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『モダンファミリー』シーズン11第6話では、ルークが仲間と起業の話を進めます。発明好きのフィルは自分が力になれると張り切りますが、ルークが組んだのは経験豊富な別の相手でした。
頼ってもらえなかった側は、どうして自分ではなかったのかと気になるものです。そう聞かれたときに相手を傷つけずに理由を伝え、これまでの関係を立てる英語を、親子のやりとりから見ていきます。
「be a mentor to ~」指導役になる気でいたフィル
ルークの起業の話を聞いたあと、クレアと話す中でフィルはこう言います。
Phil: My point is, dreams need to be fostered.
(要するに、夢は育ててやらなきゃいけないってことさ。)
Phil: And if I’m being honest, I kind of love the idea of being a mentor to these two young minds.
(それに正直言うと、この若い二人の指導役になるってのが、ちょっと気に入ってるんだ。)
Modern Family Season11 Episode6 (A Game of Chicken)
foster は「育てる・はぐくむ」という動詞で、才能や夢、関係などを長い目で伸ばしていく場面に使われます。be a mentor to ~ は「〜の指導役・相談役になる」という意味で、仕事や人生の先輩として後輩を導く立場を表します。if I’m being honest は「正直に言うと」と本音を切り出す前置きで、I kind of love the idea of ~ing と続けると、「〜するのも悪くないと思っている」という控えめな乗り気が伝わります。
フィルは、ルークとその相棒を「若い二人」と思い描いていました。ところが実際に現れた相棒のスクーターは、自らベンチャーキャピタリストだと名乗り、30年で22社に投資してきた経歴の持ち主です。「若い二人」という見立てとは、まるで違う相手だったことが分かります。
売り込みの場では、フィルは事業に反対する立場をとります。一方のクレアはルークに感心したと伝え、二人の反応は分かれました。その後の会話では、フィルの口から別の一言が出てきます。
「Why didn’t he come to me?」に理由で返す
フィルがこぼした一言に、ルーク本人が答えます。
Phil: But why didn’t he come to me?
(でも、なんで俺のところに来なかったんだ?)
Luke: Because you love everything I do.
(パパは僕のやることを何でも気に入っちゃうからだよ。)
Luke: I wanted to make sure this was actually a good idea.
(これが本当にいいアイデアなのか、確かめたかったんだ。)
Phil: That is so smart.
(それは賢いな。)
Modern Family Season11 Episode6 (A Game of Chicken)
come to ~ は「〜のところへ来る」が直訳ですが、ここでは「相談しに来る・頼ってくる」という意味で使われています。Why didn’t you come to me? は、頼ってもらえなかった寂しさや不満をにじませる言い方です。フィルは he と三人称で言っていて、ルーク本人に向けた問いではない形になっています。
ルークの返し方には、角を立てないための工夫が見られます。まず Because you love everything I do. と、選ばなかった理由を相手の欠点ではなく「何でも気に入ってくれる」という甘さとして伝えます。続けて I wanted to make sure ~ で、自分が何を確かめたかったのかという目的を示しています。
make sure ~ は「〜を確かめる・確実にする」で、後ろに文を続けて確認したい内容を言います。理由を目的の形で言い直すと、相手を退けたのではなく、慎重に判断したかったのだと伝わりやすくなります。フィルの That is so smart. は、その説明を受け入れる返事です。
「That doesn’t take away from ~」で相手を立てる
ルークはさらに、別の相手を選んだ理由と、フィルと積み重ねてきたものの価値をはっきり分けて話します。
Luke: I love inventing with you, but this is a business.
(パパと発明するのは大好きだけど、これはビジネスなんだ。)
Luke: And Scooter has a lot of experience.
(それにスクーターには経験がたくさんあるし。)
Luke: That doesn’t take away from all of the things that we’ve made together.
(だからって、僕たちが一緒に作ってきたものの価値がなくなるわけじゃないよ。)
Luke: All of that stuff brought me here.
(あれが全部あったから、ここまで来られたんだ。)
Modern Family Season11 Episode6 (A Game of Chicken)
I love ~ with you, but this is ~ は、相手との関係を先に肯定してから、今回は性質の違う話だと線を引く組み立てです。has a lot of experience で選んだ相手の強みを客観的に添えると、好みではなく条件で選んだことが伝わります。
take away from ~ は「〜の価値を損なう・〜を減らす」という意味で、That doesn’t take away from ~ は「だからといって〜の価値が下がるわけではない」と相手の積み重ねを守る言い方です。All of that stuff brought me here. は、これまでの経験が今の自分につながっていると伝え、相手の貢献を具体的に認める締めくくりになっています。
その後、社名にフィルの名前がかかっているというしゃれに、クレアがつっこみます。
Claire: But you know you can, right?
(でも、なくても綴れるのは分かってるのよね?)
Luke: The man’s hurting.
(パパ、傷ついてるからさ。)
Luke: I’m throwing him a bone.
(花を持たせてあげてるんだよ。)
Modern Family Season11 Episode6 (A Game of Chicken)
throw someone a bone は、犬に骨を投げてやる様子から「相手に少し花を持たせる・ささやかな気づかいをする」という意味で使われる言い回しです。The man’s hurting. と父親を the man と呼んで、傷ついている様子を少し距離を置いて言い表しています。
まとめ|頼らなかった理由を伝えて相手を立てる英語
Why didn’t you come to me? と聞かれたら、I wanted to make sure ~ で目的を伝え、That doesn’t take away from ~ で相手の積み重ねを守ると、角を立てずに理由を説明できます。throw someone a bone のような気づかいの言い回しも、関係を保つ助けになります。
選ばれなかった父と、言葉を尽くして父を立てる息子のやりとりは、温かみのあるやりとりになっています。
この回のほかのコラムでは、学校と仕事を「やめる」英語や、起業のピッチの文化も扱っています。


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