事をしているところへ、ジョアンナが入ってきます。レイチェルはこう切り出します。
Rachel: I was wondering if I could ask you something.
(ちょっとお聞きしてもいいですか。)
Rachel: There’s an opening for an assistant buyer in Junior Miss…
(ジュニアミス売り場で、アシスタントバイヤーの空きがあって……)
Friends Season4 Episode9(The One Where They’re Going to Party!)
I was wondering if I could ~ は、「〜してもいいでしょうか」と遠回しにお願いする形です。過去進行形にすることで、直接 Can I ~? と聞くよりも控えめな響きになります。There’s an opening for ~ の opening は、ここでは「(職の)空き」の意味です。
このあと話が少しかみ合わず、レイチェルは自分が応募したいのだと言い直します。ジョアンナは、自分も採用の委員の一人なので味方が一人はいることになると答えます。
ところが面接の場で、レイチェルがジョアンナを素晴らしい指導役だと立てたあと、話題は朝のベーグルを買ってくる仕事に移ります。そこからの会話です。
Joanna: It’s amazing how she gets it right almost every time.
(ほとんど毎回ちゃんと買ってこられるなんて、大したものよ。)
Rachel: I have more responsibilities than that.
(それ以外にも、責任のある仕事をしています。)
Joanna: Of course. Well, there’s the coffee, too. Rachel can carry two things at once.
(もちろんよ。そうそう、コーヒーもあったわね。レイチェルは2つ同時に運べるの。)
Friends Season4 Episode9(The One Where They’re Going to Party!)
レイチェルの I have more responsibilities than that. は、「それだけではない」と自分の仕事の範囲を補う一言です。more ~ than that で、相手が挙げた例より多くを担っていると示せます。ジョアンナはそれを受けて、コーヒーも運べると付け足しています。
「I thought it went very well.」評価が食い違う相手に返す
場面がジョアンナの部屋に移り、レイチェルが入っていきます。
Rachel: Uh, Joanna? I want to talk about that interview.
(あの、ジョアンナ?あの面接のことで話がしたいんです。)
Joanna: I thought it went very well.
(とてもうまくいったと思うけど。)
Rachel: No, it didn’t. That’s what I want to talk to you about.
(いいえ、うまくいってません。そのことを話したいんです。)
Friends Season4 Episode9(The One Where They’re Going to Party!)
I want to talk about ~ は、話したい用件をそのまま示す切り出しです。ジョアンナの I thought it went very well. の go well は「(物事が)うまくいく」の意味で、I thought を付けると「私はうまくいったと思っていた」と自分の見方として伝える形になります。
レイチェルの No, it didn’t. は、相手の文の went を didn’t で受けて、「いいえ、うまくいっていない」と正面から否定する返しです。続けてレイチェルは、泣くかもしれないが悲しみや怒りの涙ではないと前置きしてから、話を進めます。
Rachel: Do you want me to quit?
(私に辞めてほしいんですか?)
Joanna: What would make you think that?
(どうしてそう思うの?)
Rachel: Well, all of those things that you said in the interview. If you believe any of them I must not be a very good assistant.
(だって、面接であなたが言ったこと全部です。あのうち一つでも本気でそう思ってるなら、私はいいアシスタントじゃないってことでしょう。)
Friends Season4 Episode9(The One Where They’re Going to Party!)
What would make you think that? は、直訳すると「何があなたにそう思わせるのか」で、「どうしてそう思うの?」と理由を尋ねる問いです。レイチェルの I must not be ~ は「〜ではないに違いない」という推量の否定で、相手の言葉が本心なら自分はこうなる、と筋道を立てて返しています。
このあとレイチェルが机を片づけて出ていくと言うと、ジョアンナは If you must know the truth(どうしても本当のことを知りたいなら)と前置きし、申し分のないアシスタントを失いたくなかったのだと説明します。
「What if I create a position for you?」相手の提案に条件を足す
話がさらにこじれたところで、ジョアンナが「待って」と引き止め、こう続けます。
Joanna: I don’t want to lose you.
(あなたを手放したくないの。)
Joanna: What if I create a position for you? I’ll make you assistant buyer in this department.
(あなたのためにポストを作るっていうのはどう?この部署のアシスタントバイヤーにしてあげる。)
Rachel: Say more things like that.
(そういうこと、もっと言ってください。)
Joanna: You can have your own office and a raise, effective tomorrow.
(自分のオフィスも持てるし、昇給もつけるわ。明日付けでね。)
Rachel: I’d need an expense account.
(経費用の口座も必要です。)
Joanna: Done.
(いいわよ。)
Rachel: And an assistant.
(それとアシスタントも。)
Friends Season4 Episode9(The One Where They’re Going to Party!)
冒頭の I don’t want to lose you. の lose は、ここでは「(人を)失う」「手放す」の意味で、引き止める理由をそのまま伝えています。続く What if I ~? は「もし私が〜したらどう?」と提案を持ちかける形です。ジョアンナが示したのは、最初にレイチェルが応募したジュニアミス売り場のポストではなく、ジョアンナの部署に新しく作るポストでした。
レイチェルの Say more things like that. は、「そういうことをもっと言って」と提案の続きを促す一言です。ジョアンナが effective tomorrow(明日付けで)と条件を足すと、レイチェルは I’d need ~ で必要なものを挙げます。I would need と仮定の形にすることで、「その話を受けるなら〜が要る」という条件の出し方になります。
ジョアンナの Done. は「決まり」「いいわよ」と即座に受け入れる返事です。そこへレイチェルは And ~. と一語足すだけで、次の条件を重ねています。
まとめ|上司に話を切り出す英語
I was wondering if I could ask you something. で相談を持ちかけ、No, it didn’t. で食い違う評価に返し、What if I ~? や I’d need ~ で条件をやりとりする流れを見てきました。切り出しと条件の出し方を知っておくと、仕事の話も進めやすくなります。
職場で向き合う二人の会話を観ながら、相談と交渉の英語を身につけていきましょう。
この回のほかのコラムやフレーズ記事では、同じエピソードの別の場面を扱っています。


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