「can’t stand something」の意味と使い方|『モダンファミリー』S02E14で学ぶ英会話

「can't stand something」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

パートナーの何気ない一言に、どうしても引っかかってしまう言葉がある、という経験はありませんか。

そんな感覚にぴったりの「can’t stand something」を、『モダンファミリー』シーズン2第14話の前半、前年のバレンタインの失敗談を蒸し返すフィルと、ある一語だけはどうしても聞きたくないクレアのやり取りから、一緒に見ていきましょう。

目次

「can’t stand something」の意味とニュアンス

can’t stand something
意味:(何かが)どうしても我慢できない、ひどく嫌う

can’t standは、be unable to tolerateという強い拒否反応を表すインフォーマルな表現です。standには「立つ」という意味のほかに「耐える」という意味があり、否定形のcan’tと組み合わさることで「これ以上耐えられない」という限界のニュアンスが生まれます。対象は人・物・行為・言葉遣いなど幅広く、後ろには名詞、または動名詞(-ing)の形が続きます。

似たような不満を表す表現の中でも、can’t standは瞬間的な拒否反応の強さを前面に出す言い方です。理屈より先に「無理」という感覚が来る場面で使われることが多く、日常会話の中でとても頻繁に登場します。特定の音や匂い、癖のある言い回しなど、生理的なレベルで受け付けないものについて話すときにしっくりくる表現です。

主語をI以外に変えても意味は崩れず、she can’t stand、he can’t standのように誰の話にも当てはめやすい柔軟さも、この表現がよく使われる理由のひとつです。強い拒否感を短く言い切れる分、会話のテンポを止めずに気持ちを伝えられるところも魅力です。

【ここがポイント!】

  • 「can’t stand」の核は、我慢の限界がふっと訪れる拒否反応
  • 対象は人・物・行為・言葉遣いまで幅広く使える懐の広さ
  • 後ろに続くのは名詞か動名詞(-ing)、to不定詞は続けないのがコツ

『モダンファミリー』S02E14のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

前年のバレンタインで、フィルとクレアは互いに別人格になりきるという趣向に挑戦していました。その顛末をフィルが振り返り始めると、クレアはある一語にだけ強く反応します。

Phil: This one lost her panties in the lobby, in front of her dad
(この人はロビーで、彼女の父親の目の前でパンティーを落としたんだよ)

Claire: Phil.
(フィル。)

Phil: which was a little It was hard. It was hard for her.
(……それは、ちょっと……つらかったんだ。彼女にはつらかったんだよ。)

Claire: You know I can’t stand it when you use that word.
(その言葉を使うの、私が我慢できないって知ってるでしょ。)

Phil: Panties?
(パンティー?)

Claire: Ye That Yes. That word.
(え……そう……そうよ。その言葉のことよ。)

Modern Family Season2 Episode14 (Bixby’s Back)

シーン解説と心理考察

前年のバレンタインで演じた別人格の顛末を、フィルは笑い話のように語り始めます。ところが「彼女はロビーで、父親の目の前でパンティーを落とした」というくだりに差しかかると、クレアはすかさず「フィル。」と割って入ります。それでもフィルが「それは、ちょっと……つらかったんだ」と続けようとすると、クレアは「その言葉を使うの、私が我慢できないって知ってるでしょ。」と、はっきり線を引きます。

フィルが「パンティー?」と聞き返す場面には、何が地雷になっているのか本人がよく分かっていない様子が表れています。クレアの「そう……そうよ。その言葉のことよ。」という念押しからは、特定の一語そのものへの拒否反応の強さが伝わってきます。出来事の内容よりも、それを表す言葉遣いに焦点が当たっているところが、このやり取りの面白さです。

内容を蒸し返すこと自体はクレアも咎めておらず、あくまで一つの単語の選び方だけを問題にしている点も見どころです。夫婦ならではの、細かなこだわりのぶつかり合いが短いやり取りの中に凝縮されています。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

standという動詞には「立つ」という基本の意味がありますが、can’tと組み合わさると「これ以上その場に立っていられない」という限界のイメージに変わります。クレアが特定の一語にだけ、瞬時に「フィル。」と割って入った反応は、まさにそのイメージそのものです。

