「have no right to」の意味と使い方|『Friends』S06E14で学ぶ英会話

「have no right to」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

自分の選択に口出しをされて、「そこまで言われる筋合いはない」と感じた経験はありませんか。

そんな場面で使える「have no right to」を、『フレンズ』シーズン6第14話の中盤、ロスとのデートをめぐって、姉のレイチェルと妹のジルが言い合いになるシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「have no right to」の意味とニュアンス

have no right to
意味:〜する権利(筋合い)はない

have no right to は、相手の行動や発言について、「それをする正当な資格がない」と言い切る表現です。right は「権利」の意味で、no がそれを打ち消しています。to のあとには動詞の原形が続き、「〜する権利がない」という形になります。

法律上の権利だけでなく、立場や関係から見て許されない、という感覚にも広く使われます。プライバシーに踏み込まれたとき、頼んでいないことに口出しをされたとき、事情を知らない人から批判されたときなど、相手の踏み込みに強く反発する場面が典型です。言い切る強さがあるため、感情が高ぶったやり取りで出てくることが多く、相手をとがめる響きがあります。

原形は have no right to ですが、作中では「You have no right to tell me what to do.」と、主語 you に続く形で登場します。to のあとには tell me what to do が続き、「私に指図をする権利はない」という意味になります。

【ここがポイント!】

  • 「have no right to」の核は、相手にその行動をする正当な資格がないと言い切る強い反発
  • to のあとには動詞の原形が続き、「〜する権利がない」という形になる
  • 法的な権利だけでなく、立場や関係から見て許されない、という感覚にも使われる

『フレンズ』S06E14のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

レイチェルが、妹のジルにロスとは付き合わないでほしいと迫る場面です。ロスとのデートをやめるよう、レイチェルがロスに頼んでいたことがすでに明かされていて、ジルはそれに腹を立てています。姉妹の言い分が真正面からぶつかるなか、「指図する権利はない」という一言が飛び出します。

Rachel: Come on! This is not that big a deal. You just don’t date Ross. There’s a million other guys out there.
(ちょっと、そんなに大したことじゃないでしょ。ロスとは付き合わない、それだけよ。ほかに男の人なんて山ほどいるんだから。)

Jill: Hey– you have no right to tell me what to do.
(ちょっと! 私に指図する権利なんてないでしょ。)

Rachel: I’m not telling you what to do. I am telling you what not to do.
(指図してるんじゃないわ。やっちゃいけないことを言ってるだけよ。)

Jill: Why are you always so jealous of me?
(どうしていつも私に嫉妬するのよ?)

Rachel: Oh, Jill, this is not about me being jealous of you. This is about you being a brat– wanting what you can’t have.
(ねえ、ジル、これは私があなたに嫉妬してるって話じゃないの。あなたが駄々をこねて、手に入らないものを欲しがってるって話なのよ。)

Friends Season6 Episode14(The One Where Chandler Can’t Cry)

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シーン解説と心理考察

「そんなに大したことじゃない」と切り出すレイチェルの口ぶりは、軽く済ませたい調子です。「ロスとは付き合わない、それだけ」と条件を1つに絞り、「ほかに男は山ほどいる」と代わりを示すことで、話を丸く収めようとしています。しかし、ロスとのデートを取り消された側のジルにとっては、軽い話ではありません。

ジルはそこへ「Hey–」と割り込み、「私に指図する権利はない」と返します。「Hey」という一声から、話をさえぎるほど腹に据えかねている様子が分かります。tell me what to do は「私に何をすべきか言う」、つまり指図のことで、ジルは自分のデートの相手を姉に決められること自体を、拒んでいます。

レイチェルの切り返しは、言葉の言い換えです。「指図ではなく、してはいけないことを言っている」と言い直しますが、内容は同じ指図で、言葉を変えただけの返答とも読めます。それでも本人は、頭ごなしの命令ではないと言いたいのでしょう。ジルは「どうしていつも嫉妬するのか」と、話の矛先を、レイチェルの動機に向けます。

レイチェルは「嫉妬の話ではなく、手に入らないものを欲しがる態度の話」と応じます。brat は駄々っ子を指す言い方で、妹の態度を子どものわがままにたとえたものです。互いに「嫉妬」や「わがまま」という言葉を投げ合い、相手の動機を疑う形で、口論が深まっていきます。

