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ばれる前に自分から正直に話したほうがいいと分かっているのに、なかなか切り出せずにいたことはありませんか。
そんなときの助言にぴったりの「fess up」を、『モダンファミリー』シーズン10第2話の中盤、フィルが「すぐに白状したほうがいい」と言い切るシーンから、そのあとに続くクレアとヘイリーのやり取りとあわせて、一緒に見ていきましょう。
「fess up」の意味とニュアンス
fess up
意味:(悪事・過ち・隠し事を)白状する、正直に認める
fess upは、隠していた悪事や失敗を、自分から認めて話すことを表す口語表現です。confess(告白する)のくだけた言い方にあたり、深刻な罪の告白というより、日常の「ばれる前に正直に言う」場面で使いやすい表現です。upは「表に出す」方向の動きを添える語で、奥にしまっていた事実を表に出すイメージが重なります。
使い方の特徴は、助言の文との相性です。you should fess up right awayのように、「すぐに」を意味する副詞を添えて、相手に早めの申告を促します。You’d better fess up before she finds out.のように、期限の目安を示す形もあります。話し手が「自分が認める」場合は、I’ll fess up.と言って、観念した気持ちを短く示せます。You should fess up.のように相手に促す文でも、I’ll fess up.のように自分の決意を述べる文でも、認める動作をするのは主語の人です。
かしこまった場面や重い罪には、confessのほうが収まりがよい一方で、fess upは軽い隠し事や小さなミスの申告に向いています。そのぶん、責める調子より「もう言ってしまいなよ」という促しの響きが出ます。
【ここがポイント!】
- 「fess up」の核は、隠していたことを自分から表に出して認めること
- should fess up right awayのように、助言と副詞を組み合わせて早めの申告を促せる
- confessのくだけた言い方で、日常の隠し事や小さなミスに向いている
『モダンファミリー』S10E02のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
フィルが、「すぐに白状したほうがいい」と言い切る場面です。「悪いけど」と前置きしたうえで、大ごとだと断言します。そこへヘイリーとクレアのやり取りが続き、ヘイリーの秘密の中身が出てくる流れに注目です。
Phil: I’m sorry, but kissing someone outside of a relationship is a big deal and you should fess up right away.
(悪いけどさ、交際相手以外の誰かとキスするのは大ごとだし、すぐに白状したほうがいいぞ。)Haley: You told them?!
(あの人たちに話したの!?)Claire: Yes! Yes, they told us everything, and I can’t believe you did that!
(ええ、そうよ! あの人たちが全部話してくれたの。あなたがそんなことをするなんて信じられない!)Haley: Well, I’m sorry, but Dylan was a huge part of my life
(ごめん、でもディランは私の人生の大きな部分だったの)Claire: You kissed Dylan?! That’s your secret?
(ディランとキスしたの!? それがあなたの秘密なの?)Haley: You tricked me!
(だましたのね!)Modern Family Season10 Episode2 (Kiss and Tell)
シーン解説と心理考察
フィルの一言は、「悪いけど」で始まります。相手の気持ちに配慮する前置きを置きながら、a big dealと言い切り、そのうえでshould fess up right awayと、早めの申告を勧めています。強い言葉は使わずに、言い切りの形だけで重さを伝える言い方です。助言の形で出されているので、命令ではなく、「そうしたほうがいい」と勧める意見として響きます。
続くヘイリーの「あの人たちに話したの!?」は、驚きがそのまま出た反応です。クレアは「ええ、そうよ! 全部話してくれたの」と応じますが、そのあとヘイリーが「ディランは私の人生の大きな部分だったの」と事情を話し出すと、「ディランとキスしたの!? それがあなたの秘密なの?」と声を上げます。この反応から、クレアは中身を知らないまま「全部話してくれた」と言っていたことが読み取れます。
ヘイリーの「だましたのね!」は、その仕掛けに気づいた瞬間の声です。fess upは本来、自分から認める行為ですが、この場面では、「全部話してくれた」という言葉に押される形で、ヘイリーのほうから秘密を口にしています。助言として出されたfess upと、実際に起きた「話してしまう」流れが、数発言のあいだに重なっている場面です。
『モダンファミリー』流・覚え方のコツ
地面の下に隠してあったものが、ぱっと上に持ち上がって見える様子を思い描いてみましょう。奥にしまってあった事実が、自分の手で表に出される動きです。fess upは、このupの向きを持った言葉です。
フィルが口にしたのは、「隠してあるものは、早めに自分の手で上に出したほうがいい」という助言でした。confessのくだけた言い方だと思うと、2語の短さが「軽く言ってしまおう」という響きに重なります。fess upと声に出して唱えて、up(表に出す)を手のひらを上に向ける動きと一緒に覚えておけば、「白状する」という意味がすっと結びつきます。
例文で覚える「fess up」
隠し事を認める場面で使うfess upを、3つの場面で見ていきましょう。
You’d better fess up before she finds out from someone else.
