「for what it’s worth」の意味と使い方|『Friends』S06E18で学ぶ英会話

「for what it's worth」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

落ち込んでいる友人に、役に立つかどうかは分からないけれど、ひとこと添えたくなる。そんな場面が、日常にはあります。

そんなときにぴったりの「for what it’s worth」を、『フレンズ』シーズン6第18話の後半、規則集を確認したロスに、学生のエリザベスが感謝の言葉を添えるシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「for what it’s worth」の意味とニュアンス

for what it’s worth
意味:参考までに言うと、気休めかもしれないけど

for what it’s worth は、これから述べる意見や情報が、役に立つかどうか分からないと、控えめに前置きする表現です。worth は「価値」の意味で、what it’s worth は「それが持つ価値」を指します。全体で、「それにどれほどの価値があるにせよ」という、幅をもたせた言い方になります。

感謝や励まし、意見、情報などを、押しつけがましくならないように差し出すときに使われます。基本は文頭に置きますが、文末に置く形もあります。前置きが控えめな分、続く内容は、小さな贈り物のように相手へ渡されます。

この一言を置くと、続く言葉が、押しつけではなく、相手が受け取るかどうかを選べるものとして差し出されます。相手を慰める場面や、意見を言いにくい場面で、言葉の角を丸くする役目を果たします。

作中では、文頭の位置で、感謝の言葉の前に置かれています。

【ここがポイント!】

  • 「for what it’s worth」の核は、価値がどうあれ、控えめに差し出すという前置き
  • 感謝や励まし、意見、情報など、幅広い内容の前に置ける
  • 文頭が基本で、文末に置く形もある

『フレンズ』S06E18のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ロスが、規則集(ハンドブック)を確認する場面です。教員が学生と付き合うことが禁じられていると分かり、ロスは、もう会えなくなることを口にします。そこで、エリザベスが感謝の言葉を添えます。前置きの for what it’s worth が、その言葉をどう差し出しているかに注目です。

Ross: Oh, I can’t believe we have to stop seeing each other.
(ああ、もう会えなくなるなんて信じられないよ。)

Elizabeth: For what it’s worth I did appreciate you standing up for me. It felt really nice. Kind of made me like you even more.
(たいしたことじゃないかもしれないけど、私をかばってくれたこと、ちゃんと感謝してるの。すごくうれしかった。前よりもっと好きになったくらい。)

Ross: I know, I know. I really like you, too. But we can’t date. It’s against the rules. It’s forbidden.
(わかってる、わかってるよ。俺もほんとに君のことが好きなんだ。でも、付き合えない。規則に反してるんだ。禁止されてるんだよ。)

Elizabeth: Just hearing you describe it as forbidden– it’s really hot.
(禁止だなんてあなたが言うと、なんだかすごく刺激的。)

Friends Season6 Episode18(The One Where Ross Dates a Student)

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シーン解説と心理考察

ロスは、規則集に載っていたと確認したうえで、Oh, I can’t believe we have to stop seeing each other. と、会うのをやめなければならない事情を口にします。それを受けて、エリザベスが For what it’s worth と切り出します。

続く I did appreciate you standing up for me. は、自分をかばってくれたことへの感謝です。stand up for は「〜をかばう、〜の味方をする」という句動詞で、appreciate のあとに standing up for me が続く形は、感謝の対象が、相手の行為であることを示しています。did が入っているので、感謝の気持ちを強める形になっています。It felt really nice. と、その受け止めを付け足します。for what it’s worth は、この感謝を大げさな言葉としてではなく、控えめな一言として差し出す働きをしています。

ロスの返答は、この感謝への直接のお礼ではなく、規則の話に戻る形になっています。I know, I know. と受け止めたうえで、But we can’t date. It’s against the rules. It’s forbidden. と、付き合えないことを、規則に反する、禁じられている、と重ねて述べます。ロスの側の言葉は、作中の扱いどおり、規則に基づく整理です。

最後にエリザベスは、ロスが口にした「禁止」という言葉に、別の受け止め方を返します。この場面で for what it’s worth が担っているのは、その前の感謝を控えめに差し出す役割です。

『フレンズ』流・覚え方のコツ

小さな包みを、そっと差し出しながら、「たいしたものじゃないけど」と添える様子を思い浮かべてみましょう。中身にどれほどの価値があるかは、受け取る側が決めればいい、という控えめな渡し方の絵です。

