「lapse in judgment」の意味と使い方|『モダンファミリー』S08E02で学ぶ英会話

「lapse in judgment」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

いつもなら慎重にやるはずのことを、ふとしたはずみでやってしまい、あとから「どうしてあんなことをしたのだろう」と思い返したことはありませんか。

そんなときにぴったりの「lapse in judgment」を、『モダンファミリー』シーズン8第2話の後半、アレックスがルークを問い詰める流れを受けて、クレアがアレックスに水を向ける一言から、一緒に見ていきましょう。

目次

「lapse in judgment」の意味とニュアンス

lapse in judgment
意味:判断ミス、魔が差したこと、一時的な判断力の欠如

a lapse in judgment は、普段はきちんと判断できる人が、一時的に判断を誤ったことを表す、やや改まった言い方です。lapse は「ちょっとした抜け、途切れ」、judgment は「判断」で、「判断の中にあいた小さな空白」という組み立てが、そのまま意味になっています。

この言い方には、「悪意があったというより、そのときだけ判断が甘かった」というニュアンスが含まれます。人格や能力の低さを指すのではなく、一回の誤りに焦点を当てるため、謝罪や弁明の場面でも、人の軽率な行動を指摘する場面でも使われます。a が付いていることからも、一回きりの出来事として扱う言い方だと分かります。

形の面では、a lapse in judgment のほかに、a lapse in concentration(集中力の途切れ)や a lapse in memory(記憶の抜け)のように、in のあとに抜けた対象を置いて使います。何が一瞬途切れたのかを、in のあとで示す形です。

訳語としては、「判断ミス」「魔が差したこと」「軽率な判断」がなじみます。「判断の途切れ」と直訳すると意味がぼやけるため、誤りの側へ言葉を寄せます。

【ここがポイント!】

  • 「lapse in judgment」の核は、判断力に一瞬あいた空白というイメージ
  • 人格ではなく一回の誤りを指す、やや改まった言い方
  • in のあとに判断以外の対象を置く形にも広げて使える表現

『モダンファミリー』S08E02のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

アレックスが、12年生のときに書いたエッセイを誰が開いたのかと尋ねるところから会話が始まります。ルークは言葉に詰まり、アレックスは自分を引き留めたい理由を責めます。そこへクレアがアレックスに声をかけ、ルークがアレックスに言い返します。フレーズは、クレアの一言に出てきます。

Alex: Who opened my 12th-grade Grapes of Wrath essay?
(12年生(高校最終学年)のときに書いた『怒りの葡萄』のエッセイ、誰が開いたの?)

Luke: Uh
(えっと…)

Alex: Oh, my God. You just want me to stay here so you can steal all of my old homework.
(信じられない。私にここにいてほしいのは、昔の宿題を全部盗むためなのね。)

Claire: Wow. I can’t wait to hear what you have to say about this lapse in judgment.
(わあ。この判断ミスについて、あなたが何て言うのか聞くのが楽しみよ。)

Luke: Hey, it’s better than what Mom’s doing. She’s just using you to yell at us.
(ちぇっ、ママのやってることよりマシだよ。ママは姉ちゃんを使って、僕たちを怒鳴らせてるだけじゃないか。)

Modern Family Season8 Episode2 (A Stereotypical Day)

シーン解説と心理考察

アレックスの Who opened my 12th-grade Grapes of Wrath essay? は、自分が昔書いたエッセイが開かれていることへの問いです。これに対するルークの返事は Uh だけで、言葉が続きません。短い一語が、問われた側の間の悪さをそのまま映しています。

アレックスは続けて、You just want me to stay here so you can steal all of my old homework. と、ルークがアレックスを引き留めたがる理由を推測して責めます。盗むというのは、アレックス本人の言い分であり、ここではルークが何をしたのかが、台詞の上でははっきり語られません。その空白のところへ、クレアがアレックスに向けて口をはさみます。

クレアの I can’t wait to hear what you have to say about this lapse in judgment. は、アレックスに向けた一言です。you はアレックスで、this lapse in judgment はルークの一件を指します。クレアはルークの行いを一回きりの判断ミスとして名指しし、それについてアレックスが何と言うのかを「楽しみ」にしています。ルークを叱る役を、アレックスに任せる形の言い方です。

