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騒ぎすぎたお客さんがお店から追い出される――そんな場面を、映画やドラマで見かけたことはありませんか。
その「(人を)追い出す」を表す「throw someone out」を、『フレンズ』シーズン1第23話、いがみ合う二人が出産直前のキャロルに分娩室から追い出されるシーンから、一緒に見ていきましょう。
「throw someone out」の意味とニュアンス
throw someone out
意味:(人を)追い出す、放り出す
throw ~ out は「勢いよく外へ出す」というイメージの句動詞です。対象が人になると、「(強制的に)追い出す」という意味になります。部屋、店、家、組織など、ある場所から締め出す場面で使われます。
注意したいのは、throw out には物を「捨てる」という意味もある点です。人が対象で of a place(~から)がつく形なら「追い出す」、物が対象なら「捨てる」と、目的語で意味が切り替わります。また、someone の部分が代名詞なら throw me out / throw him out のように between に入り、名詞なら throw out the guy のように語順が動く点も押さえておきたいところです。
【ここがポイント!】
- throw(投げる)+ out(外へ)で「人を外へ放り出す」イメージ
- 目的語が「人+of a place」なら追い出す、「物」なら捨てる、と切り替わる
- 代名詞は throw me out、名詞は throw out the guy と語順が動くのがコツ
『フレンズ』S01E23のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
陣痛に苦しむキャロルが、口論をやめないロスとスーザンの二人を分娩準備室から追い出した直後の廊下。決まりの悪いロスは、その苛立ちをスーザンにぶつけます。
Ross: This is so your fault. Carol never threw me out of a room before you came along.
(これは完全に君のせいだ。君が現れる前は、キャロルが俺を部屋から追い出すなんてなかったんだよ。)Susan: Yeah, well, there’s a lot of things Carol never did before I came along.
(あら、キャロルが私と会う前にしなかったことなんて、他にもたくさんあるけど。)Friends Season1 Episode23(The One with the Birth)
シーン解説と心理考察
ロスの threw me out は、文字どおり部屋から追い出されたことを指しています。ただ、その口ぶりには「君が来てから何もかもおかしくなった」という八つ当たりがにじんでいます。父親としての焦りと、うまくいかない苛立ちが、この一言に重なっています。
対するスーザンは冷静に切り返します。「私が来る前にキャロルがしなかったことなんて山ほどある」という返しには、そもそもロスと別れて自分と一緒になったこと自体を暗に含ませた鋭さがあります。売り言葉に買い言葉の応酬が、二人の張り合いの関係を凝縮して見せている場面です。
『フレンズ』流・覚え方のコツ
ドアを開けて、中にいる人を廊下へ勢いよく押し出す――そんな動きをそのまま絵にしてみてください。throw(投げる)と out(外へ)が合わさって、「人を外へポイっと放り出す」イメージになります。
劇中では、陣痛のキャロルがロスとスーザンを「出てって!」と分娩室から放り出します。この場面と結びつけると、throw ~ out of the room という形ごと記憶に残ります。物を「捨てる」throw out と区別するには、「目的語が人+of a place なら追い出す」と押さえておくのがコツです。
例文で覚える「throw someone out」
場所から人を締め出す場面で活躍します。3つの例文で使い方を見ていきましょう。
The bartender threw him out for starting a fight.
(バーテンダーは喧嘩を始めた彼を店から追い出した。)
トラブル客の顛末を話す場面です。throw ~ out of a place の王道の使い方になります。
Her parents threw her out when she dropped out of college.
(大学を中退したとき、彼女は親に家を追い出された。)
深刻な家庭事情を語る場面です。重い文脈でも使える表現です。
A: Why is he standing outside the club?
B: They threw him out for causing trouble.
(A:なんで彼、クラブの外に立ってるの?)
(B:トラブルを起こして追い出されたんだよ。)
状況を説明する場面です。受け身の be thrown out(追い出される)も、あわせてよく使われます。
あわせて覚えたい関連表現
kick someone out
(人を追い出す、蹴り出す)
kick ~ out はほぼ同じ意味で、さらにくだけた口語です。throw ~ out より「乱暴に叩き出す」ニュアンスが出る場面もありますが、日常ではほぼ同じように使えます。
show someone the door
(暗に、あるいは丁寧に「出て行け」と促す)
show ~ the door は「ドアを示す=退出を促す」というやや婉曲な表現です。throw ~ out が実際に強制退去させる直接的な行為なのに対し、こちらは柔らかい言い方になります。
throw out(案・訴えを却下する)
(退ける、却下する)
同じ throw out でも、目的語が案や訴訟だと「却下する(The judge threw out the case.)」の意味になります。人が対象の「追い出す」と区別しておきたい使い方です。
Note|throw out が「捨てる」と「追い出す」で分かれる仕組み
ロスの threw me out を入り口に、throw out という句動詞の面白さを見てみましょう。
同じ throw out でも、後ろに来る目的語によって意味がくるくると変わります。目的語が「物」なら「捨てる(throw out the trash=ゴミを捨てる)」、「人+of a place」なら「追い出す(throw him out of the bar=彼をバーから追い出す)」、「案・訴え」なら「却下する(throw out the proposal=提案を却下する)」となります。核にあるのは out が持つ「内から外へ/排除する」という感覚で、これがゴミにも人にも提案にも共通して働いています。何を”外に出す”のかが変わるだけで、日本語では別々の訳語になるわけです。
劇中でロスが使う threw me out of a room は、この中でも「人+場所」の典型例です。out の一貫した感覚をつかんでおくと、throw out の三つの顔がひとつのイメージでつながります。
一語の out が、意味の切り替えを静かに支えているのですね。
まとめ|ロスとスーザンの応酬から学ぶ「追い出す」一言
throw someone out は、throw(投げる)と out(外へ)で「人を場所から強制的に追い出す」ことを表す句動詞です。
目的語が「人+of a place」なら追い出す、「物」なら捨てる、「案」なら却下する、と切り替わる仕組みを押さえておくと、throw out に出会ったときに迷わなくなります。受け身の be thrown out(追い出される)も、あわせて覚えておきたい形です。
場所から人を締め出す場面をイメージしながら、表現の引き出しに加えてみてください。


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