「Don’t you have a class to fail?」に見る、「〜でもしてきたら?」と相手を追い払う皮肉と、姉妹の本音の英語表現|『モダンファミリー』S04E03で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「Don't you have a class to fail?」に見る、「〜でもしてきたら?」と相手を追い払う皮肉と、姉妹の本音の英語表現|『モダンファミリー』S04E03で学ぶ英会話

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『モダンファミリー』シーズン4第3話では、服装の雰囲気を変えたアレックスを、姉のヘイリーがさっそくからかいます。言われっぱなしでは終わらない姉妹の応酬のあと、別の場面では、アレックスが姉に本音を明かします。

今回は、「〜しに行かなくていいの?」の形で相手を追い払う皮肉と、本音を認めつつ「本人には言わないで」と釘を刺す言い方を、2つの場面に沿って順に見ていきます。

目次

「Don’t you have a ~ to ~?」で相手を追い払う

クレアはアレックスの服装を見て、新しい友人スカイラーの影響ではないかと尋ねます。そこへヘイリーが口をはさみます。

Claire: What is this? Uh– is this because of your new friend Skylar?
(何なの、これ? えっと……新しいお友達のスカイラーの影響?)

Haley: Oh, she’s just trying to change her image.
(ああ、イメチェンしようとしてるだけだって。)

Haley: Nice work, by the way.
(てか、よくやったじゃん。)

Haley: You went from dork to Count Dorkula.
(ダサい子から、ダサキュラ伯爵に昇格だね。)

Modern Family Season4 Episode3 (Snip)

Nice work は本来のほめ言葉ですが、直後の一言で皮肉だと分かる組み立てです。go from A to B は「AからBになる」と変化を表す形で、dork(さえない人)と吸血鬼の伯爵の名前をかけた造語を B に置き、見た目が変わっても中身は同じだと笑っています。

クレアがスカイラーを好ましく思っていないと口にすると、ヘイリーはさらに続け、アレックスも黙っていません。

Haley: Oh, of course she does.
(いや、そりゃ変わんなきゃでしょ。)

Haley: She just is so uncool, she doesn’t know who the cool kids are.
(この子、イケてなさすぎて、誰がイケてるのかも分かってないんだから。)

Alex: Don’t you have a class to fail?
(単位を落としに行く授業とかないわけ?)

Haley: Don’t you have a raven to train?
(カラスの調教でもしてきたら?)

Modern Family Season4 Episode3 (Snip)

Don’t you have a + 名詞 + to + 動詞? は、直訳すると「〜するための…はないの?」です。実際には「ここにいないで、どこかで〜してきたら?」と相手を追い払う皮肉として働きます。Don’t you have somewhere to be? のように、ほかに行く所があるでしょうと促す形でも耳にします。

  • A: Don’t you have homework to do?
    (宿題でもしてきたら?)
  • B: Don’t you have a date to get ready for?
    (デートの準備でもしてきたら?)

言葉の形は質問ですが、答えを求めていない点がこの型の特徴と言えます。親しい相手どうしのからかいとして成り立つ言い方なので、職場や初対面の相手に使うと、かなり失礼に響くことがあります。

この型の面白さは、to の後の動詞で相手をけなせる点です。アレックスは a class to fail で授業を持ち出し、ヘイリーは a raven to train でアレックスの新しい服装の雰囲気を当てこすります。同じ型をそのまま打ち返しているので、言い合いのテンポが崩れないのが見どころです。of course she does は、クレアの「変わる必要はない」という言葉を受けて「いや、変わる必要あるでしょ」と皮肉に切り返す一言です。

「What do you care?」と「Do not tell her that.」

その後の場面で、スカイラーをめぐる出来事が話題にのぼります。ここでは2人のやり取りの調子が少し変わります。

Haley: Mom shaved Skylar’s head? That’s hilarious!
(ママがスカイラーの頭をそったの? ウケるんだけど!)

Alex: It’s not gonna be so fun the next time she bothers to show up for school.
(次にあの子がわざわざ学校に来たときは、笑いごとじゃ済まないよ。)

Haley: What do you care? You know you don’t even like her.
(あんたに関係ないじゃん。どうせあの子のこと好きでもないんでしょ。)

Alex: I don’t.
(好きじゃないよ。)

Alex: Skylar’s awful.
(スカイラーは最悪。)

Alex: Mom actually did me a huge favor.
(実はママのおかげで、すごく助かったの。)

Modern Family Season4 Episode3 (Snip)

What do you care? は直訳すると「あなたが何を気にするの?」で、「気にする必要ないでしょ」「関係ないじゃん」と言い返すときの形です。bother to ~ は「わざわざ〜する」で、来ること自体がまれだという皮肉がにじみます。do someone a favor は「〜のためになることをする」で、huge を添えて「すごく助かった」と本音を認めています。

ヘイリーの問いかけを受けて、アレックスは I don’t. と短く認め、さらに Skylar’s awful. と言い切ります。笑いごとでは済まないと口にした直後に、本当は好きではなかったと明かす流れで、姉の前では取りつくろわない様子が読み取れます。

Haley: Oh, my God.
(うそでしょ。)

Haley: Do not tell her that.
(それ、ママには絶対言っちゃダメ。)

Haley: She will never shut up.
(延々とその話されるから。)

Alex: I know.
(分かってる。)

Modern Family Season4 Episode3 (Snip)

Do not tell her that. は Don’t をあえて Do not と分けて言うことで、「絶対に言うな」という強さが出ます。her は直前の Mom を指します。She will never shut up. は直訳の「決して黙らない」から、「ずっとその話を言い続ける」という意味になります。shut up はきつく響く語なので、親しい間柄の冗談にとどめておくのが無難です。

  • A: I actually liked the movie Dad picked.
    (パパが選んだ映画、実は面白かった。)
  • B: Do not tell him that. He’ll never let it go.
    (それ、パパには絶対言っちゃダメ。ずっと言われるよ。)
表現 場面での働き
Don’t you have a ~ to ~? 相手を追い払う皮肉
go from A to B 変化を皮肉る
What do you care? 「関係ないでしょ」と言い返す
do someone a favor 助かったと本音を認める
Do not tell her that. 本人には言うなと釘を刺す

前半の場面では皮肉をぶつけ合っていた2人が、ここでは同じ側に立って母親の話をしている点が印象的です。

まとめ|追い払う皮肉と、内緒にしたい本音

Don’t you have a ~ to ~? で相手を追い払い、go from A to B で変化を皮肉る。一方で did me a huge favor と本音を認め、Do not tell her that. で釘を刺す言い方もあり、姉妹の距離の近さが会話から伝わってきます。

次回も『モダンファミリー』の会話を観ながら、英語表現を一緒に拾っていきましょう。

同じ回のほかのコラムやフレーズ記事では、ミッチェルとキャメロンのやり取りなど別の場面の英語も取り上げています。

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