ルークはアレックスに向かって、Hey, it’s better than what Mom’s doing. と、自分の件より母のしていることのほうがましだと言い返します。She’s just using you to yell at us. と続け、you にあたるアレックスを使って、母が自分たちを怒鳴らせているだけだと言います。叱り役を任された本人に向かって、その構図そのものを指摘し、矛先を母へ向け直す動きが、この短い会話の締めになっています。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

lapse in judgment は、いつもはなめらかに動いている判断力が、一瞬だけプツッと途切れて、小さな空白ができた状態にたとえると覚えやすくなります。lapse は「途切れ、抜け」、judgment は「判断」。判断が途切れた一瞬のせいで起きた失敗が、「判断ミス」「魔が差したこと」という意味につながります。

クレアがアレックスに向けた一言は、ルークの行いをその空白のせいにして名指しする形でした。「この判断ミス」と this を付けて指すことで、いま問題になっている一件を、はっきり差し示しています。途切れた一瞬と、それを指す this をセットで思い描くと、フレーズの使い方がそのまま記憶に残ります。

例文で覚える「lapse in judgment」

謝罪、会社の発表、友人との振り返りという3つの場面で、lapse in judgment の使い方を見ていきます。

I apologize for my lapse in judgment.
(私の判断ミスをお詫びします。)
ミスを認めて謝るビジネスの場面です。my を付けると、自分の判断の誤りだと認める言い方になります。

The company called the error a lapse in judgment by one employee.
(会社は、そのミスを従業員一人の判断ミスだと説明した。)
発表の内容を伝える場面です。by one employee と添えると、誰の判断なのかが具体的になります。

A: Why did you lend him your car?
B: It was a lapse in judgment. I know that now.
(A:どうして彼に車を貸したの?)
(B:魔が差したんだ。今ならそれがわかるよ。)
友人と失敗を振り返る会話です。I know that now と続けると、そのときだけの誤りだったと認める流れが自然に伝わります。

あわせて覚えたい関連表現

an error in judgment
(判断の誤り)
an error in judgment は、判断が間違っていたという事実を中立的に述べる言い方です。a lapse in judgment が一時的に判断力が抜け落ちたというニュアンスを持つのに対し、こちらは誤りそのものを指します。

poor judgment
(判断の甘さ、未熟な判断力)
poor judgment は、人の判断力の質そのものが低いという含みがあります。a lapse in judgment が、普段はできることを一時的にできなかった、という含みを持つ点で、焦点が異なります。

a slip-up
(うっかりミス)
a slip-up は、不注意による小さなミスを指す口語的な言い方です。a lapse in judgment が、判断の誤りに重点があり、やや改まった響きを持つのに対し、こちらは気軽な言い方になります。

Note|一時的な抜けか、誤りか、判断力の低さか。lapse in judgment と error in judgment と poor judgment の使い分け

judgment を使った似た言い方は、何を言いたいのかによって使い分けが変わります。クレアの台詞を手がかりに、一時的な抜けなのか、中立的な誤りなのか、判断力の質なのか、という三つの焦点から整理します。

a lapse in judgment は、一時的な抜けに焦点を当てます。普段はできることを、そのときだけできなかった、という含みがあるため、「今回は魔が差した」というニュアンスで、責任を軽くも重くもせず述べられます。クレアが this lapse in judgment と言ったのも、ルークの一件を、一回きりの出来事として指し示す言い方でした。

an error in judgment は、判断が間違っていたという事実を、中立的に述べる形です。原因が一時的な抜けなのか、情報不足なのかには触れず、誤りだったという点だけを言います。報告書や説明の場面で、事実だけを伝えたいときに向いています。

poor judgment は、人の判断力そのものの質を問う含みがあります。She showed poor judgment. なら、判断の質が低かった、という評価になります。一回の出来事より、その人の傾向に目が向くため、三つの中では最も評価の色が強い言い方です。

今回のクレアは、ルークの一回の行いを指して言っているので、lapse が選ばれています。抜けなら lapse、誤りなら error、質なら poor、と選び分けると、伝えたい焦点がはっきりします。

まとめ|判断の空白を名指しする、母の一言

lapse in judgment は、普段はきちんと判断できる人が、一時的に判断を誤ったことを表す、やや改まった表現です。人格ではなく一回の誤りに焦点を当てる点が、核になります。

謝罪や弁明の場面で自分の誤りを認めるときにも、人の軽率な行動を指摘するときにも使えます。誤りを中立的に述べたいなら error、判断力の質を問うなら poor と、焦点に合わせて選び分けることもできます。

ルークの一件を「この判断ミス」と名指しして、その先をアレックスに委ねたクレアの一言は、一回きりの誤りを指す a lapse in judgment の働きを、短い台詞の中で示していました。

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