気の進まない話を切り出されそうなとき、話題をそらしてその場を離れる英語|『モダンファミリー』S11E09で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 気の進まない話を切り出されそうなとき、話題をそらしてその場を離れる英語|『モダンファミリー』S11E09で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン11第9話では、家族が集まるクリスマスの一日に、クレアが父ジェイから仕事の話を持ちかけられそうになります。クレアは本題に入られる前に、あの手この手で話をそらします。

切り出されたくない話の気配を感じたとき、英語ではどうやって話題を変え、どう席を外すのか。話をそらす側と、引き止めて話を続けようとする側の両方の言い方を、3つの場面から見ていきます。

目次

「I’ve been wanting to talk to you about something」と切り出されたら

最初の場面では、ジェイがクレアを見つけて声をかけます。ジェイが本題を言い終える前に、クレアが口を挟みます。

Jay: Honey, there you are! I’ve been wanting to talk to you about something
(おお、ここにいたか! 前から話したいことがあってな)
Claire: About the greatest golf shot you ever made?
(人生最高のゴルフショットの話?)
Modern Family Season11 Episode9 (The Last Christmas)

I’ve been wanting to talk to you about something は、話を切り出す側の定番の前置きです。現在完了進行形を使うことで、「前からずっと話したいと思っていた」という気持ちが伝わり、相手に「大事な話が来る」と身構えさせる働きもあります。

これに対するクレアの About ~? は、相手が言おうとしている話題を先回りして、別の無難な話題にすり替える返しです。「〜について?」と疑問の形で差し出すので、相手はつい答えたくなります。実際、このあと話はゴルフの思い出のほうへ流れます。

本題を避けたいとき、相手の得意な話や思い出話を振るのは、日本語の会話でもよく見られる手です。英語でも Is this about ~?(〜の話?)や Oh, speaking of ~(〜といえば)と話題を引き寄せる言い方があり、場の空気を壊さずに流れを変えられます。ただし、何度も使うと避けていることが相手に伝わってしまう点には注意が必要です。

口実を作ってその場を離れる英語

そのあともクレアは、別の口実を持ち出します。ジェイはすかさず引き止めます。

Claire: Is Phil calling me?
(フィルが呼んでる?)
Jay: Listen, before you run, I have a professional opportunity
(いいか、逃げる前に聞け。仕事の話があってな)
Jay: I’d like you to think
(お前に考えてほしいんだが……)
Claire: I-I’d love to hear it.
(ぜ、ぜひ聞きたいわ。)
Modern Family Season11 Episode9 (The Last Christmas)

Is ~ calling me? は、誰かに呼ばれた気がするという形で席を外すきっかけを作る言い方です。calling は電話にも、声で呼ぶことにも使えるため、どちらの意味でも立ち去る理由として通用します。

ジェイの before you run は「逃げる前に」という意味で、相手が立ち去ろうとしていると見抜いていることを示します。a professional opportunity は「仕事の機会」を少し改まって言う表現で、ここで初めて話の中身が仕事だと明かされます。

クレアの I’d love to hear it. は「ぜひ聞きたい」という前向きな返事です。ところがクレアは、このあとすぐにこう言います。

Claire: Let me get some air.
(ちょっと外の空気を吸わせて。)
Modern Family Season11 Episode9 (The Last Christmas)

get some air は「外の空気を吸う」で、Let me ~ と組み合わせると「〜させて」と許可を求める形で場を離れられます。口では聞きたいと言いながら、すぐに場を離れる口実を口にしているので、言葉と本音のずれが見て取れます。現実の場面で中座したいときは、Would you excuse me for a moment?(少し失礼してもいいですか)のほうが角が立ちません。

「Should we be mingling?」と「I’m not gonna do a big spiel」

さらにクレアは、こんな言い方で話を切り上げようとします。

Claire: Should we be mingling?
(みんなのところに顔を出したほうがよくない?)
Jay: Listen.
(まあ聞け。)
Jay: I’m not gonna do a big spiel.
(長々と売り込むつもりはない。)
Modern Family Season11 Episode9 (The Last Christmas)

mingle は、パーティーなどで人の輪を回りながら、いろいろな人と言葉を交わすことを指します。Should we be ~ing? は「〜しているべきじゃない?」と提案する形で、ほかの客の相手をしようと言えば、二人きりの会話を自然に切り上げる理由になります。社交の場で話を終えたいときにも使われる言い方です。

ジェイの Listen. は、相手の注意を自分の話に引き戻す一言です。続く I’m not gonna do a big spiel. の spiel は、売り込みや説得のための長い口上を指す口語です。「長話はしない」と先に約束することで、相手に話を聞いてもらうハードルを下げようとしています。

引き止める側の言い方としては、I’ll keep it short.(手短に済ませるよ)や This will only take a minute.(1分で済むから)も同じ働きをします。かわす側の口実と、引き止める側の約束が交互に出てくるため、この場面は会話の駆け引きの英語をまとめて拾える場面と言えます。

まとめ|話をそらす英語と引き止める英語

About ~? で話題をすり替え、Is ~ calling me? や Let me get some air.、Should we be mingling? で席を外すきっかけを作れます。引き止める側の before you run や I’m not gonna do a big spiel. も覚えると、駆け引きが聞き取りやすくなります。

父と娘のやりとりを観ながら、言葉と本音のずれに耳を澄ませると、この回の英語がより立体的に見えてきます。

この回のほかのコラムでは、まだ決まっていない今後の可能性の伝え方や、遠慮していた本音の打ち明け方も扱っています。

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