エリザベスの「For what it’s worth I did appreciate you standing up for me.」も、この絵でとらえられます。会えなくなるという話のあとに、感謝の言葉を差し出した形です。

for what it’s worth を見かけたら、そのあとに、どんな小さなものが差し出されるのかを思い浮かべてみましょう。差し出すものが小さいほど、受け取る側は気負わずに手を伸ばせます。前置きの控えめさが、続く言葉の受け取りやすさを支えています。

例文で覚える「for what it’s worth」

控えめに差し出す for what it’s worth を、3つの例文で確認していきましょう。意見、ビジネスでの報告、励ましの往復会話の3つを取り上げます。

For what it’s worth, I think you made the right choice.
(参考までに言うと、その選択は正しかったと思う。)
友人の決断に、控えめに意見を添える場面です。for what it’s worth を前に置くと、自分の意見を押しつけずに差し出せます。

For what it’s worth, the client seemed happy with the presentation.
(参考までに、クライアントはプレゼンに満足しているようでしたよ。)
同僚に相手の反応を伝えるビジネスの場面です。確かな結論ではなく、自分から見た印象を添えるときに向いた言い方です。相手の反応が確かではないため、控えめに切り出している点がポイントです。

A: I failed the test again.
B: For what it’s worth, I think you studied really hard.
(A:またテストに落ちちゃった。)
(B:気休めかもしれないけど、本当によく勉強してたと思うよ。)
落ち込んでいる友人を励ます会話です。結果を変えられないなかで、励ましの言葉を小さく差し出すときに、この前置きが合います。

あわせて覚えたい関連表現

for your information
(ご参考までに)
for your information は、相手に情報を知らせる前置きです。for what it’s worth は、自分の意見や気持ちが役に立つか分からないと、控えめに添える前置きです。

if it helps
(役に立つなら)
if it helps は「役に立つなら」と条件を示す形です。for what it’s worth は、「価値がどうあれ」と幅をもたせる形で、同じく控えめに差し出す前置きです。

just so you know
(念のため言っておくと)
just so you know は、相手に知らせておきたい事実を切り出す前置きです。for what it’s worth は、自分の意見や感謝を控えめに切り出します。

Note|「参考までに」「気休めかもしれないけど」、日本語訳の選び分け

for what it’s worth は、日本語にするとき、続く内容によって選ぶ言葉が変わります。

情報や意見を添える場面では、「参考までに言うと」が合います。役に立たないかもしれない助言や励ましを添える場面では、「気休めかもしれないけど」が合います。自分の感想を控えめに出す場面では、「たいしたことじゃないけど」「一応言っておくと」と訳せます。どれも、価値がどうあれ差し出す、という控えめな姿勢を、日本語の言い方に置き換えたものです。「参考までに」だけで訳すと、感謝のような気持ちの言葉には、少し事務的に響く場面があります。

たとえば、For what it’s worth, I liked your speech. なら、「たいしたことじゃないけど、スピーチはよかったよ」のように訳すと、感想を控えめに添える響きが出ます。

エリザベスの for what it’s worth は、感謝の言葉の前に置かれています。この場合は、「参考までに」よりも、「たいしたことじゃないかもしれないけど」「一言だけ言うと」と訳したほうが、気持ちを添える響きが日本語に残ります。

文末に置く形では、I liked it, for what it’s worth. のように、言い切ったあとに控えめな注釈を添える響きになります。同じ for what it’s worth でも、続く内容に合わせて、日本語の前置きを選び分けられます。

まとめ|控えめに差し出す、前置きの一言

for what it’s worth は、これから述べる内容が役に立つかどうか分からないと、控えめに前置きする表現です。感謝や励まし、意見、情報など、幅広い内容の前に置けます。

友人の決断に意見を添えるとき、同僚に相手の反応を伝えるとき、落ち込んだ相手を励ますときなどに使えます。for your information や if it helps との違いを押さえておくと、控えめに差し出す前置きを場面に合わせて選べます。

規則集で会えなくなると分かったロスに、エリザベスは、for what it’s worth という前置きで感謝を伝えました。規則の話のあとに、感謝を添える一言の働きが、よく見える場面でした。

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