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『メンタリスト』シーズン4第21話には、来てくれた相手に礼を言い、付き添いを申し出て、先を譲る台詞までの、礼儀正しい言葉が出てきます。どの台詞も短く、日常の場面にも置き換えやすい形をしています。最初の二つは同じ会話の中で、先を譲る台詞は場面が移ったあとに出てきます。
ここでは礼の言い方、付き添いの申し出とその受け止め方、先を譲る一言を、場面の順に見ていきます。
「Thank you for coming」来てくれた相手に礼を言い、来た理由を確かめる
最初に取り上げるのは、来てくれたことへの礼と、来た理由を確かめる言葉が続く場面です。
— Thank you for coming.
(来てくださってありがとうございます。)
— The woman on the phone said that you’d like me to help with your investigation.
(電話の女性が、あなたの捜査に私の協力を求めていると言っていました。)
The Mentalist Season4 Episode21 (Ruby Slippers)
Thank you for coming. は、Thank you for ~(〜をありがとう)の後ろに coming を置いて、来てくれた行為そのものに礼を言う形です。呼ばれた先へ足を運んでくれた相手に向ける、短く整った表現です。
続く台詞には、来た経緯の説明が詰まっています。The woman on the phone は「電話に出ていた女性」、said that ~ は伝え聞いた内容を述べる形です。you’d like me to help with ~ は、you would like me to ~(あなたは私に〜してほしい)の短縮形で、would like が丁寧な言い方になっています。help with your investigation の help with ~ は、〜の作業に手を貸す、という言い回しです。
この台詞は、自分が来た理由を、聞いた内容として確かめる形になっています。said that ~ で伝聞の形にすることで、自分の都合ではなく、頼まれたから来たという経緯が示されます。礼の言葉と来た理由の確認が、続けて出てくる場面です。thank you for ~ の形は、礼の対象を後ろに置けば応用が利きます。
「Let me escort you to ~」付き添いの申し出と、断れないという切り返し
同じ会話の少しあとには、付き添いを申し出る台詞と、それを受け止める一言が出てきます。
— Let me escort you to fingerprinting.
(指紋採取の場所までお連れします。)
— A police escort. How could I refuse?
(警察のエスコートですか。断れるはずがありません。)
The Mentalist Season4 Episode21 (Ruby Slippers)
Let me ~ は、「〜させてください」と申し出る形です。escort は、人に付き添って目的の場所まで案内する、という意味の動詞です。to ~ で行き先を示します。名詞としても使われるため、返しの A police escort. は、同じ語を名詞にして「警察の付き添い」と受け止めています。
続く How could I refuse? は、直訳すると「どうして断れるでしょう」で、断る理由はない、という意味合いです。文字どおりの質問ではなく、答えを求めない反語の形をしています。refuse は、申し出や頼みを断るときの語です。
申し出の側は Let me ~ という形で切り出し、受ける側は相手の言葉を拾い直して応じています。police escort は直前の escort を言い換えて返しており、相手の言葉を拾って返すやり取りの見本になっています。本心か冗談かは台詞からは断定できないため、ここでは、断らないと表明する言い方として整理しておきます。
「After you」先を譲る一言と、紳士だという言葉
場面が移ると、先を譲る短い台詞と、紳士だという言葉が出てきます。
— After you.
(お先にどうぞ。)
— Such a gentleman.
(紳士ですね。)
The Mentalist Season4 Episode21 (Ruby Slippers)
After you. は、「あなたのあとでいい」という意味で、先に行くよう勧める言い方です。after は「〜のあとに」を表し、自分は相手のあとに続く、と示しています。順番のように、先後が生じる場面で使える形です。作中では、場所や状況の説明がないため、どこでの台詞かは分かりません。
続く Such a gentleman. は、such a ~(なんて〜な人)の形に gentleman(紳士)を入れた感嘆の言い方です。動詞のない名詞句ですが、前の台詞の振る舞いを受けて紳士的だと評する言葉として成り立っています。
ここで先を譲る言葉と褒める言葉は、どちらも二語か三語で終わります。長い説明を挟まず、短い台詞のやり取りで礼儀正しさが示されています。短く切るぶん、相手の振る舞いを拾って返す余地が生まれています。
先に見た Let me escort you to ~ が、行き先を示す具体的な申し出だったのに対し、After you. は、行き先を言わずに順番だけを譲る一言です。同じ「相手を立てる」台詞でも、足す情報の量が違います。
まとめ|礼・付き添い・先を譲る一言
Thank you for coming で礼を言い、Let me escort you to ~ で付き添いを申し出て、After you で先を譲る。礼儀正しい三つの台詞が、場面を分けて出てきました。
それぞれの台詞が、どの場面で何を示しているのかに注目して観ると、短い言葉の働きがより身近に見えてきます。
同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事でも、この回の別の場面の英語を扱っています。


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