「Just pretend I’m not here」と「I don’t want to intrude」はどう違う?|『メンタリスト』S05E05で学ぶ英会話

『The Mentalist』コラム: 「Just pretend I'm not here」と「I don't want to intrude」はどう違う?|『メンタリスト』S05E05で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『メンタリスト』シーズン5第5話では、自分は邪魔をしないので気にしないでほしい、という趣旨の英語が、場面を変えて何度か出てきます。

「いないものとして扱ってほしい」と頼む形と、「邪魔をしたくない」と理由を述べて身を引く形では、控えめな気持ちは同じでも言い方が変わります。どちらも短い言葉ですが、働きは異なります。二つの違いを、場面ごとに順を追って見ていきます。

目次

「Just pretend I’m not here」いないものとして扱ってほしいと頼む形

ある場面では、「What’s he doing here?」「Long story.」というやりとりのあと、短い名乗り合いが続き、次の一言が出てきます。

— Patrick Jane. Hi.
(パトリック・ジェーンです。どうも。)
— Cho.
(チョウだ。)
— Just pretend I’m not here.
(俺のことは、いないものだと思ってくれ。)
The Mentalist Season5 Episode5 (Red Dawn)

pretend は「〜のふりをする」という意味です。pretend to 動詞 の形のほか、pretend (that) ~ のように、後ろに文の形を置いて使います。pretend I’m not here は、直訳すると「私がここにいないふりをして」です。自分には構わず進めてほしい、という趣旨の頼み方だと読めます。

なお、直前の Long story. は、「話せば長くなる」と事情の説明を切り上げる短い返しです。短く片づける言い方も、会話らしい響きを作っています。

先頭の Just は、頼みごとを軽くする働きをしています。「ただ〜してくれればいい」という響きが加わり、大きな要求ではないことが伝わります。形は pretend で始まる命令文です。命令文は直接的に聞こえやすい形ですが、Just が付くと、押しつけがましさが和らぎます。

ふりをしてほしい内容が I’m not here と現在形で言い切られている点が、形の上での特徴です。「いない」という状態を、そのまま相手に想定してもらう形になっています。

「I don’t want to intrude」自分から身を引く理由を述べる形

ここまでは、相手に頼む形でした。別の場面では、自分から身を引く形が出てきます。

— You–you want me to stay here?
(ここにいてほしいのか?)
— I would prefer that.
(そうしてもらえるとありがたい。)
— Sure. No–no problem. I don’t–I don’t want to intrude.
(ああ。まったく問題ない。邪魔はしたくないしな。)
The Mentalist Season5 Episode5 (Red Dawn)

最初の You want me to stay here? は、Do you want me to ~? の Do を落とした形です。話し言葉では、平叙文と同じ語順のまま語尾を上げて、確かめる質問にすることがあります。want 人 to 動詞 で、「人に〜してほしい」を表します。

返す側の I would prefer that. は、prefer(〜のほうを好む)に would を添えた言い方です。I want that. と言うより、希望が穏やかに響きます。

その返事を受けて出てくるのが I don’t want to intrude. です。intrude は「立ち入る」「邪魔をする」という意味で、intrude on ~ の形でも使われます。直前の Sure. No problem. で引き受けたうえで、その理由を添えています。台詞には I don’t–I don’t という言い直しも含まれていて、言葉を選びながら話している様子が読み取れます。

二つの言い方の使い分け

並べると、働きの違いが見えてきます。Just pretend I’m not here. は、相手に頼む形です。聞き手に「こう扱ってほしい」と行動を求めます。一方、I don’t want to intrude. は、自分の気持ちを述べる形です。相手に何かを求めず、自分が身を引く理由を示しています。

言い方 形 働き
Just pretend I’m not here. 命令文 相手に、自分を気にしないよう頼む
I don’t want to intrude. 平叙文 自分が邪魔になるのを避けたい気持ちを述べる

頼む形は、別の場面にも出てきます。こちらは頭に Oh が付いています。

— All right. Hi.
(ああ、どうも。)
— Oh, pretend I’m not here.
(ああ、俺のことは気にしないでくれ。)
— Uh, okay.
(あ、ああ、わかった。)
The Mentalist Season5 Episode5 (Red Dawn)

このブロックでは、短い挨拶のあとに頼む形が続いています。Oh が前に付くと、ふと思いついて付け足したような軽さが出ます。続く発言は Uh, okay. という短い一言で、Uh が前に付いた、短い返事です。二つの場面で同じ言い方が使われていることから、この形が口にしやすい決まり文句として働いている様子がうかがえます。

Uh, okay. のような短い返事が続くように、頼む形には、相手が応じる余地があります。一方、I don’t want to ~ のように理由を述べる形は、返事を前提にしません。

命令文は、頼む相手との距離感によって響きが変わります。Just や Oh のような軽い言葉を添えると、和らぎます。I don’t want to ~ は、理由を述べる分、受け取る側の反応を求めない言い方です。どちらが丁寧かを決めるのではなく、「相手に動いてもらう」のか「自分が下がる」のかで選ぶと考えると、整理しやすくなります。

まとめ|控えめな気持ちを伝える二つの言い方

Just pretend I’m not here は相手に頼む形、I don’t want to intrude は自分から身を引く理由を述べる形です。同じ控えめな気持ちでも、誰が動くのかで言い方が分かれます。

次回も『メンタリスト』と一緒に英語を学んでいきましょう。

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