理屈で説明する前に、体がまず拒否してしまう感覚を、can’t standという二語に重ねて覚えておくと、似た場面に出会ったときにすっと言葉が浮かんできます。

例文で覚える「can’t stand something」

can’t standは日常のちょっとした不満から、人の性格を説明する場面まで幅広く使える表現です。3つの例文で使い方の幅を見ていきましょう。

I can’t stand the sound of nails on a chalkboard.
(黒板を爪でひっかく音が、どうしても我慢できない。)
生理的に受け付けない音について話す場面です。the sound ofの後ろに具体的な音の描写を続けると、苦手なものがより伝わりやすくなります。

A: Why don’t you like working with him?
B: I just can’t stand his attitude.
(A:どうして彼と働くのが嫌なの?)
(B:とにかく彼の態度が我慢ならないんだ。)
同僚について話す会話です。his attitudeのように対象を名詞ひとつで示すだけで、細かい説明をしなくても不満の核心が伝わります。

He can’t stand being told what to do.
(彼は指図されるのが、どうしても我慢できない。)
性格を説明する場面です。動名詞being told what to doを続けることで、繰り返し起きる行為そのものへの拒否感を表せます。

あわせて覚えたい関連表現

can’t bear something
(耐えられない)
can’t standよりもやや文語的な響きを持ち、フォーマルな文脈でも使われます。can’t standが瞬間的な拒否反応に寄るのに対し、can’t bearは重さや苦しさに耐えかねる感覚に近い表現です。

be sick of something
(うんざりしている)
一度の強い拒否反応というより、繰り返し経験して疲弊した末の感情に重点があります。can’t standが「今この瞬間、無理」であるのに対し、be sick ofは「もう十分、飽き飽きした」というニュアンスです。

can’t take it anymore
(もう限界だ、耐えられない)
継続的なストレス状況の末に限界を迎える表現で、単発の拒否反応を表すcan’t standより、積み重なった末の爆発に近いニュアンスを持ちます。

Note|「can’t stand」を使う場面のフォーマル度

can’t standは、友人同士のおしゃべりから家族間の軽い不満まで、日常会話の中でとても気軽に使われる表現です。

一方で、同じ「耐えられない」という気持ちを職場のメールや報告書のような書き言葉で伝えたい場合、can’t standをそのまま使うと砕けすぎた印象を与えることがあります。そうした場面では、find something intolerableやbe unable to tolerate somethingのような、やや硬い言い回しに置き換えられるのが一般的です。同じ気持ちを伝える表現でも、話し言葉と書き言葉とでは選ぶ語彙の重さが変わってくるところに、英語表現ならではの感覚があります。日常会話の中で気軽にcan’t standを使いこなせるようになると、そこから一歩あらたまった言い方へ橋渡しする感覚もつかみやすくなります。

このシーンでのクレアのcan’t stand itも、フィルに向けた率直な口語の一言だからこそ、気持ちの強さがそのまま伝わってきます。もしこれが書き言葉での抗議だったなら、もっと遠回しな言い方になっていたかもしれません。

くだけた場面と、あらたまった場面。その境目を意識するだけで、日々の会話における表現の選び方に一段と幅が出てきます。

まとめ|『その言葉』をめぐる攻防から学ぶこと

can’t standは、何かに対して瞬時にわき上がる強い拒否反応を表す表現です。対象は人でも物でも行為でも構わず、後ろに名詞か動名詞を続けるだけで、思わず本音がこぼれるような一言になります。

日常のちょっとした苦手意識から、職場や友人関係での率直な本音まで、幅広い場面でそのまま持ち出せる表現でもあります。

特定の一語に「フィル。」と即座に反応したクレアの様子には、理屈より先に体が拒否してしまう感覚が凝縮されていました。誰かの癖のある言い回しに、思わず「それだけは勘弁して」と言いたくなる瞬間に、すっと差し出せる一言です。

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