海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『メンタリスト』シーズン7第2話には、電話の順番をめぐって言い合いになる場面があり、列に並ぶよう促す言い方から、口出しを退ける言い方までが短い応酬の中に出てきます。
「口を出さないで」と英語で言うとき、Stay out of it と Mind your business は、似ていても向きが違います。作中の言い合いを手がかりに、並ぶよう言われたときの返し方、皮肉まじりの問いかけ、二つの表現の違いとやわらかい言い換えを順に整理します。
「get in line」と言われて、「並んでいた」と返す
作中では、電話を使うと告げる言葉のあとに、列に並ぶよう促す指摘が続きます。You gotta get in line like the rest of us. の get in line は「列に並ぶ」、like the rest of us は「ほかの私たちと同じように」の意味です。gotta は got to のくだけた形で、「〜しなければならない」という指示になります。
— I don’t really care. Excuse me. I’m gonna use the phone.
(別にどうでもいい。ちょっと失礼。電話を使うから。)
— You gotta get in line like the rest of us.
(ほかのみんなと同じで、列に並ばないとだめだよ。)
— I was in line.
(並んでた。)
— Oh, really?
(へえ、そうなの?)
— Yeah. Yeah.
(ああ。そうだ。)
The Mentalist Season7 Episode2 (The Greybar Hotel)
I was in line. は、be動詞の過去形 + in line で「並んでいた」と短く言い返す形です。Oh, really? は、疑いを含んだ聞き返しとして使われることがあります。続く Yeah. Yeah. は、Yeah. を二度重ねた返事です。Excuse me. は、声をかけて注意を引くときの前置きで、I don’t really care. は「それほど気にしない」と受け流す言い方です。
ここから先は、作中にない例文です。並んでいると説明する言い方や、列かどうかを確かめる言い方を挙げます。
| 例文 | 使いどころ |
|---|---|
| I’m already in line. I’m just behind her. | すでに並んでいると説明するとき |
| Sorry, I thought this was the end of the line. | 最後尾を勘違いしたと伝えるとき |
| Is this the line for the phone? | 並ぶ列かどうかを確かめるとき |
同じ「並んで」という場面でも、事実を言い返す形、勘違いを詫びる形、先に確かめる形があり、相手に伝わる温度が変わります。
皮肉まじりの問いかけと、「ずっと見ていた」という言い方
言い合いはさらに続き、皮肉をこめた問いかけと、相手の視線を指摘する一言が出てきます。
— You’re too good to stand in line or something?
(列に並ぶには偉すぎるってこと?)
— You’ve been eyeballing me since I walked through that door.
(あのドアを通ってから、ずっとこっちをじろじろ見てる。)
The Mentalist Season7 Episode2 (The Greybar Hotel)
You’re too good to stand in line or something? は、too good to ~ で「〜するには偉すぎる」とからかい、文末の or something? で「とでも言うの?」と問いただす形です。or something は、言い切らずに余地を残す働きの語句で、問いかけの口調をぼかしたり、皮肉を添えたりする場面で聞かれます。
続く You’ve been eyeballing me since I walked through that door. は、have been + -ing で「ずっと〜している」状態を示し、since 以下がその起点です。eyeball は名詞の「目玉」を動詞にした語で、くだけた会話では「じろじろ見る」の意味で使われます。walk through that door は「あのドアを通ってくる」という動作で、that が付くことで、特定のドアを指す響きになります。
ここまでの二つは、どちらも相手の態度を取り上げる言い方です。問いかけの形をとる前者は皮肉の色が出やすく、状況を述べる後者は事実の指摘として響くと、形の違いから整理できます。
「Stay out of it」と「Mind your business」の違い
その後、状況を尋ねる一言のあとに、口出しを退ける言葉、やめてほしいという言葉、争う気はないという言葉が続きます。
— What’s going on?
(何事?)
— Yo, mind your business.
(おい、よけいな口出しはするな。)
— Stay out of it.
(関わるな。)
— Cut it out.
(やめて。)
— I’m not trying to pick a fight.
(けんかを売るつもりはない。)
The Mentalist Season7 Episode2 (The Greybar Hotel)
Stay out of it. の out of は「〜の外に」、it は話題になっている件を指します。「その件に関わらないで」と距離を置くよう求める言い方で、関わってほしくない事柄に焦点があります。
Mind your business. の mind は「気にかける」の意味で、直訳は「自分のことに気を配れ」です。そこから「余計な口出しをするな」と、相手の口出しそのものを退ける言い方になります。own を挟んだ Mind your own business. の形もあります。相手を突き放すぶっきらぼうな言い方になりうるため、関係を保ちたい相手には向きにくい場合があります。Yo, は、くだけた呼びかけです。
つまり、Stay out of it. は事柄から距離を置かせる言い方、Mind your business. は口出しを退ける言い方と整理できます。どちらが強く響くかは口調や場面でも変わるため、優劣は決められません。
やわらかく伝えたいときの言い換えを、作中にない例文として挙げます。
| 例文 | 響き |
|---|---|
| I’d rather handle this myself. | 自分で対応したいと伝える |
| This is between the two of us. | 当人どうしの問題だと伝える |
| Thanks, but please don’t get involved. | 礼を添えて、関わらないよう頼む |
Cut it out. は、いやな行為をやめてほしいときの命令形です。cut out が「やめる」、it がその行為を指します。I’m not trying to pick a fight. の pick a fight は「けんかをふっかける」で、I’m not trying to ~ は「〜するつもりはない」と、争う気がないことを示す形です。
まとめ|関わらないでと伝える言葉の、向きと強さ
Stay out of it. は事柄から距離を置かせる言い方、Mind your business. は口出しそのものを退ける言い方として整理しました。並ぶよう言われたときの I was in line.、やめてほしいときの Cut it out. も、返し方の幅を広げる言い回しです。
強い言葉には、やわらげる言い換えもあります。『メンタリスト』の言い合いの場面も、英語の目で追うと別の見え方になります。
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