海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『メンタリスト』シーズン4第5話では、島の浜で女性の遺体が見つかり、居合わせた人々に関わりを尋ねる場面が続きます。尋ねられた側は、自分とは関係がないという趣旨の言葉を、形を変えて返し、聞き込みの席でも似た返しが出てきます。
同じ「to do with」を使いながら、言い切る形と問い返す形で働きが分かれます。その違いを、場面ごとに見ていきます。
「Nothing to do with me」関係ないと言い切る形
島の牧場主ジェド・ストック(以下、ストック)は、浜で女性の遺体が見つかったと告げられた一人です。場所柄、牧場の関係者ではないかと水を向けられる場面があり、続く言葉のなかでストックはこう言い切ります。
Jed: Nothing to do with me or my ranch or this island.
(俺にも、俺の牧場にも、この島にも関係ない。)
The Mentalist Season4 Episode5 (Blood and Sand)
have nothing to do with ~ は「〜とは何の関わりもない」という意味で、It has nothing to do with me. のように主語を置くのが基本の形です。ここでは it などの主語が省かれ、Nothing to do with ~ だけが残っています。話し言葉では、主語を落として短く言い切る形が使われます。
この台詞では、関係を否定する相手が me、my ranch、this island と順に広がっています。自分個人から始まり、牧場へ、さらに島全体へと範囲を広げながら、or でつなぐ形です。ひとつずつ否定を重ねることで、関係がないという主張を強めています。
nothing がすでに否定を含んでいるため、not を足す必要はありません。no connection with ~ や have no part in ~ といった言い方もありますが、この台詞では最も短い形が選ばれています。
「What’s that got to do with anything?」関係を問い返す形
同じ場面の少しあとには、ストックともう一人の人物に向けて、ここの生まれではないでしょう、と投げかけられます。その問いに応じて、次のやりとりが続きます。
— What’s that got to do with anything?
(それが何の関係があるっていうんだ?)
— Nothing. Just lucky to live in such a beautiful place.
(関係ないさ。こんなに美しい場所に住めて、運がいいと思ってね。)
The Mentalist Season4 Episode5 (Blood and Sand)
What’s that got to do with ~? は「それが〜とどう関係するのか」と、相手の発言のつながりを問う形です。What’s は What has の短縮形で、have got to do with という口語の言い方が土台にあります。anything と置けば、話題を限定せずに「それが何に関係するのか」と問う広い聞き方になります。
答えの側は、まず Nothing. と関係を否定してから、言葉を続けています。問いかけをいったん受け止める形で、そのあとの内容を軽く添えています。Just ~ は「ただ〜なだけ」と、理由を小さく見せる言い方です。
別の場面にも、同じ型の問いが出てきます。ある女性の名前を出された人物が、事情を尋ねられる席で次のように返します。
— What’s that got to do with me?
(それが俺にどう関係あるんだ?)
The Mentalist Season4 Episode5 (Blood and Sand)
同じ型の問いは、問う相手を変えても使えます。anything が me に替わると、問いの対象が自分に絞られます。名前を出されたことと自分との結びつきを、相手に説明するよう求める形になります。
「to do with」が作る二つの形
ここまでの三つの台詞は、どれも have to do with ~(〜と関係がある)という骨組みでできています。肯定なら have something to do with ~、否定なら have nothing to do with ~、疑問なら What has that got to do with ~? という具合に、文の形が変わります。
並べると、働きの違いが見えてきます。Nothing to do with me. は、自分の側から線を引いて関係を否定する形です。一方、What’s that got to do with me? は疑問文なので、答えを相手に求めます。前者は主張を述べる形、後者は相手に説明を促す形です。
聞き手の受け取り方も変わります。言い切る形は、それ以上の説明がなくても意味が通ります。問い返す形は、相手が答えなければ宙に浮いたままになります。場面や言い方によっては、反発として聞こえることもあります。そのため、日常で使うときは、相手との関係や口調への配慮が欠かせません。
使い分けの目安として、自分に関係がないと伝えたいときは nothing to do with ~、相手の持ち出した話の意味をたしかめたいときは What’s that got to do with ~? が、それぞれ候補になります。
まとめ|関係がないと伝える二つの言い方
Nothing to do with me で関係を言い切り、What’s that got to do with ~? で相手の言葉の意味を問い返す。同じ to do with でも、文の形によって働きが変わります。
次回も『メンタリスト』と一緒に英語を学んでいきましょう。
同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事でも、この回の別の場面の英語を扱っています。


コメント