海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
別れたと思ったらまたよりを戻して、を何度も繰り返しているカップルを見て、「あの二人、ずっとそんな感じだよね」と言いたくなったことはありませんか。
そんな関係にぴったりの「on again, off again」を、『フレンズ』シーズン4第20話の終盤、自分がなぜこんなに動揺しているのかをフィービーに打ち明けるレイチェルのシーンから、一緒に見ていきましょう。
「on again, off again」の意味とニュアンス
on again, off again
意味:(関係が)くっついたり離れたり、切れたり戻ったりして
on again, off again は、恋愛関係などが「別れたりよりを戻したり」を何度も繰り返す状態を表す表現です。電気のスイッチを on にしたり off にしたりする動作から来ており、関係が「点いたり消えたり」を繰り返すイメージがそのまま言葉になっています。
名詞の前に置いて形容詞のように使うこともでき、その場合は an on-again, off-again relationship(切れたり戻ったりの関係)のようにハイフンでつなぎます。恋愛だけでなく、交渉や計画が「進んだり止まったり」を繰り返す状況にも使えます。安定しない、はっきりしない、という少し呆れたようなニュアンスを含むことが多く、当事者よりも周りから見た描写として使われる傾向があります。
【ここがポイント!】
- 核は電気スイッチの on / off、点いたり消えたりを繰り返すイメージ
- 恋愛関係の「別れたり戻ったり」を表す定番表現
- 名詞の前ではハイフンでつないで an on-again, off-again ~ の形になるのがコツ
『フレンズ』S04E20のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
恋人ジョシュアに振られ、さらにロスの婚約にも動揺するレイチェル。自分の心をフィービーやモニカと一緒に探るうちに、本当の理由がロスとの関係にあることに気づいていきます。ロスとの歴史を振り返るこのセリフに注目です。
Rachel: An-and I’m just trying to figure out why.
(それで、なんでなのか考えてるんだけど。)Phoebe: Any luck?
(答えは出そう?)Rachel: Yeah, I mean, you know, how Ross and I have always been on again, off again, on again, off again. I guess I just figured that somewhere down the road… we would be on again.
(うん、ほら、私とロスってずっとくっついたり離れたり、くっついたり離れたりだったでしょ。だからこの先のどこかで…また元に戻るんだって、なんとなく思ってたのよね。)Monica: Again. You know what? I think we all did.
(また、ね。ねえ、みんなそう思ってたと思う。)Friends Season4 Episode20(The One with All the Wedding Dresses)
シーン解説と心理考察
このセリフの巧みさは、on again, off again をあえて二回繰り返しているところにあります。一度きりではなく on again, off again, on again, off again と重ねることで、ロスとレイチェルの関係がどれほど何度も切れては戻ってきたかが、言葉のリズムだけで伝わってきます。
そして somewhere down the road, we would be on again(いつかまた元に戻る)という一言に、レイチェルが心のどこかでずっと抱えていた期待が表れています。今の動揺の正体が、失恋ではなくロスへの未練だったと気づく瞬間です。それに対してモニカが I think we all did(みんなそう思ってた)と返すことで、この期待がレイチェル一人のものではなく、周囲みんなが共有していた予感だったことが明かされます。on again, off again という表現が、二人の長い歴史とファンの思いを一度に背負う名台詞になっているのが見どころです。
『フレンズ』流・覚え方のコツ
on again, off again を覚えるときは、部屋の電気のスイッチをカチカチと何度も入れたり切ったりする様子を思い浮かべてみてください。on(点く)と off(消える)が交互に繰り返される——その反復のリズムこそが、このフレーズの正体です。
レイチェルとロスの関係も、まさにこのスイッチのように点いたり消えたりを繰り返してきました。安定しない関係を見かけたら、頭の中でスイッチをカチカチ鳴らしてみる。on と off が行ったり来たりするイメージと一緒に覚えれば、この表現は語順ごと自然に定着していきます。
例文で覚える「on again, off again」
関係や状況の不安定さを表すこのフレーズを、3つの例文で見ていきましょう。
They’ve had an on-again, off-again relationship for years.
(彼らは何年も、くっついたり離れたりの関係を続けている。)
形容詞用法の典型例です。名詞 relationship の前でハイフンでつなぎ、不安定な関係を一言で描写しています。
The merger talks have been on again, off again since last spring.
(その合併交渉は、去年の春以来、進んだり止まったりを繰り返している。)
恋愛以外での使い方です。交渉や計画が安定しない様子にも、この表現がぴったりはまります。
A: Are Jake and Mia back together?
B: Who knows. They’re so on again, off again that I’ve stopped keeping track.
(A:ジェイクとミアってよりを戻したの?)
(B:さあね。あの二人、あんまり切れたり戻ったりだから、もう追いかけるのやめたよ。)
周囲から見た呆れ気味の描写です。so を添えることで、その頻度の高さと呆れの気持ちが強調されます。
あわせて覚えたい関連表現
on and off
(断続的に、ときどき)
on again, off again と似ていますが、こちらは「断続的に続いている」状態全般を表します。It rained on and off all day.(一日中降ったりやんだりだった)のように天気にも使え、恋愛に限らない点が違いです。
down the road
(いずれ、将来的に)
今回のシーンでレイチェルが使っていた表現です。「この先の道のどこかで」という比喩から「いずれ」を意味し、未来の可能性を語るときに添えられる便利なフレーズです。
back together
(よりを戻して)
別れたカップルが再び一緒になることを表します。on again, off again が「繰り返す状態」を描くのに対し、こちらは「戻る瞬間」に焦点がある点が違いです。get back together の形でよく使われます。
Note|スイッチの on / off が表す「くっついたり離れたり」
on again, off again というフレーズがなぜ「関係の浮き沈み」を表せるのか。その鍵は、on と off という二つの小さな副詞が持つ対比にあります。
英語の on と off は、電気やスイッチの「入/切」を表す基本的な対義語です。照明が on なら点いている、off なら消えている。この明確なオン・オフの切り替えイメージが、人間関係にも比喩として応用されました。関係が on(つながっている)状態と off(切れている)状態を交互に繰り返す——それを again(また)で二度重ねることで、「何度も行ったり来たりしている」という反復のニュアンスが生まれます。興味深いのは、この表現が単なる状態描写にとどまらず、話し手の「またか」という感情まで運ぶ点です。スイッチを何度もいじられると煩わしく感じるように、on again, off again には、周囲が抱く「いいかげんどちらかにしてほしい」という呆れの気持ちがにじみます。だからこそ、当事者よりも第三者の視点で使われることが多いわけです。
レイチェルが自分たちの関係を on again, off again と表現したとき、彼女は当事者でありながら、まるで自分たちを外から眺めるようにその反復を振り返っていました。
小さな副詞の対比に目を向けると、フレーズの奥行きが見えてきます。
まとめ|レイチェルの気づきから学ぶこと
on again, off again は、別れたりよりを戻したりを繰り返す不安定な関係を、スイッチの on / off の比喩で表す表現です。反復のリズムが生む「またか」というニュアンスと、名詞の前でハイフンでつなぐ形容詞用法が、この言葉の輪郭をつくっています。
安定しないカップルや、進んだり止まったりする物事を描写したいとき、この一言があると状況を的確に言い表せます。カチカチと切り替わるスイッチのイメージとともに、表現の引き出しに加えてみてください。


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