(彼女がほかの人から聞く前に、白状したほうがいいよ。)
隠し事をしている友人に助言する場面です。before以下で、「いつまでに」の目安を添えています。
The manager asked the team to fess up about the mistake in the report.
(部長はチームに、報告書のミスについて正直に認めるよう求めました。)
職場でミスの申告を促す場面です。aboutを使って、認める対象を示しています。
A: Who ate the last cookie?
B: Okay, okay, I’ll fess up. It was me.
(A:最後のクッキーを食べたのは誰?)
(B:わかったわかった、白状する。私だよ。)
家族でささいな犯人探しをする往復会話です。I’ll fess up.と、観念した気持ちを短く示しています。
あわせて覚えたい関連表現
confess
(告白する、自白する)
改まった場面や深刻な罪にも使える一般的な語です。fess upは、くだけた口語で、日常の隠し事やミスに使いやすい点が違います。
come clean
(すべてを打ち明ける)
隠していた全体を明かして、すっきりするニュアンスの表現です。fess upは、「認める」という動作そのものに重点があります。
own up to
((責任・過ちを)認める)
「自分の責任だと認める」点に重点があり、toのあとに認める内容を置く形が中心です。fess upは、toを付けずに単独でも使えます。
Note|fess upの形と、認める内容の添え方
fess upは、認める内容を言うかどうかで、形が変わります。3つの形を並べて確認します。
ひとつ目は、単独で使う形です。I’ll fess up.のように、内容は文脈に任せて「認める」という動作だけを述べます。今回のフィルの台詞も、何を認めるかはその前の文(交際相手以外とのキス)が示しているので、fess upだけで通じます。ふたつ目は、toを使って内容を続ける形です。He fessed up to breaking the vase.のように、toのあとに動名詞か名詞を置いて、「花瓶を割ったことを認めた」と言います。みっつ目は、aboutで話題を示す形です。fess up about the mistakeのように、「ミスについて正直に話す」という言い方になります。
助言として使うときは、shouldやhad betterのような助言の語と組み合わせ、right awayやnowで早さを添えるのが基本の形です。今回のyou should fess up right awayは、まさにこの型にあたります。
つまり、動作だけなら単独、内容を言うならto、話題を示すならabout、助言にするならshouldとright awayを組み合わせる、という使い分けです。どの形でも、fess upの核は「自分から表に出す」ことに変わりません。見分けるポイントは、fess upのあとに何が続くかです。何も続かなければ動作だけ、toなら内容、aboutなら話題と、後ろの語を見れば形の意味が分かります。
まとめ|自分から表に出す、くだけた一言
fess upは、隠していた過ちや失敗を、自分から正直に認めることを表すくだけた表現です。confessよりも軽く、日常の隠し事やミスの申告に向いています。
単独でも使え、toやaboutで認める内容や話題を添えることもでき、助言ではshould fess up right awayの型が基本になります。促す側にも、観念する側にも使える形です。短い2語で「もう言ってしまおう」という軽さが出せる点も、使いやすさの理由です。
フィルの一言のあとに続いた母と娘のやり取りは、「自分から認める」はずのfess upが、思わぬ形で引き出されてしまう場面を、短い会話の中に収めていました。


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