「drop out」と「quit」はどう違う? 学校や仕事を「やめる」と決めたときの英語|『モダンファミリー』S11E06で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「drop out」と「quit」はどう違う? 学校や仕事を「やめる」と決めたときの英語|『モダンファミリー』S11E06で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン11第6話では、ルークが学校をやめたいと両親に切り出します。それに反対したクレアですが、その同じ日のうちに、今度は自分の仕事について大きな決断を口にします。

日本語ではどちらも「やめる」ですが、英語では学校をやめるときと仕事をやめるときで、よく使う言い方が変わります。drop out と quit の違いを、ダンフィー家の一日に沿って順に整理していきます。

目次

「drop out of school」は学校を途中で離れる言い方

起業のアイデアについて「悪い話」のほうを尋ねられたルークは、こう答えます。

Luke: There is no bad part.
(悪い話なんてないよ。)
Luke: Actually, you guys are gonna make money.
(むしろ、二人ともお金が入ってくるんだよ。)
Luke: Because I have to drop out of school to do it.
(そのためには学校をやめなきゃいけないから。)
Modern Family Season11 Episode6 (A Game of Chicken)

drop out of ~ は、学校や課程などを修了する前に途中で離れることを表す句動詞です。「中退する」にあたる言い方で、drop out of college(大学を中退する)のように、後ろに of と学校を置いて使います。中退した人そのものは、名詞の dropout で表します。学校のほかに、講座や競技などから途中で抜ける場合にも使われることがあります。

ルークは学校をやめることを、両親にお金が入る理由として挙げています。いい知らせのように並べてから本題を出す順番が、言いにくい話を切り出すときの組み立てとして読み取れます。

その後、クレアはフィルに「He’s not dropping out of school.」とはっきり反対します。進行形の be dropping out は「やめようとしている」という予定や流れを表し、否定にすると「やめさせない」という強い意思表示になります。ルークの言葉をそのまま使って打ち消す形なので、反対の気持ちが短くまっすぐ伝わります。

「quit」は仕事にも物事にも広く使える

クレアは、家族の決まりごとを持ち出してルークを止めようとします。ところがルークには、言い返す材料がありました。

Claire: And more importantly, we don’t quit things in this family.
(それに何より、うちの家族は途中で投げ出したりしないの。)
Luke: Haley quit college.
(ヘイリーは大学やめたじゃん。)
Luke: And Alex quit her job in Antarctica.
(アレックスだって南極の仕事やめたし。)
Modern Family Season11 Episode6 (A Game of Chicken)

quit は「やめる」を表すもっとも幅の広い動詞で、quit one’s job(仕事を辞める)のように職場に使うのが典型です。過去形も過去分詞も quit のままで、ルークの二つの発言も過去の出来事を表しています。これから辞めることを伝えるときは、I’m quitting. のように進行形で「辞めることにした」と言う形もよく見られます。

ここで注目したいのは、ルークが学校にも quit を使っている点です。quit college は drop out of college とほぼ同じ内容を、より会話的に言う形です。drop out が「修了前に抜ける」という経緯まで含むのに対し、quit は「やめる」という行為そのものに焦点があると言えます。

クレアの we don’t quit things のように、quit は具体的な対象を言わずに「物事を投げ出す」という意味でも使えます。家族のルールとして掲げた言葉に、家族の実例を quit でぶつけ返すやりとりになっているのが分かります。

表現 主な対象 ニュアンス
drop out of ~ 学校・課程 修了前に途中で離れる
quit one’s job 仕事 辞める(もっとも一般的)
quit college 学校 会話でくだけて使われることもある
quit (things) 物事全般 途中で投げ出す

「I think I’m gonna quit my job」と決めるまで

その日、ルークたちの売り込みを聞いたあと、クレアは自分の仕事について本音を打ち明けます。

Claire: Now all I do is put out fires and manage complaints and and lose sleep over stuff that really doesn’t matter.
(今じゃ、やってることといえば火消しと苦情の処理と、どうでもいいことで眠れなくなることばかり。)
Claire: Yeah.
(そうなの。)
Claire: I think I’m I think I’m gonna quit my job.
(私……私、仕事を辞めようと思う。)
Modern Family Season11 Episode6 (A Game of Chicken)

put out fires は文字どおりには「火を消す」ですが、仕事の場面では次々に起きるトラブルの対応に追われることを表す言い回しです。lose sleep over ~ は「〜のことで眠れなくなる」で、悩みの重さを伝えます。辞めたい理由を具体的に並べてから I think I’m gonna ~ と続けると、思いつきではなく考えたうえでの決心として伝わりやすくなります。

フィルの返事は、辞めることを後押しするものでした。

Phil: No, not necessarily.
(いや、そうとは限らないよ。)
Phil: I mean, crazy is sticking with something that’s been making you miserable for months when there are so many companies out there who would want someone with your skills.
(つまりさ、何か月もつらい思いをしてるのにしがみつくほうがどうかしてるよ。君の能力を欲しがる会社なんていくらでもあるのに。)
Modern Family Season11 Episode6 (A Game of Chicken)

stick with ~ は「〜を続ける・離れずにいる」で、quit の反対側にある言い方です。ふつうは前向きな意味で使われますが、フィルは crazy is sticking with ~ と主語に置き、続けることのほうがおかしいと逆の角度から背中を押しています。

最後にクレアは、ニックに向かってこう告げます。

Claire: Hey, Nick, you still there? I told my son this morning that he should never quit.
(ニック、まだ聞いてる? 今朝息子に、絶対に投げ出すなって言ったの。)
Claire: Well, I was wrong.
(でも、それは間違いだった。)
Modern Family Season11 Episode6 (A Game of Chicken)

I was wrong. は自分の前言を認めて撤回するときの、短く潔い言い方です。朝の we don’t quit things が、同じ日のうちに自分自身の決断で覆る流れになっています。

まとめ|学校と仕事で言い分ける「やめる」

学校を途中で離れるなら drop out of school、仕事を辞めるなら quit one’s job が基本で、quit は学校や物事全般にも広く使えます。続ける側の stick with、前言を改める I was wrong もあわせて押さえると、「やめる」決断を英語で語りやすくなります。

親子の「やめる」が一日のうちに重なるやりとりを観ながら、言い方の違いを確かめてみるのもこの回の楽しみ方です。

この回のほかのコラムでは、相談相手に選ばれなかった父へのフォローや、起業のピッチの文化も取り上げています。

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