姉妹の言い分は、最後まで交わりません。ジルは自分の相手を選ぶ権利を主張し、レイチェルは、ロスとの長い経緯がある自分の立場から、理由はすでに伝えたうえで、それ以上の説明はせずに線を引こうとします。権利を持ち出すジルの一言が、この口論の温度を決めた場面です。

『フレンズ』流・覚え方のコツ

境界線を踏み越えてくる相手の前に、手のひらを突き出して「ここから先は入れない」と示している様子を思い浮かべてみましょう。right は「権利」、no はそれがない状態で、相手が入場券を持たずに入ってこようとしているような絵になります。

ジルの「You have no right to tell me what to do.」も、この絵でとらえられます。自分のデートの相手選びという領域に、レイチェルが指図をしようと踏み込んできたので、手のひらを突き出して止めた形です。レイチェルが「指図ではなく、してはいけないことを言っている」と言い直したところで、境界線を越えた事実は変わりません。

have no right to を見かけたら、誰が誰のどんな領域に踏み込んでいるのかを思い浮かべると、反発の理由がつかみやすくなります。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「have no right to」

踏み込まれた側の反発を表す have no right to を、3つの例文で確認していきましょう。

You have no right to read my messages.
(私のメッセージを読む権利はないでしょ。)
プライバシーを侵された場面です。read my messages のように、踏み込まれた行為を to のあとに入れると、何に反発しているのかがはっきりします。

A: Why did you tell my boss about it?
B: I’m sorry.
A: You had no right to do that.
(A:なんでそれを上司に話したの?)
(B:ごめん。)
(A:そんなことをする権利はなかったはずよ。)
友人同士で口外を責める会話です。had と過去形にすると、「あの時点でその権利はなかった」という、過去の行為へのとがめになります。

The company has no right to use my photo without asking.
(会社には、私の写真を断りなく使う権利はない。)
断りなく写真が使われた場面です。without asking を添えると、権利の前提である「同意」がなかったことが伝わります。

あわせて覚えたい関連表現

have the right to
(〜する権利がある)
have no right to の反対の形です。have the right to のあとに動詞の原形が続き、「その行為をする資格がある」ことを示します。

Who are you to tell me…?
(何の資格があって〜と言うのか)
have no right to が権利の不在をそのまま述べるのに対し、Who are you to は反語の疑問で、相手に問い返す形です。口ぶりがより攻撃的に響きます。

It’s not your place to
(〜する立場にない)
have no right to は権利の有無に重点があり、It’s not your place to は、立場や役割にふさわしいかどうかに重点があります。

Note|「権利はない」「筋合いはない」「資格はない」、日本語訳の選び分け

have no right to は、日本語にするとき、場面によって「権利」「筋合い」「資格」のどれを使うかで、言葉の響きが変わります。

「権利はない」は、right をそのまま訳した言い方で、もっとも直訳に近く、法的・制度的な場面にも合います。「筋合いはない」は、道理として言われる理由がないという言い方で、口出しに反発する会話で自然に響きます。「資格はない」は、その行為をするにふさわしい立場ではない、という言い方で、立場の違いを強調したい場面に合います。

ジルの「You have no right to tell me what to do.」は、日常会話の反発なので、「指図される筋合いはない」と訳すと日本語として自然です。一方、「私に指図する権利なんてない」と訳すと、right の語感がそのまま残ります。

同じ have no right to でも、日本語では「権利」「筋合い」「資格」を、伝えたい響きに合わせて選び分けられます。

まとめ|口出しへの反発を、一言で

have no right to は、相手の行動や発言に、正当な資格がないと言い切る表現です。to のあとに動詞の原形が続き、法的な権利だけでなく、立場や関係から見て許されないという感覚にも使われます。

プライバシーを侵されたときや、事情を知らない人に口出しをされたときなど、強く反発する場面で使えます。Who are you to や It’s not your place to との違いも押さえておくと、反発の強さに合わせて選べます。

ジルの「指図する権利はない」に対して、レイチェルは言い換えで応じ、口論は「嫉妬」と「わがまま」の投げ合いに進んでいきました。姉妹の言い分が交わらないまま続く場面でした。

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